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11. 01. 04

生きていたポンコツ

アジトには 電話が無い
もちろん FAXだって無い
しかし 別に困ることなど無かった


家にかかってきた電話は 
全て携帯へ転送されるので
困ることなど無かった


FAXは 別の番号を取得していて
どこにいても パソコンでやりとりできるので
困ることなど無かった



年末に 久しぶりに困った


光回線の工事を終了した後
家の電話で 開通したかどうか確認したいから
電話をさせてくれ と言われた


「あの・・・ 携帯じゃ ダメでしょうか」
『家の電話でなきゃ 確認できないので・・・』
「うち 電話 無いんっすよ」


工事のオジサンと 私は
フファー と溜息をついて フリーズした
勿論 二人の溜息の意味は 全く別のモノなのだが・・・


あ そうだ!


私は 押入れの奥から ガラクタボックスを 引っ張り出して
ゴニョゴニョと ガラガラと 一人ごちながら発掘を開始した!
そして 数年ぶりに こっけいなイチモツが 陽のあたる場所に甦った!


Img_0521


「ありました ありました これでもいいですか?」
『・・・これ おもちゃじゃないんですか?』
「いえ 昔 これで通話してましたから たぶん 大丈夫です!」


はたして モジュラーをつなぐと
ロートルなイチモツは ツー かなんかつぶやきながら
現役であることを 教えてくれた


『しかし・・・ これ どうやってダイヤルするんですか?』
「え? ダイヤルじゃなきゃダメなんですか? プッシュなんですけど・・・」
『プッシュでもいいですけど ボタンが無いようで・・・』
「あー ここです! ここです!」


私は 電話をひっくり返して
裏側を見せた
その時 初めて 工事のオジサンは 笑顔を見せてくれた!


Img_0522


年末最高の危機を 無事に乗り切り
サクサクになった パソコンを ピコピコしながら
私は イチモツ君を シゲシゲと眺めた


果たして いつ どこで この電話を買ったのだろうか


まだ携帯が普及する前
私は 人並みに電話に出ていたし
様々な電話機を 集めていた


ほとんど 捨ててしまったのだが
何故か 幾つか 
ガラクタボックスの中で 眠っている


パソコンの時代になって
ちょっと 時間が経つだけで
全く使えなくなるモノが 増えてきた中で


電話の方式は 相変わらずらしい
こんな旧式なポンコツでさえ
光回線で使用できるというのは どういうことなのだろう


ケンタが アジトに遊びに来たので
どうだ カッチョいいだろう!と 自慢してみせたら
「このグルグルのコードがいいですね」と


コードだけ褒めて 帰っていきやがった・・・


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