あまりに長いブランクがあった為
お忘れになられた貴兄に
あるいは 最近 遊びに来て下さり始めた諸兄へ
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前回までの あらすじ
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このプロジェクトを開始したのは
なんと 4年前の秋だった
まだ このブログが誕生して2ヶ月くらいの頃である
御存知ない方の為に 少し説明をしておこう
このブログでも頻繁に登場する チェンバロ
英語のハープシコードの方が なじみのある方もいらっしゃるかも知れない
どちらも 同じ楽器で 弦をはじく鍵盤楽器である
この楽器は ピアノのように
タッチで強弱をつけることが出来ない
もっとも 強弱をつける必要がないほど 完成されたものなのだが
そこに 本部から指令が下ったのが 2005年10月
なんと 強弱がつくチェンバロを製作せよ と
つまり まだ世の中に存在していない楽器を 発明しろと
ふうん
ま 秘密工作員としては 本部の指令に背くことなど 出来るはずもなく
まもなく 秘密工作活動が 開始されたワケだ
「Fを製作せよ」というカテゴリーが その日々である
紆余曲折を経て 2007年5月
なんとなく 強弱の出る状態まで かこつけた
が トッカン工作だったので それは悲惨なものだった

実は このトッカン工作は
2007年5月末から6月に 韓国はテグで開催された
世界の調律師が 大集合する国際大会への出展のタメであった
300年ぶりの 新しい鍵盤楽器を
韓国でデビューさせちまおうぜ! という 野心満々な挑戦だったのだが
世の中 そんなに甘くない ・・・・大失敗だった
なもんで 2007年春から この楽器は
製作途中であるにも関らず
封印され 静かな眠りについていた
なんと この楽器を差し置いて
その間に 貸し出し用 2段チェンバロ権兵衛君も 作ったり・・・
どっちが兄貴で弟か もはや 私も分からない

私は 実にムラが多い
ムラムラの方が多い
しかし 本部から 度重なる催促を受け
いよいよ 秘密工作員の資格剥奪という憂き目に逢い
渋々 作業を再開することに あいなった
2年半ぶりの 強弱チェンバロは
ふてくされ すこぶる 御機嫌斜めだったが
なんとかピッチも安定し いよいよ 最終楽章に入る
予定では こんな感じだ
通常 強弱の出るバック8フィート 1本
右のペダルは ダンパー
左のペダルは フロント8フィートのカプラー
音域は FF-f3 の5オクターブ
バフストップをかければ まるでハープ! (←妄想)
バロックピッチと モダンピッチの トランスポーズ可!

本音も 付け加えておこう
本当は ちょっと怖い
完成しなかったら カッチョ悪いし
成功しない確率の方が高いし
プライド高いし ナルシストだし
そのくせ メンタル弱めで 躁鬱甚大
でも 成功失敗の結果は もう諦めて
ピアノ生誕300年の今年中に
とりあえず 終わらせることにしたいと思わなくなくもないけど・・・
そんなワケで 明日から 連載再開です