2009.01.08

権兵衛-40 張弦 4’

中高音の弦の材質で 確実に言えることは
スチール(鋼鉄)より アイアン(軟鉄)の方が 
音は 圧倒的に良い


これは 比べてみれば 誰でもわかるくらい
違いは ハッキリとしている


アイアンの音は 密度が高く ボディー感があるのだが
スチールの音は ちょっと しょっぱくて とんがっている


しかし 残念ながら 今回の楽器は スチールである


Img_6541


理由は簡単


スチールの方が 切れにくい
貸し出し専用楽器の場合 現場で弦が切れやすいことは
演奏者にも 聴衆にも 迷惑をかけてしまう


また 以前 代理の調律師に頼んだ現場で
調律中に 数本も弦が切れて 迷惑をかけたコトがある


なもんで しょっぱくて とんがった音は
ヴォイシングで 極力 ホローすることにして
泣く泣く スチールを張る


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まずは 4フィート


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2009.01.03

権兵衛-39 レジスター(ヘンテコシステム)

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6本のレジスターの 穴加工終了
4フィートの アッパーだけ タングの接触を考慮して
少しだけ 中穴を大きくえぐる


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ジャックが接触するトコは とにかく磨く
ヤスリで削るだけだと ただ穴が大きくなるだけなので
金属を押し付けて こすって 磨く


Img_6524


左右には レジスター位置を調整するためのネジも取り付ける


Img_6526


で 杣のレジスターは ちょっとヘンテコ
上と下を 連結させてある


普通 下のレジスターは 楽器に固定されていて
レバーで操作すると 上のレジスターだけが 左右に動く


さて この時 ジャックは僅かに 傾く
僅かに傾くと ジャックと穴の摩擦が 大きくなってしまう
この摩擦を感じさせないためには 穴を少し 大きめにしなければならない


杣の ヴォイシングと調整では この穴の隙間を 極力少なくし 
なおかつ 摩擦を減らす という相反した条件が前提になるので 
上下のレジスターを 同時に動かすというシステムを取らざるを得ない


もちろん 上下のレジスターが 一体になった
ボックススタイルのモノも イタリアンや ジャーマンにある


しかし ボックススタイルは ギャップスペーサーが 設置できず
弦の張力で ベリーレールとピン板との隙間が 狭くなる危険を回避できない
なもんで 上下一体で なおかつ ギャップスペーサー取付可能な
ヘンテコ方式を 導入している


Img_6530


さて いよいよ 弦を張るかな・・・
産声 聞けるかな・・・
オトコの子かな オンナの子かな・・・ ゲイだったら どうしよう・・・

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2008.12.26

権兵衛-38 レジスターの加工

ジャックは ふたつの穴を 上下運動している
その ジャックの穴が たくさん開いているのが
ジャックガイド あるいは レジスター


この部材の 最大の要求は
摩擦も 余分な隙間も 限りなく少なく
ガタが生じず 滑らかに ジャックの運動を約束することである


Img_6247


長方形の ジャックと同じ大きさの穴に
摩擦を減らすべく さらに四角く 削っていく
いちいち ナイフで カットしていく


なもんで 面倒くさいこと この上ない


ひとつのレジスターに 62の穴が開いているから
上下2本 3列 つまり6本のレジスターの穴は
372もあり これを シコシコ 削っていくのである・・・


こういう時 決まって 飽きないように 自分に言い聞かせる


東海道だって たった一歩の連続で 500キロ先へ辿り着いた
果てしなく思えても 必ず やり続ければ いつかは終わる
黙々と ただ作業すればいいのだから まぁ 頑張ろう と


あるいは
この作業があってこそ 余分な摩擦の無いタッチが生まれる
出来上がってから 後悔するよりは まぁ 頑張ろう と


あるいは
技術というのは スポーツでも 藝術でも
とにかく 反復の連続で 体に覚えさせるものだ まぁ 頑張ろう と


とは言うものの やはり面倒臭い
明日から 長野出張なので
続きは ホテルで こそこそやるか・・・

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2008.12.25

権兵衛-37 バフストップレールの取付

Img_6242


バフストップレールは 釘を加工したもので
下方向 ナット方向へ 押さえつける
これは・・・ 後から外せないのが やや遺憾である


Img_6244


さ レールの取付が終了した!
後は レジスターを加工して セットすれば
弦が張れるのだが・・・


隙間の時間の作業だけでは
遅々として すすまない
鈍行ではあるが やるしかない・・・か・・・


サンタも ケンタも 来なかったし・・・

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2008.12.24

権兵衛-36 ナットワイヤー

Img_6240


杣は ナットの頭頂部
すなわち 弦と接触する部分に
ステンレスの ワイヤーを付ける


これは 時間が経って
弦が ナットの木部に 食い込んで
断弦や 調律の渋滞の 原因になることを 避けるためである


多くの楽器に 見られる傾向なのだが
ナットの頭頂部は ダウンベアリングによって
弦が食い込んでおり 思うように弦が 滑らない


ピアノでも 同じことが言えるのだが
弦は 実際に振動している時
軸方向にも 伸縮している


しかし このナット部分で 弦が渋滞すると
この伸縮も止められ つまった音がする
きつすぎるベアリングでも 同様の現象が起きている


なもんで ステンレスのワイヤーに 頼ることにしている!


さ 靴下をぶら下げて 寝るか
サンタは ナニをくれるのかな・・・
穴開きソックスでは ダメかな・・・

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2008.12.20

権兵衛-35 切り替えレバー

Img_6233


今回 レジスターの切り替えレバーは 3種類


右のレバーは 4フィートの オン・オフ
左のレバーは バフ・ストップの オン・オフ
更に 内側に バック8の オン・オフを 取り付ける予定


このレバーは 本当なら 
張弦後に製作してもいいのだが
今回は スペシャルな試みのために ちょっと早めに作成


真鍮の細い板を 捻じ曲げて 切断して 加工する
とりあえず 4フィートと バフのレバーを作成


Img_6235_2


というのも バフ・ストップを
バック フロント どちらにも かかるようにしようと思っている


このシステムで難しいのは 左(バック)と右(フロント)の
真中でオフになるんだけれど
これを 確実に 速やかに その位置を定めること


Img_6238_2


ピン板の ポッチに
レバー裏の 穴が ぽっちりハマる位置が OFF


バフ・ストップは 通常 ついでのような扱いを受けているが
杣は バフの音に かなり コダワリを持っている
そもそも ギターやリュートの音が大好きだから 仕方ない


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2008.12.19

権兵衛-34 ヒッチピン

響板は サンディング・シーラーで
とりあえず 外気からの影響を
直接 受けないように塗装


Img_6234


4フィートのヒッチピン
ヒッチピン・レールは 内部材と接着されているので
これが 張力で 歪むことは無い


Img_6232


楽器内部を サンディング・シーラーで目止めし
まずは 黒く塗装 それから 金色で塗装


そして 8フィートのヒッチピンを打つ


ヒッチピンで 振動を吸収されるのを防ぐため
2ミリのステンレス材で 強度だけは大きくとる


そろそろ 鍵盤材の調達をしに 新木場へ行かねば・・・
木工になるので 灯油も 買ってこなければ・・・
というより 外仕事との切り替えが うまく出来ない・・・

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2008.12.18

権兵衛-33 ギャップスペーサー

まだ アジトに暖房は 入っていない・・・
一言で言うならば 寒い
歪曲に言うならば 暖かくない


当然 家でも ダウンジャケットを羽織り
唯一の暖は 布団の中の テメーの体温のみ
工房も まだ ストーブをつけていない・・・


理由は簡単
家の暖房器具を 猫橋に置いてきたまま
取りに行くのが 面倒くさいから・・・


工房の暖房は 灯油を買えばいいのだが
買いに行くのが 面倒くさいから・・・


そんなワケで 凍死しそうになったら
ジムの温泉で 氷解しながら 日々が過ぎている


Img_6228


さて 15℃以下の工房では 接着作業が出来ない
いや こういう時こそ 絶好の作業がある
それが ピン板とベリーレールの間にある
ギャップスペーサーの 取り付けである


この部品は 弦の張力で レジスターのある場所を
縮んでこないように 踏ん張ってくれる部品である
ま 七つも コレを入れるのは 杣くらいなものであろう


温度が低い時 金属は 若干 縮んでいるので
寒い時に取り付ければ あとあと 外れる可能性は低くなり
暖かくなればなる程 きっちりと機能してくれる


・・・・・・・・・・・・・・・・


余談だが 今 レンタルで使用しているチェンバロ 「コリアン君」は
温度変化に対して 普通のチェンバロとは 反対の動きをする
すなわち 寒いとピッチが下がり 暑いとピッチが上がる


弦だけが影響を受けている時は これだけでは無いのだが
真冬に 車の中に楽器を入れておいて
ピッチが下がるのは 恐らく 他には見かけない傾向である


原因は ふたつ考えられる
ひとつめは 壊れかけて 木材が ヘンテコに変化している
ふたつめは ギャップスペーサーの変化が ピッチに影響をしている


ま 真相は この新作が完成して
コリアンと同じ変化を見せれば やうやう 分かっていくことだろう


しかし


寒い

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2008.10.21

権兵衛-32 調律ピンの穴あけ

調律ピンの直径は 4,5mm
なもんで 穴の直径は 4,4mm
でも いきなり その大きさのキリは使わない


最初は 2mmのキリで 下穴を開ける


Img_3655


それから 4.4mmのキリで 本穴を開ける


Img_3656


下穴を開けることにより 穴の角度は安定し
硬いメープルの木材にも 綺麗な内面の穴が開く


昔 いきなり 本穴を開けていたころ
調律ピンは アッチコッチを向いて 角度が揃わなくて 困惑したものだ


穴の径は しっかりピンより細くても
穴の内側の面が 綺麗であれば
ピンは 回しやすく それでいて 張力に対抗できる


ピン板の材質 ピンと穴の径の差
更に 無駄な摩擦を除くこと
調律屋が楽器を作ると 調律のしやすさを どこまでも追いかける

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2008.10.10

権兵衛-31 調律ピンの位置だし

Img_3651


調律ピンの位置は サイドベアリングの角度を決定するものでもある
ベアリングの角度は 実は非常に 大きく 音色に影響する


写真の角度は チェンバロでは 大きい方だと思う
これ以上強くすると 音の伸びがなくなる
これ以上弱すぎると 音の輪郭がボケてくる


これも 大橋時代に体験したことなんだけれど
アップライトピアノは プレッシャーバーの高さで
ベアリングの角度を 調整することができる


で 上司の見ていない時に この高さを いろいろ変化させてみた
チッピングで その音を確認してみたんだけれど
これも わずかな角度の差で 大きく音色が変わることを知った


チェンバロでも パワーが無い楽器は
この角度が小さく ほぼ直線に見えるものすらある
指で その角度を変えるだけで 音色はハリが出てくるのだけれど・・・


これは 調律ピンだけでなく
ヒッチピンの角度にも 同じことが言える
ま あまり角度が強いと 渋滞して 調律しにくいんだけれどね

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2008.10.09

権兵衛-30 ナットピン

Img_3654


ナットピンも 材質は真鍮


ナットには 2mmのステンレス棒が 横たわる (今はまだ無い)
ダウンベアリングがかかって 弦がナットに食い込むと
弦の渋滞につながり 断弦や 調律しにくさの要因となる


バフストップの バフの位置の関係を考慮して
出来るだけ ブリッジ側に ピンを打ちたいのだけれど
やはり限界がある・・・ 仕方ないか


しかし 今回の楽器は
いつになく 杣らしくなく
細かいトコまで 手をかけている


あのケンタでさえ
「どうしちゃったんですか? 杣さんらしくもない!」
という 言葉を発するほど・・・


なんか いつまでたっても 終わらない気がしてきた
今年中に 2台の楽器の完成は やはり不可能かな・・・

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2008.10.07

権兵衛-29 ブリッヂピン

Img_3653


駒ピンの材質は 真鍮
メッキがしてあるから 銀色だけど
これは ピアノのセンターピン


駒ピンが 音色に どれだけ影響があるかということ
それは 若い頃に 大橋ピアノで学んだ


大橋は 駒ピンも プレッシャーバーも 真鍮


けれど 駒ピンが折れて 駒ピン交換という修理をした時
全部 鉄ピンにしたことがあった
そして 鉄ピンのピアノは 大橋の音ではなくなっていた


鉄ピンは 真鍮より 折れにくいが
音が そのまま 硬くなる モロに 顕著に
なもんで 杣は チェンバロの有効弦長に関わるピンは 真鍮にしている

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2008.07.02

権兵衛-28 弦の位置出し ナット

ブリッジの位置だ出たら 次はナットである


Img_0198


今までは ブリッジのピンを打って
そこから ジャックの位置に合わせて
1本1本 ナットピンの位置を出していたのだが


今回は ちょっと作戦を変えて
ブリッジは 正確だという前提で
ジャックの位置に合わせて ナットの位置を出してみた


というか 説明が 分かりにくいわな・・・


Img_0194


物理的に 727の完成は不可能のようだ
ま 最後まで頑張るが ハショるワケにもいかない・・・
勝負の7月だ

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2008.06.26

権兵衛-27 弦の位置出し 8’ブリッジ

通常 ブリッジ(駒)の位置は おろか
ピンまで 打たれた状態で 響板は ボディに接着される
しかし 杣は 響板を接着してから この位置を出す


Img_0193


響板を接着してから ピンを打つと
そのハンマーの振動やら 衝撃やらで
響板が割れると考えられている


しかし 杣は 今まで 一度も割れたことは無いので
結論として この懸念は 杞憂であると言える


むしろ メリットとして
響板と レジスターとが 動かない状態で位置を出せるので
各音の間隔や精度は とても上がる


杣は レジスターをセットし そこにジャックを立て
ひとつひとつ 正確に駒上に 位置を出していく
はっきり言って 面倒くさいったら ありゃしない


しかし ちょっと集中力をとぎらせると
とたんに 駒上の位置の感覚が わずかにおかしくなり・・・
なので 油断大敵な緊張な時間でもある


Img_0200


ピン板から 垂直に定規をあてるのだが
定規が届かないところは テグスをピンと張り
垂直ラインの延長を出しながら 全ての音の位置を出す


バック8’を定規から取り その位置から平行して 4ミリ左に
フロント8’の位置を 同時にとっていく
この 垂直に平行 という位置のためにも 専用の定規を作る


これが うまくいったのか否かは 弦を張るまで分からん
そして 弦を張る時には すでに修正が出来ない
ユーゴーではないが ああ無情 てな気分である

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2008.06.20

権兵衛-26 ナット

ピン板には 手前のブリッジ
つまるところ 「ナット」なるものがあって
このナットに打たれる ナットピンによって 有効弦長さが決まる


有効弦長で振動する エネルギーを
しっかり 響板側に 返してもらうために
ここも 共振しにくい 硬いメープルを使用


Img_9632


まずは 4’のナット

あ ちなみに 4’は 5オクターブありません
無理して 4’を最高音までつけると
8’の響板の面積に 影響が出るので dis3までしかありません


Img_9633


8’のナットは 高さが16ミリ
そこに 2mmの金属棒を付けて 合計18ミリ
ヒッチピン・ブリッジ・ナット と 同じ高さで 駒圧は0!


ちなみに ナットはナットでも
こっちのナットじゃ ありませぬ
Dr.スランプの クププな「がっちゃん」じゃねーんだから 食えねーわ・・・


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2008.06.14

権兵衛-25 ヒッチピンレールと駒圧

ピアノに限らず チェンバロや 他の弦楽器も
弦は駒を 圧している


ピアノは どれくらい 駒を圧しているのか


先日の講習会で 比較的理想的な 駒圧は
弦1本あたり 1,5kgというデータがあった


ということはだ
仮に200本の弦があったとして 300kgもの圧力が
響板にかかっていることになる


単純に考えると 響板は300キロの重りを乗せていることになる
これは ウーム ムムムである


チェンバロは 弦1本の張力が ピアノに比べて小さいので
駒圧も 小さくなるのだが
やはり 響板には 弦によって 上から かなりの圧力が加わっている


杣は この圧力は 無くて良いと考えている
なので 駒の高さと ヒッチピンレールの高さを同じにして
響板にかかる負荷を できるだけ小さくしている


ヴァイオリンの駒に 小さな重りをつけると
振動を抑えて ミュートされる
逆にいえば 振動を抑えなければ 音のエネルギー損失は少ない


今までの楽器も 駒圧は0にしてきた
それによる弊害は 無いし
むしろ 遠鳴りしてくれる要因だと思っている


Img_9563


ヒッチピンレールも 振動のロスを失くすために
硬いメープルを使用する
まずは テールを接着


Img_9564


そして ベントサイド
この部分も ブリッジと同じ高さで
全ての音域において 駒圧は0にする


Img_9566


ヒッチピンレールは 全ての部材の中で
最も 張力の影響を モロに受けている
なので 接着は とにかく完璧にしなければ 後で泣く


上から 響板に圧力をかけ
横から 親板に圧力をかけ
しっかりと圧着する


ボンドがはみ出して あて木にくっつかないように
サランラップを使用している


Img_9631


うなされる悪夢の No1は 仕事に遅刻する夢だが
No2は このヒッチピンレールが 調律中に剥がれて
楽器が崩壊する夢であり・・・


高温多湿な場所や 夏の車の中
更には ステージのライトの熱で
このヒッチピンレールは 600kg近い力に耐えている・・・


嗚呼 悪夢が正夢になりませんように・・・

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2008.06.05

権兵衛-24 響板接着

Img_9515


そんなワケで 響板を接着
工房のクランプを 長いも短いも 全てかき集め
うちまわし 及び 4’のヒッチピンレールに 接着


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さて もう ほとんど727が 
間に合わないタイミングになってきたが
やるだけ やってみよう! おう!

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2008.05.29

権兵衛-23 穴

Img_9509


ギターや リュートのように
チェンバロにも 響板に穴が開いている


箱の中の響きを 外部に出す目的だろうが
この穴が いまいち どう考えていいか 分からない


モノの本には あるジャーマンのチェンバロの響板に
穴が開いてないので 「遠鳴りする」と もっともらしく記載されているが
これは 全く 根拠の無い 推測だということだけは 断定できる


弦を張って 穴を塞いでみたり いろいろ実験してみても
穴が開いている方が 音は豊かに放出されることまでは 分かるのだが
その位置だとか 大きさだとか よく分からん


ちなみに フォルテピアノになると 穴が無くなる
チェンバロと同じように 箱状の構造なので
箱の中の響きを 外部に放出したほうが 良いのでは・・・ と思うのだが


ピアノ初期は 比較的 ドイツ人がスタートを切り
当時のドイツチェンバロに 穴が無いものが 多かったから
たまたま その名残で 穴を開けなかったのでは・・・ なんてね


ま なんの根拠もない推測なのだが・・・


ちなみに 杣がフォルテピアノを作るなら
箱状にするなら 穴を開けると 思う
ただ 箱状でなく モダンと同じ板状にするつもりだからな・・・


ま そんなん考えながら 響板に穴を開けました とさ
開けまして おめでとう! 
ちなみに 大人の穴についても 解説したことがある

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2008.05.26

権兵衛-22 ブリッヂ

Img_9498


3列の音源 (8’+8’+4’)を持つチェンバロには
8’用と 4’用の 高さの異なる ふたつのブリッヂ(駒)がある


4’は 8’よりも オクターブ高い音列なので
弦長は 約半分になる


このフタツのブリッヂは 2回建てのようになっており
1階にあたるのが4’ 
2階にあたるのが8’


この フタツのブリッヂの間に
4’用の ヒッチピンレールが 響板の裏側に存在する


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


さて 今回 ブリッヂの材質は ブナを使用した


今までは エネルギー損失を防ぐために
必ず 硬いメープルを使用してきたのだが
あえて 今回は メープルより軟らかい ブナを使用する


というのは メープルのブリッヂは 硬質なため
なるほど エネルギーは かなり音に変換され ロスは少ないのだが
それがアダとなって 音まで硬すぎて 金属的になりすぎるのだ


木材の種類は このエネルギーの 雑味成分だけを排除する
内部損失という特質がある


なもんで パワーだけでなく 音色を考慮して
今回は 泣く泣く 実験的に ブナを使用してみる
最も 通常のチェンバロのブリッヂには ブナの方が多いのも事実だが・・・


Img_9501


まずは 4’のブリッヂ
高さは 高音から低音まで 一律で 8mm


Img_9508


続いて 8’のブリッヂ
高さは 高音から低音まで 一律で 18mm


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


通常 ブリッヂの高さは 高音が やや低く
低音に向かって 高くなっていく


それは 響板に接着される ブリッヂの底面積も
同じように 高音より 低音の方が 広くなっていく


今回 杣は フタツのブリッヂの 高低差を 10mmにし
高音から 低音まで 一律にしてみた
勿論 これにも理由がある


演奏している時 4’のON⇔OFFの切り替え時に聴こえる
ダンパーが弦から外れる ホワーンというノイズが 嫌いなのだ


幾つか 解決方法はあるのだが
最も根本的に解決できるのは 
双方の弦の高低差が しっかりついていることである


なもんで オフにしても 4’のダンパーは
弦から外れることなく ホワーンとは言わせない!
ハズなのだが・・・


やべ フットサルに遅刻だ・・・ くそ!

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2008.05.21

権兵衛-21 ヒッチピンレールの位置

さて 4’のヒッチピンレールは 無事に接着できたのだが
響板上で この位置を正確に把握するのは 容易ではない
なもんで 定規を作って 響板上に その位置を描く


Img_9494


ベリーレールを基準に 
ヒッチピンレールのカーヴを 透明なアクリル板に写す
そして 写された通りにアクリル板を 整形する


Img_9495


次に ボディに響板を乗せ 
その上に 今作った アクリルの定規を置き
ベリーレールの位置を合わせ 定規のラインを響板に描く


ニャハハ てなワケで 次はブリッジができるぜ!


Img_9577


雲行きが心配だったけど 最後の満月も 見ることができた!
次の満月には また 新しい自分になってることだろう!
よっしゃ! 満月パワーだ! おう!

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2008.05.19

権兵衛-20 4’ヒッチピンレール

弦は 4つのピンによって 張られ そして 音が出ている
即ち ヒッチピン→ブリッヂピン→ナットピン→調律ピン
このうち 張力がモロにかかるのが ヒッチピンと調律ピン


ヒッチピンの 「ヒッチ」とは ヒッチコックのヒッチ
なもんで ちょっとスリリングである・・・ スマヌ 嘘です
ヒッチハイクのヒッチ つまり ひっかける という意味


説明しにくのだけれど 大型のチェンバロには 
通常使われる 音の高さの 8’(8フィート)と
それより 1オクターブ高い 4’(4フィート)の弦が 張られている


この名称は オルガンに由来しており
最低音のCのパイプが 8フィートの長さが必要だったようだ


勿論 弦楽器のチェンバロは それほど長い弦を張ることはないのだが
名称だけは 継承されている


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


で 4’のヒッチピンは 響板の裏側にある
ヒッチピンレールに ぶっさしてある
実際は 響板にささっているようだが その裏には 丈夫なレールがある


これを 4’のヒッチピンレールという


通常 これは 響板の裏側のみに接着されているが
杣は これまた モダンピアノ的発想と いろいろ魂胆があって
響板の裏と 内部材のアッパーブレスの両方に 接着している


Img_9487


まずは メープルを 設計通りに曲げる
今回は 久しぶりに この 曲げの作業中に 部材が折れた
で 杣の心も 折れた・・・ グスン   が 立ち直った・・・ エヘヘ
 

Img_9488


高音部は ベリーレールに きっちり組み込む
ヒッチピンレールを 内部材のひとつとして考えている


Img_9489


通常のチェンバロ製作では まず あり得ない光景
すなわち 思い切り 勘違いと思われる 可能性の高い写真である
こうして 4’のヒッチピンレールは 最初に 内部材に接着しちゃうのさ


Img_9493


4’のヒッチピンレールを 内部材に接着するのは
響板の変形を 防止することと
8’のブリッヂの位置を 区切られたエリアの中央にすること


でもね これが 豊かな低音の 
妨げになってるのかなーって
ちょっと 思ったりもしてるんだ


ま 今回は 放射状響板だし
これでダメなら 次回からは 
普通の ヒッチピンレールの接着にしようかな

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2008.05.15

権兵衛ー19 響板の厚み

響板の厚みに関しては こちら
考えてみると 前回の響板は 2年前だったんだ・・・
今回は これより 高音部は薄めで 最薄値2mm


これは 裏側を削って 厚みを決定していく


Img_9459


そして 裏が終わったら 表も キレイに仕上げる


Img_9460


ふう


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


しかし 昨日 一昨日と 寒かった!
電気毛布を出して ようやく 体温が維持できたよ
なんだか 変温動物になっていくなー 


ま 今日くらい暖かいと
接着剤も 心配いらないんだけどね

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2008.05.12

権兵衛-18 響板の整形

中高音の木目は 放射状ではなく
ブリッジに 比較的垂直な関係の 傾斜をつけていく


Img_9454


接ぎ終わった状態は こんな感じ


Img_9455


楽器に合わせて 形を整形


Img_9457


・・・・・・・・・・・・・・・・・・


いやはや しかし ちょっと 焦ってきたじょ・・・
実は この楽器のデビューは
このコンサートなのですが・・・


Img_955657_41977367_0


間に合うのかな・・・

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2008.05.09

権兵衛-17 放射状響板

Img_9325


低音側の 最初の2枚は スプルース


Img_9326


3枚目から レッドシーダーを使用
この部分は まだ中音なので
あまり 高い音のしない 比較的 白いシーダーを選択


Img_9329


4枚目までが 放射状になる
続く 5枚目から 斜め張りの響板


叩いた時 より 高い音がするものを
高音部に使用する


木を 叩いて 音を聞く時
まず 木材の反応の速さを 確認する
次に その部材の 音の高さを 確認する


そんなコトしながら 響板のどこに使用するか想像するとき
けっこう楽しいのだが
実際に 板を整形して 接着する作業は 面倒くさい

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2008.05.03

権兵衛-響板の試み

板には 木目というものがある
いわゆる 冬目と 夏目 と呼ばれている
濃淡のある 線のことだ


この 木目に平行か 垂直かで
そこを 伝播していく 音速の速さや
木材の強度は 数倍の差が出てくる


通常のチェンバロの 響板の木目は 弦と平行になっている ↓

060301_114201.jpg


杣は この木目の特性を より生かそうと 弦に斜めにしてきた ↓

060301_114301.jpg

だが これまで この斜め響板の弱点として
低音の 木目の長さが短い為に 
低音部の響いている面積が 少ないのではと 懸念してきた


それで 今回は 低音部の木目は長く
高音部は 今まで通り 斜めに
という 放射状の響板に 挑戦することにした ↓

060301_114501.jpg


はっきり言って この接ぐ過程は とても面倒だ!
でも この効果の結果を知るには 一度は挑戦してみたかったから 仕方無い・・・
低音にはスプルースを 高音にはレッドシーダーを 使用してみる


(専門的になってしまうが 放射状にすることによって
 ブリッジに対して 響板の木目は どの音域でも 垂直に近くなる
 これが 本来の音速と強度の 杣のねらいである)


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この記事は 完全に手抜きである・・・
その理由は・・・ 言えない
分かったヤツは 凄まじい記憶力である・・・

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2008.04.26

権兵衛-16 アッパーブレス

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そんなワケで アッパーブレスを接着した


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はなのきようちえんって・・・・


日々 ここの保母さんを 口説いてるんですが・・・
いやー なかなか 堅いですなー ハハハ
保母さん いいですよー! ムフフ


保母さんって まず 化粧ッ気がないんだよね
コンビニで会っても ほぼスッピン 保母すっぴん


さて 明日は ケンタとミッションだ!
久しぶりだなー
ああ ああ ああ ああ  飲みすぎた・・・

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2008.04.23

権兵衛-15 三角ブレス

そんなワケで 杣は 底板と側板には
三角ブレスの ジャーマン方式をとり
側板同士は アッパーブレスの フレンチ方式をとる


これは 99年に 初めて製作した 
分割鍵盤チェンバロから
この方式を採用している


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三角ブレスは 底板と ライナーに接着されており
ボディには 直接 接着されていない
ボディと 響板は とにかく フリーにしたい・・・


材質は 今回は メープルを採用した
今まで ブレスは メープルか 杉を使ってきたが
どちらがいいか まだ分からない


三角ブレスを ヴァイオリンの 魂柱のように考えるなら
やはり メープルの方がいいと思うし
今回は ブリッヂにブナを使うので エネルギー損失を少ない方向にしてみた


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なんだか 日曜の試合のブルーが
今頃になって 効いてきた


ゴールできなかった 情けなさが
悔しさを通り越し ヘコんでいる


最初は 20年ぶりで サッカーが出来るだけで 嬉しかったのに
なんだか 試合にも 出たくなって
でも 出してもらえても あのザマで・・・


嗚呼 強欲なんだなー
そして 気持ちの切り替えが いまだに ヘタクソだなー


ま それでも 数日すれば 元に戻ることも 分かってるんだけど
クラゲのように 浮上したり 潜水したり
つまらんことで エネルギーを浪費してるよなー


来世は もっと 強くなろ

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2008.04.21

権兵衛-内部構造の解説 

力と音 このバランスの問題は 結構重要になってくる
なもんで かったるいだろうが
簡単に 代表的なモデルの チェンバロの模型を用いて解説しよう


フレミッシュ フレンチ


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このタイプは まず ボディを組む
その時に アッパーブレスと ロアブレスで 
相互の関係を連結しながら 最後に底板が着く


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なもんで ブレスは ライナー(内廻し)とボディの 
双方に接着されている
これは 製作効率が 高い


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イタリアン ジャーマン


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このタイプは まず 底板に三角ブレスをつけ
そこにライナーをつけ そのライナー&ブレスに
ボディを接着していく


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こちらは 三角ブレスに 
しっかりとボディ&ライナーが 接着される


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このように 歴史的な工法では
ボディが フリーになることはない


フレンチ構造では ボディ同士の連結で
張力に対応できているため
底板は 対張力に 大きな役目を持たないので 薄めでも良い


ジャーマン構造では 張力を底板に依存するため
ボディ自体の厚みは 薄くても大丈夫だが
その分 底板は しっかりとした厚みが必要になってくる


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チェンバロの歴史では ドイツとイギリスは遅れたものの
その分 初期のピアノ製作のスタートは 早かった


そのせいか 初期のピアノは ジャーマン構造からスタートしており
底板との関係が 非常に重要になってくる


博物館などで フォルテピアノを観察する時
是非 童心に帰って スカートめくりの要領で
楽器の裏側の 底板に 鼻息を荒くしてもらいたい


鉄骨の導入に応じて 底板は 少しずつ無くなっていく
弦の張力に 底板ではなく 鉄骨が 役割を交代していくからである


現代の グランドピアノでは 底板は無い
その分 しっかりとした支柱が
ボディ同士を 連結している


これは 大きな意味でいえば フレンチ構造である
今や楽器のボディは 張力に対応するというより
張力を受け持っている鉄骨を しっかりと受け止める役割になっている


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モダンチェンバロ というものが 100年ほど前から
大活躍していた時代があった
ペダルがついた チェンバロである


あの中には 底板が無く 鉄骨が在る
現代のピアノと同じ構造のものがある


歴史的なチェンバロの ポイントを もっと考察していれば
鉄骨があって 底板が無いチェンバロでも
もっと鳴らすことは 可能だと信じているのは 杣だけであろうか・・・


まあ いいや


で 杣の内部構造は ジャーマンの三角ブレスと
フレンチの アッパーブレスを くっつける工法をとる
これで ボディはライナー以外は接着されずに・・・ また明日


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2008.04.18

権兵衛-14 補強材

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そんなワケで ライナー(内廻し)が くっついた!
まずは 歴史的には 無いのだが
杣は ジョイント部分に 補強材を接着する


歴史的には ボディのジョイント部分に
直接 当て木の形式で 補強が接着されるのだが
杣の工法は ボディには ライナー以外 何も接着したくない!


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なもんで スパイン&テール&ベントサイド の3部材は
ライナー同士を補強してしまう


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同じように ベントサイド&チーク&ベリーレールも
ライナー同士で補強する


このコンセプトは ボディも鳴らす というもの
通常の 内部材や 補強は
どうしても ボディに接着されるものが多い


もちろん だから 鳴らなくなると証明できるワケではないが
ボディと響板は できるだけ フリーにして
その他のアイデアで 力学を処理する方法をとっている


ギターにしても ヴァイオリンにしても
みな ボディに 余計なモノは くっつけずに
張力に対抗でき 鳴りやすい箱を 達成している


ボディの共鳴は エネルギーの吸収ではなく
あくまでも 振動が 音エネルギーのみになって
弦の僅かなエネルギーを 効率よく 音に変換できることを望んでいる


なもんで 部材を選ぶ時も
エネルギーの吸収につながる やわらかい木材は排除し
堅い木だけで 内部構造を構築していく


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高音部は 響板の振動面積を広げる為
力学的に選択した 厚過ぎる ベリーレールとライナーを削る
接着面積を狭めることによって 響き易さと 耐張力のバランスをとる


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工房には 4号のサッカーボールが 置いてある
作業に煮詰まったり 気分転換をする時には
こいつで リフティングなどをして 体を動かしている


時々 失敗して シャッターにボールがぶつかる
すると とんでもない デカい音がして 
なんだか 自分で ビビったりしている


近所の人は さぞかし 迷惑なことだろう
トンカチで ノミをトンテンカンテン
静かになったと思ったら シャッターが ドッカーン!


まさに 秘密工作である
近所迷惑にならないように
もっと 足技を向上させなければ・・・

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2008.04.16

権兵衛-13 ライナー(ベントサイド&チーク)

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テールを押さえるように ベントサイドのライナーを接着
ここは 15ミリの厚みがあるので 容易には曲がらない
なもんで 切り込みを入れて ボディのカーブに合わせて接着


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最後に ベントサイドを押さえるように
チークのライナーを接着


まあ これで 響板のリムが出来上がった
ここから また 歴史的な工法とは違う
杣オリジナルな 内部材の組立が始まる


見た目は フレンチ 
でも ここからの構造は いつものように
多国籍というか EUというか 無国籍・・・

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2008.04.14

権兵衛-12 ライナー(テール&スパイン)

ピアノで いうところの うちまわし
チェンバロでは ライナーと称します


この ライナー
杣は 部材としては 一番 着目しております


というのも 響板は この部材にのっかるわけで
いうなれば 太鼓の皮のリムに相当するワケで
ここが やわらかい木だと 振動エネルギーは 吸収されてしまう・・・


ピアノでは 当然 堅木を使用します
スタインウェイでは 当然 メープルです
オーハシの アップライトは ラミンだったけど・・・


杣は 最初の楽器から ここだけはメープルでした
例え ボディが ウォルナットや ポプラの時でも
ライナーだけは 堅気に堅木・・・


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ヒッチピンレールと 同じように
テールから くっつけていきます


もちろん 響板の下なので 張力で剥がされることなど
ないと思うのですが・・・
いや ケネディの楽器で ライナーごと剥がれている楽器も あった・・・


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その テールのライナーを 押さえるカタチで
スパインの ライナーを接着!


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今日も ジムで 1時間のランニング
しかし 脂肪というのは ありがたいくらい 親密です
年寄りのせいか 簡単には 分解してくれない・・・


久々に モリ・ヒロシを読みながら
飲み屋に行っていたら
ランニングで消費した以上のカロリーを 摂取してしまった・・・


21日は デブでもいいさ
でも 20日は 絞ってないと・・・
4月は 揺れるなー

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2008.04.13

権兵衛-11 ベントサイド

約1ヶ月のブランクを経て 
アジトでは 秘密工作活動が再開した


15ミリのメープルを 設計通りに曲げて
そのまま 形状を維持するために 治具に取り付けたまま
ヒトツキほどが過ぎてしまった・・・


現代のピアノは 薄い板を 何枚も合わせて
型に押し当て あの形状を成型する
それでも 型から外した後は 変形することもある


ましてや ただ曲げただけの板なもんで・・・
大丈夫かな?


Img_9251


どうやら杞憂に終わり 無事にベントサイドを接着できた
これで ほぼ楽器の形になる


歴史的な工法では このベントサイドは もっと簡単な作業である
しかし 杣の工法は テール チーク 底板 の3面に 
きっちり接着しなければならず・・・ ここにきて 面倒くさい


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さて そんなワケで 工作活動も再開です
4月になって 最初の作業が ベント接着とは 
なんとも 大変でしたが まずは 一安心


今年の目標の中には 
韓国で定期メンテを開始すること
サッカーの試合で 得点をとること


この フタツは なんと昨日までに とりあえず達成できた
次は 2台の楽器を完成させること
こればかりは 夏になるだろう・・・


あと・・・ 体脂肪を 一桁にしなければ・・・


しかし ノリノリな時期である
宇宙人からパワーも もらったことだし
がんばるぞー!

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2008.03.17

権兵衛-10 曲げてやる!

チェンバロ造りは 仕事でないのだから
ただ 好きでやっているのだけれど
キライな作業も 時々ある 


キライなことを 金と時間と労力を費やして やる必要は無いのだが
これを通過しないと 次の作業が出来ないので 
仕方なく 泣く泣く 恐る恐る やらざるを得ない作業が 時々ある


板を曲げる


プロの製作家にとってみれば なんてことないのだろうが
杣は この作業が 大嫌いである


というのも かつて Sベントを曲げる時に
8回くらい失敗して 毎日 「あと もうちょっと!」 というところで
板が 「ピシッ!」と 無惨にも 割れてしまったのである


が 考えてみれば ここ7年くらいは 
板を曲げる作業は 1回でクリアーしてるから
何も そんなに 恐れることは 無いはずなのだが・・・


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弦が切れる瞬間も 死ぬほど苦手だが
板が割れる瞬間も 生き返るくらい 苦手である


今回は 自分にとっては初めての 15ミリというメープルを曲げる
メープルという木材自体が すでに硬いのに
無謀にも 厚みが15ミリ・・・


よくもまあ そんなキライな作業に より リスキーな選択をするものだ
テメーで テメーの選択に ホトホト 呆れる


が 曲がった!


胃から血が出るくらい 板を薄くしようかと 悩んでいただけに
成功すると 胃から麻婆豆腐が出るくらい 祝杯を牛飲する!
というワケで ラリっている文章だ・・・


しかし かなり疲れている・・・
たぶん そろそろ バテると思う
嗚呼 スペインにでも 旅に出たい・・・

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2008.03.12

権兵衛-9 テール

ピアノでいう親板 ボディのパーツで
一番短いピースが テール
「しっぽ」という意味


Img_8491_2


杣の工法では このテールと
次のベントサイドが 立体接着になる
つまり 底板と 親板に接着される


立体接着は 接着される部分が 3次元で
きちんと平面になるように 削らなければいけない
この辺りから 杣の工法は 伝統的な工法より面倒臭くなる


・・・・・・・・・・・・・・・・・


さて テールである


この チェンバロの先っちょを 
テール とか シッポ とか ケツ と呼ぶ分には分かるのだが
時々 「あたま」と表現する人がいる


楽器の位置を 変えたりする時に 
「頭を もうちょっとふって!」 と言われるから
鍵盤のことかと思うと 当人は このテールを 「あたま」と思っている


ま 「あたま」と信じてる人に 
『これは テールというんです 頭ではありません』などとヤボなことは言わない
その日 一日だけ 「テール=あたま」 という切り替えをするだけである


なもんで チェンバロの場合
「頭隠して 尻隠さず」という言葉は どんな状態になるのか
混乱したりしながら 工作は続いていく

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2008.03.09

権兵衛-8 スパインとチーク

現代のグランドピアノでは グルリンコとしているボディは 親板という
薄い板を積層して 長い板を 一発で型にあてて接着するので
継ぎ目がない


ただ 例外もある
ベーゼンは 比較的チェンバロに近い4ピースの親板だし
ブリュートナーは グルリンコのボディを 数箇所ジョイントしてある


チェンバロでは ボディは 4枚(乃至3枚)のピースで出来ている


この親板の 低音部分の長い板を スパインという
「まっすぐ」とかいう意味らしい (酸味があるわけではない)
杣の工法では まず 底板にスパインを接着するとこから始まる


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一方 高音側の 短いピースを チークという
チークダンスと同じ 「頬 ほほ」という意味らしい


杣の工法では このチークを接着する時に
ピン板&ネームボード そして ベリーレールを
同時に接着する


なもんで 平面だったモノが 初めて立体になる瞬間でもある


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この接着の時は やたら慌しい
ボンドをつける部分が多いから 乾かないうちに
あちこちを しめつけていかなければならない


ピン板は スパインとチークに接着するだけだが
ベリーレールは 同時に底板にも接着する


なおかつ 底板とチークの垂直
両サイドと ピン板などの垂直
これらをチェックしながら ドヤドヤと一気にやる


接着が終了し 一服している時 ケンタが遊びに来た
「お!すすんでますね!」
安堵している時の 一番嬉しい来客である ・・・幸せだ!


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2008.03.05

権兵衛-7 崩壊へのレジスタンス

えぐった部分に 
ピン板&ネームボード ベリーレールをはめて
構造をチェックする


底板との垂直 横幅の長さ
今回は なんだか スンナリと上手くいった
前回Fは 底板とボディが 僅かに垂直でなく 修正をした・・・


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通常のフレンチやフレミッシュなら このまま接着をするのだが
杣の工法は ここから大きく トラディショナルから外れる


ま それはいいとして


時々 ネームボードが スパインやチークから 剥がれ
上にズレてくる というトラブルを見かける


まあ 基本的に えぐった中にあるので
ピン板まで 剥がれて ぶっ壊れることは無いのだが
ちょっとした工夫で このトラブルを 容易に回避できる


それは ネームボードの えぐりを 
スパインやチークの 上までしないこと
たった それだけのことである


Photo


「この部分」という箇所