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10. 12. 25

MMX 創

今年の作品は ふたつ
音律カタログ「小さくってもドデカゴン」
そして クラヴィコード


・・・・・ドデカゴン・・・・・


現代は 平均律という音律が採用されてるけど
それは 19世紀以降のピアノの時代の産物
それ以前には 無数の音律が存在していたんだ


そんな音律に関して
僕は 現場の調律屋として
流布されてる情報とは ちょっと異なった認識を持ってるんだ


例えば 何年頃の この地域だと この音律が適当だと
書物などに残された音律から 選択されるんだけれど
それって どうなのかな 


少ない情報の中で
それは 貴重なのだけれど
それは 全てでは無いことの方が多いんだ


例えば アメリカ人に 日本食を知ってるか聞いてみれば
きっと スシ スキヤキ テンプラ などと答えるかも知れない
それは 真実だけれど それは カジュアルな日本食では無いんだ


代表するモノと 日常のモノでは いつだってギャップがある
音律も 奏者が自分で調律していた時代は
いい意味の「適当な音律」が 無数に存在していたハズなんだ


でも それが 記録に残っていなかったりすると
根拠が無いという理由だけで 認められなかったりするんだ
存在していた証拠が無いと同時に 
存在していなかった証拠だって無いにも かかわらず


だから 第一弾として 存在した様々な音律を
視覚的に把握しやすい図を作成して
まとめてみたのが 「小さくってもドデカゴン」


これには 続きがある


調律の本って 
音律のコトが書かれてることが多いんだけれど
そもそも 音律と調律は 楽譜と演奏のようなものなんだ


いくら楽譜を理解できても
それを 思い通りに演奏できなければ
音楽にならないのと おんなじ


そして 楽譜を読むことより
演奏する方が 技術が必要で 難しくて
調律も おんなじ


だから 第二弾では
調律の方法を 出来るだけ分かり易く解説したものを
書こうと思ってるんだ


・・・・・クラヴィコード・・・・・


夏休みの工作!


コンセプトは コンパクトなインパクト
そして 2ヶ月ほどかかって
小さな小さな 5オクターブのクラヴィコードが完成!


調律が早く終わる 単弦
楽器の背中を 壁にくっつけて置ける 二重構造のフタ
音程が変化しにくい 鍵盤ストッパー


うん 相変わらず ヘンテコリンがテンコモリ


Cla


さ 来年は 何を創ろうかな


今 工房では とりあえずジャックの製作が進んでる
4月の終りの 甲府のコンクールには
何台の楽器を 出展できるかな


そして ドデカゴンの弟 「響美深親」
来年中に 脱稿できるかな


そんなワケで メリースリスマス!

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