2007.05.27

FF43 鍵盤まわり

フタがついて ジャックレールがついて
あとは 鍵盤が出てこないように 鍵盤まわりの部材を製作します


ネームバテン(鍵盤おさえ)
鍵盤が 上に外れてこないように 抑制してくれます
通常は ここに 製作者の名前や 生産地 年号が記入されます


キーサイドブロック(拍子木)
鍵盤が 左右に動かないように 抑制してくれます
トランスポーズ用のスペースも 重要です (今日のネタ)


口棒
鍵盤が 前に出てこないように 抑制してくれます
ピアノでは 木口の下面は隠れるように 取り付けますが
チェンバロは 鍵盤あがきと 鍵盤の厚みの関係で 拍子木をストップさせます


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


今回の キーサイドブロックは ナチュラルキーと同じ
ウォルナットで 製作しました


まずは 高音側のブロックですが
鍵盤と ジャックの位置を確認して 
その隙間の幅に整形し 接着します


この時 口棒と 右側の壁に ピッタリくっつように
整形して 位置を決めると 鍵盤はズレにくくなります


Img_2067


その 高音部のブロックに 鍵盤1個分の厚み(約13ミリ)の板を挟みます
これは 後述しますが ピッチを変更する トランスポーズのための部材です
(現代の事情に対応したもので バロック時代には無かったものです)


Img_2068


そして 低音側の隙間に ブロックを整形し 接着します


Img_2070


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


トランスポーズ


現代のチェンバロを使用する 演奏の現場では
少なくとも ふたつのピッチが 求められています


ひとつは 現代の A=440ヘルツ
これは モダンピッチと呼んでいて
現代のフルートや ヴァイオリンと共演する時のピッチです


ふたつめは A=415ヘルツ
これは バロックピッチと呼んでいて
いわゆる “古楽器”との共演で 必要なピッチです


(ピッチに関しては 更にいろいろあるのですが・・・・割愛!)


この 440と 415は ほぼ半音ほど 音の高さがズレています
なので 鍵盤を 半音ずらすことで 
1台の楽器は ふたつのピッチに対応することができます


鍵盤を 低音側に寄せれば バロックピッチの 415
高音側に寄せれば モダンピッチの 440
この隙間を埋めるのが 13ミリの厚さの スペーサーです


Img_2097


杣は このスペーサーを 簡単に取り出せるように
奥を押すと 前が飛び出て 
指がかけられるように 穴を あけてあります


Img_2099


どうせ 見えない部分なので
5月ということで 鯉のぼり を描いてみました!


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2007.05.26

FF42 ジャックレール

鍵盤を 押した時 ジャックが飛び出でない為に
ジャックレールというモノが あります


チェンバロによっては このジャックレールに
ジャックがストップされることによって
鍵盤の沈む深さが 決定するものがあります


このFも ジャックレールによって キードロップ(鍵盤あがき)が
決まってしまうので 上下に調整できるようにします


・・・・・・・・・・・・・・・・・


まずは ジャックレールを留める 金具を作ります
いつもなら 杣は ここを磁石にするのですが
今回は 強打されたときのコトを考えて フック式です


Img_2071


フックの分 ジャックレールを えぐっておきます


Img_2072


ジャックレール受けを 高音側と 低音側に それぞれ取り付けます
ここで 上下の調整が出来るように 可動式にしてあります


Img_2073


レール受けに フック受けを取り付けます
フックと同じ 直径2ミリの 真鍮の棒を曲げた
簡単なモンです


Img_2076


で 完成すると こんなふうに ジャックレールを固定してくれます
ここにガタがあったりすると ノイズの原因に なっちまいます


Img_2077


ジャックレールの裏には クロスを貼って
ジャックが衝突する音を 吸収させます
とりあえず 1枚だけ貼ってあります


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てな感じで 普通より かなりデカめの ジャックレールが取り付きました!


Img_2083

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2007.05.25

FF41 フタ

根性が無いくせに 諦めの悪い杣は
姑息にも 作戦を変更して 韓国入りを目指しております


機能の完全な完成は 不可能なので
とりあえず 強弱アクションの 1列だけでも
演奏できる状態で 持ち込もうと・・・


フロントと ペダルは 帰国してから ゆっくりと・・・


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


しかーし 持っていくには とりあえず
フタと ジャックレールと 鍵盤まわりが 
完成していなければいけません

 
なもんで 先に フタを作ります


Img_2062


まずは 楽器から型をとった合板を カットします
この時は ちょっと大きめに 切り出しておきます


Img_2065


続いて 楽器に合わせて トリマーで削っていきます
この後 切断面を処理します


本来なら この時点で 切断面に 木口テープを接着するのですが
今回は 時間節約のため 帰国後へ 後回し
(けっこう カッコ悪い状態ですが・・・)


Img_2079


でもって 蝶番(ちょうつがい)をつけて
とりあえず フタが付きました
これで 持ち運びの為のカバーが かぶせられます

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2007.05.16

FF40 ニョロニョロダンパー

Img_1539


ダンパースティクは 総上げ用のレールに乗り
その下に 鍵盤に乗る 2重構造になってます
まず 各鍵盤と 弦の高さをチェックし そこに穴を開けます


Img_1544


直径3ミリの穴なので ダンパー圧は その半分の1,5ミリ


Img_1545


正面から見ると ムーミン谷にいる ニョロニョロみたいで
なんとなく 可愛い・・・


低音部は 止音するには 重量が足らず
ナマリを入れました
なおかつ 補助ダンパーも 接着して・・・


音を出すのも 難しいが
音を止めるのも 難しい


Img_1546


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2007.05.15

FF39 左ペダル

左ペダルについては
ここまで いろいろ悩んでいた
で 結局 カプラーペダルにした


途中まで フロントも 強弱アクションにする予定だったが
これだと カプラーをするために
鍵盤の前後の移動で セットする方法しかなかった


なもんで ここにきて 急遽 フロントを 普通のジャックにして
ペダルで オン・オフの操作が できるようにした


Img_1522


ペダルで レジスターを 左右に動かすためには
当然 ゼロの位置に戻す スプリングが必要になる
これは 真鍮の板でバネを作った


Img_1523


これで 鍵盤の下の作業は 終わったので
次は いよいよ ダンパーや ジャックの作業に入れるのだが・・・


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2007.05.14

FF38 右ペダル

右のペダルは ピアノと同じように
ダンパーが 一斉に開放される
チェンバロで ダンパーペダルがつくのって 世界で二人目?


Img_1411


こんなんが 鍵盤の奥の方に入ります
ペダルを操作すると
これ全体が 持ち上がって ダンパー開放!


Img_1524


実際にセットしてみました


ペダルのカラクリは 運搬のコトを考慮して
全て 鍵盤と底板の間に作ってます
なので ペダルさえ外せば 裏側は まったいら!


・・・・・・・・・・


ほぼ 時間的に 無理な予感がしてきました
出来ることまでやって 間に合わなければ
まあ スッキリと あきらめもつくんだろうな・・・


Img_0237


鷹山先生・・・ 


・・・


・・・


成せば鳴る 成さねば鳴らぬ 何琴も
鳴らぬは 人の 成さぬなりけり


くそぉぉぉぉー!

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2007.05.13

FF37 鍵盤の仕上げ

糸鋸で裁断した 鍵盤の間隔は とても狭いので
この隙間を 広げるべく 削っていきます


狭すぎると 鍵盤同士が ぶつかったり
湿度などで 木材が変化したとき
機能しなくなるトラブルが 出てしまいます


この位で よろしいかと・・・

Img_1333


鍵盤前面の角は かくばっていて 指に痛いので
メンを 取っていきます
これで グリッサンドされても  大丈夫でしょう


Img_1338


鍵盤は 自重で静止位置に 戻ってこなければならないので
バランスをとるべく 1本1本 重量調整をします
今回は ジャックやダンパーなど 重くなるので 基準は1グラムです


1グラムのオモリを 鍵盤前面に乗せ
鍵盤後端が ゆっくりと下がる位置を 
ナマリを移動させながら 探っていきます


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鍵盤に埋め込むオモリは 釣り用のナマリを使います
チェックした位置に 穴を開け ナマリを入れ
叩き潰して ナマリを固定します


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んなワケで ネズミに翻弄されながらも
鍵盤が 一応出来上がりました
次は ペダルのカラクリに挑戦です!


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2007.05.11

FF36 シャープキー

ナチュラルキーの接着 及び 加工が終わったら
今度は 間隔に注意しながら
シャープキーを 接着します


Img_1322


シャープキーの 前面に定規をあて
垂直に なおかつ ナチュラルキーとの隙間を見ながら
接着していきます


これは 薄い板でなく ブロックなので
水分による変形もなく 強力な接着剤を信用して
ただ 鍵盤の上に置いていくだけで くっつきます


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


シャープキーの前面は 直角でなく
少し 斜めにカットされていますが
これには 重要な意味があります


鍵盤は 部分的には 上下運動に思われますが
全体としては 回転運動で
鍵盤の先端は 円周をなぞり 弧を描いております


Img_1335_1


なもんで シャープキーの前面が 直角だと
鍵盤を押した時 ナチュラルキーに 接触してしまうんですね


これを 避けるために 
シャープキーの上前面と ナチュラルキーの下裏面は
斜めにカットして 円運動に適応しています


Img_1337_1

同じように ナチュラルキーが 下がった時に
シャープキーの下裏面に 接触しないように
ここも 斜めにカットします


この斜めの角度は 
鍵盤が短いほど 沈む深さが深いほど
鋭角にしなければいけなくなってきます


今度 ピアノの鍵盤を 押しながら
こんなトコも 観察してみてチョンマゲ

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2007.05.09

FF35 ナチュラルキー

鍵盤は 白鍵 と 黒鍵 とに分かれていますが
この名称は 全ての鍵盤楽器には 適用できないコトがあるために
ここでは 業界用語で 紹介していきたいと思います


ナチュラルキー (=いわゆる白鍵)
ドレミファソラシドの音が出る鍵盤ですね

シャープキー (=いわゆる黒鍵)
♯や♭のつく音が出る鍵盤ですね


チェンバロの歴史では 最初のイタリアン そしてフレミッシュの時代には
鍵盤配置は 現代と同じく
ナチュラルキー=白鍵   シャープキー=黒鍵 でした


そして フランスの時代から 白黒が逆転して
ナチュラルキー=黒鍵   シャープキー=白鍵 に変わります
チェンバロの鍵盤のイメージは このフランスの時代からです


白鍵には ツゲ 牛骨 象牙 などが使われていて
黒鍵には 黒檀 などが使われています
どの素材も 磨耗に強い 硬い部材です


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


今回 杣は ナチュラルキーを ウォールナット(茶色)
そして シャープキーを メープル(白)
という材木を使用します


理由は簡単です
木場まで 買い物に行く時間がないので
アジトに転がっている ありあわせの材料です・・・


Img_1311


まずは 割いた鍵盤を オサに入れていきます
まだ 切り出したままなので
鍵盤間の隙間は 糸鋸の刃幅の 1ミリくらいしかなく窮屈です


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ナチュラルキーは 3ミリ以下の 薄い部材なので
接着剤をつけると 水分で変形するため
タイラな場所に しっかりと押し付けて接着します


Img_1315


全て接着が終わると こんな感じです


Img_1317


そして シャープキーの隙間を 切り落としていきます
鍵盤上の このラインは 装飾的な意味もありますが
これがあると 切り出しや メン取りが とてもやりやすくなります


Img_1319


本日の更新が 遅れたのは
あろーことか このクソ忙しい時に
杣は フットサルなんぞに 励んでおったのです・・・


結果は 1勝もできず 
おまけに 右足首の捻挫が 再発・・・
明日の 階段3階 上げ下ろし・・・ シップを3重に貼ってます

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2007.05.08

FF34 バランスホール

鍵盤を割いたら バランスホールの加工をします
この時点では 穴しか開いていないので
シーソー運動の 支点にはなりません


現代のピアノでは この部分に
大きめの穴を開け 上から カマボコという
別のガイドを つけますが・・・


Img_1305


金属のクサビを 上から グオッとぶち込み
ピンと同じ幅の オウギ状の穴をつくります
歴史的には スタンダードな方法です


Img_1306


このクサビも 調律ピンを 自分で加工したものですが
こんなんで 大丈夫なのか? とピアノ技術者は考えることでしょう
ええ ええ 杣も 最初は信じられませんでしたわ


細いバランスピンの時代には これで 結構 平気です
本当は 今回は この方式でなく カマボコを付けたかったのですが
時間が無いので やむなく ヒストリカルなホールです


Img_1307


今回の鍵盤の素材 杉は バリがケバイので
特殊リーマーで オウギ状ホールの内側のバリを
削り取ってしまい トラブルに備えておきます


Img_1308


そして 鍵盤の最大の難所 バランスホールですが
今回は やわらかい木材なので 
シーソー運動の連続により 穴が馬鹿になる懸念があります


なもんで アセトンに アクリを溶かした溶液をしみこませ
穴の周辺の強度を高め 再び キリで穴を開けます


・・・・・・・・・・・


なんか マニアックなブログになってきてしまって
書いてる本人は 専門分野なので
頭を使わずに とても楽なんだけど・・・つまらねー


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2007.05.07

FF33 鍵盤裁断

いよいよ 鍵盤を 切り分けるのですが
杣は この作業の前に
鍵盤の前面の 小口部材を 接着してしまいます


鍵盤に限らず 小口というのは
木材の細胞を 直角に切断しているため
導管が ストローの束のようになっています


なもんで ここに 何かを接着する場合には
「吸い込み止め」と称して
一度 接着剤を塗って 導管を 塞いでしまいます


乾いたら ペーパーをあて 
それから もう一度 接着剤を塗り
目的の部材を接着します


これをしないと 接着能力が 著しく低下し
あとあと 簡単に剥がれるという事態が 発生します


Img_1248


鍵盤は 電動糸ノコで 切断していきます
まず おおまかなブロックに裁断し
それから 一鍵ずつ 作業していきます


ちなみに ジグソーパズルの 「ジグソー」とは
この 「糸ノコ」 のことです


Img_1251


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2007.05.03

FF32 ピンの穴あけ

ピンの位置を 正確に出すために
鍵盤と オサを重ねて
バランスピンと バックピンの穴を あけます


Img_1244


2ミリのピンなので キリの直径は 1,8ミリ
レールが メープルなどの硬質な広葉樹だと
1,9ミリくらいにしないと ピンが入っていかず 曲がります・・・


Img_1246


そして ピカピカのピンを 植えます
鍵盤の厚みや 運動量などを考慮して
ピンの高さを決め トンカチで トンテンカンテン


Img_1310


これで オサは 基本的に完成


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


アジトにこもってると 時計も無いから
時間感覚が 麻痺して
あやうく 更新を滞るとこだったぜ・・・


今夜も まだまだ がんばるぜよ!


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2007.05.02

FF31 鍵盤オサ

鍵盤は ふたつのレールによって
運動の静止状態が 決定してます


鍵盤の中央付近のバランスレール
そして 後端が乗っている バックレール


現代のピアノでは 鍵盤の運動量を決定する
フロントレールなるものもありますが
チェンバロは 別の方法で 運動量を決めるので ありません


Img_1241


こうしたレールの材質選択には いくつかの考え方があります
重要なのは 変形しにくいこと そして ピンの固定に適した強度があること


ブナとか メープルといった 硬い木材は ピンの固定には適していますが
実は 針葉樹に比べて 変形しやすい傾向があります


なので 現代のピアノのバランスレールなどで
レール自体はスプルースを使用し ピンが植えられるとこだけ
ブナの細いレールを 埋めてある といったモノも見受けられます


杣は 今回 ツガという木を レールに使用してみました
ピンの固定に適した 硬度がありつつも
変形にも強そうなモノを 選んでます


Img_1249


鍵盤が 安定した上下運動をするために
フタツのピンが 必要になってきます


ひとつは テコ運動の支点 バランスピン
そして もうひとつは 左右へのローリングを抑制する
バックピン(チェンバロ) あるいは フロントピン(現代のピアノ)


今回は 直径2ミリの 真鍮棒を 
2種類の長さにカットし
レールに刺さるほうは鋭角に トップは鈍角に 削ります


そして 最後にバフをかけて 表面をなめらかにします
120本以上のピンは ピカピカになって 思わず歌ってみました!
「今の君は ピカピカに光ってー!」


うーん こんなことしてて 間に合うのか・・・

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2007.05.01

FF30 鍵盤材

鍵盤に使用する 木材に 一番求められるのは
反ったり ねじれたり などの 変形しないこと


木材が 湿度などの影響で 変形しても
最悪 左右に変化して 鍵盤どうしが 接触しないように
板目にする (これで 上下の変化に なりやすくなる)


今までは 現代のピアノでも ポピュラーな材質の スプルースをはじめ
えぞ松 ポプラ(広葉樹) などを 使ってきた
今回は 初めて 杉を使用してみたい


Img_1239


板を 接いで 鍵盤のサイズより やや大きめな面にする
そして 前面を 真直ぐに切断し
この面に 直接 鍵盤の図面を書いていく


ジャックや ダンパーが乗る 後端部は 
1オクターブを 均等に12分割するが
最前面の 指が触れるトコは 7分割にする


そして 黒鍵の部分は 
ドレミの3音を 5分割
ファソラシの4音を 7分割にする


こうすると ファとシ の鍵盤の幅は
ドとミ より 狭くなる
この差を縮めるために レの鍵盤の幅が広いものが よく見受けられる


現代のピアノでは 黒鍵と黒鍵の間は
7音 全て 同じになっているが
これは 黒鍵と白鍵の隙間で 巧みに調整されているに過ぎない


Img_1240


切り出した後 バラバラになった鍵盤を 
識別するために 番号を記入する
5オクターブは 実際には 12×5+1なので 61鍵になる

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2007.04.29

FF29 張弦終了!

弦を張る作業で おろそかに出来ないのは
調律ピンの まわしやすさの問題


これは 穴の直径や ピン板の材質など
事前に配慮しておけることもあるけど
実際の 弦を張る時にも 工夫をしている


杣は ピンより 0,1mm細い直径のキリで 穴を開けるが
ピン板がメープルという しっかりした木材なので
ピンに 粉末テフロンをつけて 植える


これによって 調律する時に 
ピンが 硬すぎて ジャンピングしたり ねじれたりすることなく
スムースに回転し なおかつ トルク不足にならない


Img_1229


更に ナットと 調律ピンでの ダウンベアリングは 
できるだけ つけないようにする
これも 調律時の弦の渋滞を 軽減してくれる


もうひとつ ピン板の 穴の上面は わずかにメンがとってある
これは ピンの回転開始の時に ネジレを発生しにくく
右にも 左にも ほぼ同じ力で 回し始めることができる


Img_1228


なーんてコトを ツラツラと考えながら
チマチマと 弦を張っていくのでありました
そして 下調律をします


チッピングを 何度かして 張力が安定してきたら
もう一度 ベアリングの角度をチェックして
ようやく 鍵盤にとりかかるぞー! おー!


Img_1236


そうそう 張弦で一番 重要なコトは
弦をねじらずに張ること!
ねじりをとらないと 唸るんだよなー これが! 

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2007.04.28

FF28 真鍮への試み

低音に使う真鍮弦は 鉄弦に比べて やわらかく切れやすい
そして 張ったばかりの真鍮弦は 音がボンヤリしている
この両方の問題に ちょっとした試みをしている


昔 ダルシマー製作者に 会った
彼との話の中で 興味深いコトを聞いた
それは 弦を 一度 切ってから使用するというものだ


真鍮弦は 徐々に張力を増していくと その硬度が増す
一気に 断弦ギリギリの張力に上げると
新しい弦だからこそ プッツリ切れてしまう


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なもんで 音色と 硬度のために
わざわざ 張弦の前に 張力をかけて
一度 切ってから使っている


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断弦の速度も 弦の状態に 変化を及ぼす
すばやく切ると 音は ボンヤリしたままなので
ゆっくりと張力をかけて 弦全体に ストレスをかける


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この方法のデメリットは 弦に無駄が出ることくらいである
決して安くない弦ではあるが 
しばらく この方法で 真鍮弦を張っていきたい

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2007.04.24

FF27 張弦開始!

いよいよ 弦を 張り始めます!


チェンバロの弦の張り方は 大きく分けて ふたつあります
①中高音=鉄  低音=真鍮
②全ての音域=真鍮


チェンバロは イタリアで発明されて 各地に広がっていきますが
イタリアンは ②の オール・ブラスです
ヴァージナルや スピネットといった 小型の楽器にも オール・ブラスがあります


その後 北方ルネッサンスよろしく フランダースで作られるチェンバロは
①の 鉄と真鍮が使用され フランスも 基本的に これに習います


チェンバロ製作では 後進国であった ドイツは
①も ②も どちらも見受けられます


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


でもって 現代の楽器製作では
この 真鍮や 鉄といっても
いくつかの種類が 選択できます


「鉄」
アイアン=軟鉄  音の密度は充実しているが 切れやすい
スチール=鋼鉄  現代のピアノと同じ素材 切れにくいが 音がヤヤ薄っぺらい


「真鍮 (銅+亜鉛)」
イエローブラス= 一般的に使われている真鍮 
レッドブラス= 銅の比重が多く 比重は重いが やわらかいので切れやすい
ブロンズ= 正確には真鍮でもブロンズでもない 切れにくいが 音がノイヂーになる


現代の製作家を 観察してみますと
音色だけを重視するか 安全などにも配慮するかによって
これらの 素材の選択を いろいろ工夫しています


もっと 詳細に正確に いろいろとあるのですが
まあ 大雑把に把握してもらうには これでよか


ちなみに 低音に 何故 真鍮弦を使用するのか・・・
これは 低音の弦長が 鉄では短すぎて
十分な張力による 音色が得られないからなんですね


ちなみに 現代のピアノの低音は
同じ理由で 鋼鉄に 銅を巻きつけた 「巻線」を使用してますです


・・・・・・・・・・・・・・・・


今回の楽器では
以下のような弦を使用してみます


中高音=スチール
低音=イエローブラス 
最低音域=レッドブラス


1223_117


どーでもいいけど 4月にしちゃ 寒くねーか?


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今日のオマケ

今宵も こんなんで 元気もらってます・・・

催眠術は 信頼関係が前提だからねー

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2007.04.23

FF26 バフストップレール

さて 弦を張る前に もうひと仕事
それは バフストップ用のレールを
ナットに 取り付けること


今回は 4フィートが無いので
ネジで 取り外し 及び 動き易さが調整できるよう
ちょと 凝った部材で 取り付けることにしました


1223_112


杣は ピアノを作っていた経験が 結構 今でも影響していて
木部と 木部が 直接 接して なおかつ 可動する部品には
ツルツルに磨きあげ ヒタゾールを塗り 更に 金属で磨く習慣があります


余計な摩擦は どこの部品であっても
タッチや ペダル操作の 余計なエネルギー損失につながりますからねー
ってか こんな どーでも良いコトに拘っているから 時間が足りなくなる・・・


あ そうそう この楽器では
バフストップも ペダル操作できるようにしようかなー とか
考えちゃったりしてますが・・・ まだ 結論に達しておりませぬ


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さて これで 弦が張れます!
とりあえず 音が出ます!
わっはっは! ザマー見ろ! (って ほとんど ノイローゼ気味だわ)


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今日のオマケ

日々 こんなんで 癒されとります・・・

きっと この猫 前世はタケミツだったかも・・・

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2007.04.22

FF25 ダンパー用レジスター

ダンパーというのは 音を止める部品
ピアノで 右のペダルを踏むと ダンパーが開放され
音が ホワーンと響きますね


あれと 同じ機構を このチェンバロにも 取り入れてます
写真の上が ダンパー用アッパーレジスター 下が ロアーレジスター
ペダルを踏むと ロアレジスターが ダンパーを一斉に 持ち上げます


Grp_0018


さて ジャック用 2列と ダンパー用 1列を 
楽器の中に 組み込みます
ジャック用は 通常のチェンバロより はるかに低く設置


Grp_0012


ええ ええ チマチマした作業ですわ まったく
鍵盤楽器は 他のどの楽器より
こうした 同じ地味な作業の繰り返しが 多いです


ピアノだと 部品 買ってきて 取り付ければいいんだけれど
古楽器だと 調律ピン以外が 全部 手作りなわけで
根性 試されますです・・・

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2007.04.21

FF24 強弱レジスター

強弱の出る チェンバロ
その機構は レジスターとジャックに 仕掛けがあるのですが
まずは レジスターを 手作業で チマチマと加工


Grp_0014


上の写真は アッパーレジスターから 写した様子
アッパーのジャックホールは 
ジャックが 弦に近づく範囲まで 広め


というのも 鍵盤を押す 速さで
ジャックが 弦に 近寄って フォルテを出そうというもの
スプリングのための 溝もつけてあります


Grp_0015


アッパーと ロアーは 固定するべく 柱が随所にあります
上下の関係が 一定でないと
ジャックの動きが 安定しないからねー


って 久々に「Fを製作せよ」の記事を 書いてみると
どんな口調だったか すっかり忘れている・・・
さてさて 5月末日までに 完成するのでせうか・・・


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2006.11.17

FF23 ギャップスペーサー取付

ベリーレールと ピン板の間のギャップ(隙間)に
つっかえ棒のような スペーサーを 取り付ける


このスペーサーは 
張力による 楽器の変形を とどめる役割と
ジャックガイドレールを乗せる 役割がある


現代のピアノでは 20トン前後の 
張力(弦が引っ張る力)が 内在しているが
チェンバロは 多くても1トンくらいの力が かかる


今回の楽器は 4フィートが無く
2列の レジスターなので
恐らく 推定700キロくらいの力に 耐えなければいけない


P1010057_1


仮想弦を張り ジャックに ぶつからない位置を
正確に出して 取り付けていく


P1010058_1


いつもは 鉄のスペーサーを 製作して 取り付けるのだが
今回は アルミの素材で製作し 6箇所も 取り付けた
理由は・・・ レジスター加工の時に 説明できると思う


P1010094


↑ 上から見た ギャップスペーサー
高さと 角度 左右の位置は 何度も調整する
やがて 弦を張ると その張力で より強固に固定される


P1010086


しかーし 油断は禁物である!
たまに手伝いに来てくれる後輩は 
見えないところに 落書きをしやがる・・・ 


ナンなんだ この幼児のような絵は・・・


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2006.10.14

FF22 ヒッチピン

ナットピン 駒ピン の位置がでると
実際に弦が張られる 直線が 確保できる
その直線に対して ベアリングの角度を決め ヒッチピンの位置を出す


P1010038_1


この ベアリングの角度の重要性は
あまり 認識されてないように思う


歴史的なモデルの レプリカを製作する場合は
モデルの ピンの位置を そのまま踏襲している


しかし 現代のピアノの 設計や製作を経験してみると
この角度が 音色や 音量 更には 音の減衰にも
大きく影響していることを 認めざるを得ない


このベアリングの角度が 弱いと 音は甘いが パワーが出ない
振動エネルギーの損失が 大きいのである


角度が強すぎると 音の立ち上がりが 鮮明になるが
音色が 硬く つまってしまう


杣は これまでの楽器で 幾つかの角度を試してみたが
今回は それらの経験を元に 9度にしてみた


P1010045_1


ヒッチピンは ライナー(内まわし)まで届く 
長いピンを 打ち込んでいく
このピンが ヒッチピンレールの剥離も 防いでくれる


P1010055


低音ブリッジの ダブルピンは この時
ヒッチピンの角度と 同じにして 植えていく


最低音部のヒッチピンは 穴が密集しすぎるので
僅かに分散させて レールが割れるのを 防ぐ 


P1010087


こうして 弦を張るための ピンが揃った!


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2006.10.09

FF21 調律ピンの位置出し

ナットピンの位置を決めたら 穴をあける

杣は メープルという硬い木材に
細い穴を開ける時は キリに イボタロウをつけ
焦付きを防止する


P1010022_3


ナットの穴を開けたら その位置から
サイドベアリングの角度を 9度に設定し
調律ピンの 位置を出す


この時 チェックされた位置は 
調律ピンの 外周なので 
穴の中心の位置は 半径値を引いて 印をする


P1010030_1


そして ナットピンを 植える


P1010033_1

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2006.10.07

FF⑳ ナットピンの位置出し

駒ピンが 植えられたら
そこから ジャックの間隔に合わせて
ナットピンの位置を 出していきます


P1010005


バック8フィートを 定規で合わせ
フロント8フィートの位置は
バックの位置から 同じ間隔で 同時に出していきます


P1010007_1


そうして出した位置に ポンチを打ち
穴あけ用の 誘導位置を 出します

P1010010_1


この 有効弦長の位置を 決定してから
調律ピン 及び ヒッチピン のベアリング角度を
正確に出していくことができます

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2006.10.06

FF⑲ 駒ピン

駒ピンの位置を出したら
いよいよピンの穴あけに入ります


ドリルのキリの直径は
ピンより 0,1ミリ 細いものを使います


穴を開けたら ピン穴の半分が カットされるように
駒を 整形し 削っていきます


そして 駒の上部 弦が乗っかる部分には
400番のヤスリをかけ 潤滑剤を塗り
弦が滞らないように ツルツルに加工します


(この辺りは 完全にピアノ屋の感性になってます・・・)


で ピンを打ち込んでいきます 


高音部
P1010001


低音部
P1010003_1


今までは 低音の方が 弦が太くなるので
駒ピンも 太いものを 使っていましたが
今回は 高音も低音も 同じ太さです (低音の太さを 全音域に使用)


更に 低音部は ダブルピンになるのですが
それは ヒッチピンのベアリング角度を 決定する時に
一緒に 位置出しして 植えていくので この段階ではありません


ダブルピンは いろいろな考え方があるのですが
杣は 弦が真鍮に切り替わるところから
ダブルベアリングにしていきます

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2006.09.18

FF⑱ 駒ピンの位置だし

通常 駒ピンの位置は
図面を元に 響板を ボディに接着する前に 定められ
ピンまで 打ってあるものです


しかし 杣は 響板をつけてから 
レジスターの間隔を元に ひとつ ひとつ
位置を出していきます


響板を 接着してからの 位置だしのメリットは
普段は さほど 無いかも知れませんが
今回は ウフフな感じです


というのも 設計し始めた頃は
アクションの関係で 音列は 1列しか不可能と思ってました

がしかし

アクションの改良と 鍵盤の仕組みを考案することで
音列は 2列にすることが 可能になったのです!


なので 今頃 弦の位置を出せることで
この変更も 容易に受諾できるワケで・・・ アハハ


P1010058


ただし この作業は コン詰めます


このあたりの作業から 友人達が 手伝ってくれてます
レジスターは ケンタが 作ってきてくれました
ピンの位置出しは うららが 手伝ってくれました


杣の 弦の位置出しは
駒ピンの位置だし → 駒ピン植え → ナットピン位置出し → ナットピン植え
ヒッチピンの位置だし → ヒッチピン上 → 調律ピンの位置出し
という順序になります


これによって 理想通りの ベアリングの角度が
現物に対応して 可能になります
ただ ・・・ヒジョーに 面倒臭いです 


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  今日のオマケ

ネコも ウィンブルドンに 行くようです

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2006.09.17

FF⑰ レジスター台 接着

ピン板と ベリーレールの間には
ジャックガイドの レジスターが
ズラリと 並ぶ

このレジスターを 乗せておく 両端の部材を接着


まずは 高音

P1010046


そして 低音

P1010045


この部材は 通常は もっと高い位置にきます
ピン板の高さ-レジスターの厚み くらいの位置です


しかし Fの場合は 特殊なレジスターなので
通常より かなり低い位置に なっています


ジャックを レジスターの角にひっかけて
ジャックと弦の位置を変え 強弱を出すという仕掛けだからです
って 言葉で説明すると ナンダカ 分からんですよね


ま おいおい うまく説明できると思います


P1010047_1


この部材は レジスターを乗せると同時に
ピン板と ベリーレールが 張力によって
狭まるのも 阻止してくれます (ビビたるものですが)


さ これで 弦の位置を出すための
ヒッチピン ブリッジ レジスター ナット が揃いました
いよいよ 弦の位置を出していきましょう!


(今日の文体って ナンダカ 自分じゃないみたいナンデスケド・・・)


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   今日のオマケ

サンタは 皆さんの夢で ケツを拭いてます・・・

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2006.09.11

FF⑯ ナットの接着

現代のピアノでは
アグラフや カポダストロバー
あるいは アッパーブリッジに 相当する部分


調律ピン側の ベアリングの ナットピンを植えるための
ナット(フロントブリッジ)を ピン板の上に接着する


P1010043


接着している時に 抑える 
クランプという工具の ヴァリエーションが乏しいため
奥行きが 届かない部分には いろいろ工夫しなければいけない・・・
これだから 貧乏はイヤだね


P1010044


ちなみに 杣のナットは ブリッジより
2ミリ 低く設定してある

それは 弦を張る時に 2ミリの ステンレス棒を
ナットの上に乗せるため

その理由なんかは
また 後ほど ということで・・・


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   今日のオマケ

前にも 紹介したかも知れませんが
もう一度 笑っていただきましょう!
コケまくり!

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2006.09.09

FF⑮ 響板ふち隠し

ヒッチピンレールが つくと
あとは 残された
低音と 高音の 響板の隙間に 部材を接着する


これは 高音部

P1010041


そして 低音部

P1010042


低音部の ブリッジの近くは
響板の 振動面積を広くするために
わざと えぐってある


さらに これらの部材は
ヒッチピンレールを 押さえ込むように接着すると
ヒッチピンレールの剥がれを わずかではあるが 阻止できる


P1010040


で こんな感じに だんだんと
楽器らしい形になっていく・・・


ふち隠しは 弦によって 引っ張られたりすることは無いので
結構 気分的には 楽チンである


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   今日のオマケ

キーパーのシュート
川口君にも がんばってもらおう!

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2006.09.07

FF⑭ ヒッチピンレール接着

ヒッチピン の ヒッチは ヒッチハイクの ヒッチ
そう ひっかける という意味
弦を ひっかけるピン


このヒッチピンレールは 
ピアノでは 鉄骨の上に 植えられているから いいけど
チェンバロでは 木製のレールなもんで・・・


接着面積が 少ない割に
楽器の中で 弦の張力が 一番マトモにかかってくるから
このレールの接着は 嫌いだ!


いろいろな楽器のトラブルの中でも
この ヒッチピンレールが 剥がれてしまっていることは
よくある! それくらい キッチリ接着しないといけない部材・・・


P1010039


まずは 低音のテール部分の 側板のカーブに合わせて
板を曲げ 接着
そして 中音・高音の部分の カーブに合わせて 板を曲げ 接着


ヒッチピンは 弦の角度から 垂直に近くなる部分ほど
たくさん 密集してくる → 引っ張られる力が 増加する
つまり 高音部 と 低音部 は 特に 剥がれやすいのだ!


で この細い部材を 楽器のボディ側と 響板へ
つまり 外側と 下側に きっちり圧力を加えながら
接着しなければいけないので クランプの使い方も がんばっちゃうのだ!


P1010038


で 杣は アテ木にボンドがつく可能性を考えて
この作業の時には アテ木に サランラップをまいている


あ ちなみに 杣は ヒッチピンレールと ブリッジは
同じ高さにしてあります
つまり 駒圧はゼロ! 理由は また そのうちに・・・


これでも 弦を張ってみて 剥がれる可能性は
ある訳だから まるでミステリー!


ヒッチピンの ヒッチは
ヒッチコックの ヒッチのような気がしてきたじょ・・・


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 今日のオダイ

 「ヒッチ」を使った小話を作製せよ!

 凡例) 左手を高く上げて ヒッチハイクしていたのだが
      なかなか 車は止まってくれない
      それどころか 何故か 運転手に睨まれ 罵倒される始末
      もう かれこれ2時間くらい経つというのに・・・
      で 自分の 高く掲げた 左手を見て ビビッた!
      親指の変わりに 中指を立てていたのだ! 

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2006.09.03

FF⑬ 設計変更

中断していた Fの製作ですが
いろいろな変更を加えながら 
少しずつ再開しております


中断の理由は 簡単!
仕事が忙しいのと
工房が 狭くて 製作するスペースが無い・・・

060628_105301

↑ 貸し出し用の楽器を 広げていると
もう いっぱい いっぱいの 狭いアジトなので
身動きが とれません・・・

(写真 奥に 直立してるのが クラヴィコードと F君)


幸い 今 貸し出しチェンバロは 
避暑に行ってるので
その間に 少しずつ進展が ありました


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実際の作業が 出来ない時でも
アクションモデルで 改良を試みてきました


この 新しい楽器 F は
強弱を出せる チェンバロアクションです


で 設計当初 音源は 8フィート1列だったのですが
その後の いろいろなアイデアで
8フィート2列が 可能になりました!


で 今 かなり悩んでいるのが
メインの音を リュートのような音の ナイロン弦にするか
鉄弦の 普通のチェンバロの音にするか・・・


ナイロンを張った楽器では
99年に作った テオルボ・ヴァージナルが
とてもよかったので 魅力的なのですが・・・

Photo_55


低音部の サウンドと 張力の問題が
今回の 強弱アクションと 相性が合わない不安があり
いろいろ試みてますが・・・ もう少し 悩みます


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変更したのは 2列の音源にすることによって
音域が FFからf3の 5オクターブに 縮小しました
そこに ダンパーペダルが つきます


ま 製作しながら 閃くままに
いろいろ改良してしまう 杣の工作なので
完成するまでは まだまだ いろいろありそうです・・・


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   今日のオダイ

「さいかい」の イニシャルどどいつを 作製せよ!(7775)

 
凡例)  さっさと作れりゃ いいのだけれど 考えるほどに 胃が痛む

      サンプル見た時 イカしてたのに 買って着てみりゃ いらぬ物

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2006.03.29

FF⑫ 響板接着