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10. 11. 30

十二角形の感謝

えー まことに 私的な報告で 恐縮なのですが...


この度 御縁がありまして...


人生 何があるか 分からないものです!


こんな学校の校長に 就任致しました!
おめでとー!
ありがとー!


Photo


名著 「小さくってもドデカゴン」が
過大な評価を いただきまして ハイ
このような 大抜擢に至ったワケであります!


んなワケ ねーよな...


先程 江戸川橋の妙齢美女 ベアータ姫から
送っていただいた 貴重な写真であります!


なんでも
この写真を撮るために
わざわざ バスを途中下車して下さったそうで...


さすが カメラマンの妹であります!


って どこにあるんだ?
ドデカゴン アカデミー...
ドデカミンなら 知ってるんだけど...

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10. 11. 27

ミッションC バロック音楽の風景

世田谷 松沢教会


27


Ut/Fa

リコーダー 宇治川朝政
チェンバロ 福間彩


27p


東海道と 中仙道について 調べたことがあった
400年ほど前に 江戸幕府が整えた
京と 東の京をつなぐ 当時の幹線道である


山や峠の隆起 そして 距離だけ考えれば
東海道は 有利な街道だった
しかし 時に 中仙道より 長い時間がかかることがあったという


それは 海岸に近いため 川幅が広く
大雨や台風で 増水すると
川を渡ることができず 何日も足止めされたからだ


当時は 河口付近の広い川には 橋など架けられず
人夫が担いで 川を渡っていた
参勤交代などでは さぞ 大変なことだったろう


その点 中仙道は 険しい山道の連続にも関わらず
増水しても 狭い川幅は 容易に渡ることができ
天候による 時間のロスは少なかったという


・・・・・・・・・


今日のプログラムは
バロック時代の ヨーロッパの諸国を
旅するものだった


なるほど
それぞれの国々で さまざまな特徴があり
使用されるリコーダーも それぞれの趣に沿っている


そして ふと 旅の険しさを 思い出した


立ちはだかる アルプスや 海峡は
当時の人々にとって 
どれだけ 大きな労苦を 強要したことだろう


ボタンひとつで 
地球の反対側の様子を
見たり聞いたりできる現代


まだ 動物のサイズだった 人間たちは
それぞれの地域で 植物のように
大きな移動もせず 一生を終えていった


だからこそ 発酵できた 文化や風俗


もしかしたら 当時の作曲家は
現代より もっとグローバルに憧れていたかも知れない
そして それを求道すればするほど 地域色に染まってゆく芳醇


早い回転になれば なるほど
強まってゆく 遠心力と求心力のように
便利な現代には残せない 土壌の匂い


そんな旅を させてもらった 昼下がりだった
 

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10. 11. 25

ミッションC 熱く濃く

ルーテル市ヶ谷


25


ENSEMBLE ESPRESSO

オーボエ 小林裕 宮川真人 柳瀬吉明 海上なぎさ
ファゴット 高林美樹 坂田在世
コントラバス 河原田潤
チェンバロ 山縣万里


25pa
25pb


自分の話をしよう


私は 楽譜が読めない
バイエルやブルグミュラーは
全て暗譜して 調律学校のピアノ実技をクリアーした人間である


そんな カタワな調律屋が苦手としていることがある
その最たるものは 譜めくりである
なんてたって 楽譜を見てても どこを弾いてるのかサッパリ分からん…


更に 楽譜通りに演奏する なんてことは 死んでも出来ない
もっとも 死んだら何も出来ないのだが


そんな私にとって 今宵のコンサートは
ヘレン・ケラーも同情してくれそうな二重苦だった
譜めくりと 鈴の共演を 頼まれたからだ



演奏家にしてみれば
譜面が読めず 記憶力が圧倒的に悪い人間の心情など
決して 理解できないことだろう


もちろん 私だって
譜面が読めて 記憶力が良い人の心情など
全く 理解できないのだが


残された方法は ただひとつ
この 「そりすべり」の曲を 記憶してしまうことだった


会場へ向かう車の中で
バッテリーがなくなるまで
携帯で この動画を何十回と繰り返して見続けた


あまりに集中して そりすべりを聞いていたせいで
途中 3人ほど轢いてしまったり
2台ほどの後部バンパーを へこませたことは 秘密である


かくして リハが開始した
そして 驚愕した
鈴のパートが ユーチューブと違うのである・・・


おまけに マラカスのように
鈴というのは 叩いてから 音が出るまで
わずかな タイムラグがある・・・


さらに 鈴が休みの間に
譜めくりをしなければならないのだが
左手で音が出ないように鈴を持ち 右手で譜めくりなど・・・


釜爺になりたいと 本気で思った


エスプレッソの演奏は
そのコンセプト通り 熱く濃く 楽しいものだった
ただし そりすべり を除いては・・・


私は 譜面が読めない代わりに
素晴らしい才能に恵まれている


演奏を聞きながら 
読書し 食事ができる
それぞれ 全てに 同時に集中できる


がしかし
自分で 演奏しながら
他の人の演奏は 全く聴けないことも悟った


ここまで書いて 
記憶力が悪いわりには
思い出してしまった


出演料を もらい忘れた・・・


私にとっては
熱く濃くではなく 
篤く酷なものであったが… 楽しかったぜよ

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10. 11. 23

ミッションC 夭折したナポリの天才

王子 北とぴあ さくらホール


23


指揮 長谷川冴子
合唱 東京少年少女合唱団 L.S.O.T.シニア&ユース・コア
ソプラノ 古嵜靖子
アルト 志田理早

ヴァイオリン 川原千真 小田瑠奈 三輪真樹 小池吾朗
ヴィオラ 幡谷久仁子
チェロ 田崎瑞博
ヴィオローネ 寺田和正
オルガン チェンバロ 能登伊津子


23p


コンサートの仕事の楽しみのヒトツとして
知られざる曲と出遭うというものがある


その曲が 名曲で 素晴らしい演奏だと
こうした出遭いに 本当に感謝してしまう


今年 生誕300年の ジョヴァンニ・バッティスタ・ペルゴレージ
彼は 26歳という若さで 夭折してしまったそうだ
そんな彼の作品が こうした極東で演奏されるというのも素晴らしい!


がしかし


私が一番 印象深かったのは
タルティーニの宗教声楽曲だった!
ア・カペラで歌った 少年少女の合唱の透明感といったら!


ふと 思い出してしまった
水の屈折 透明の屈折


水溜りや 池の底を 水面から見ると
実際より 浅く見えるものだ
それは 水を通した光の屈折がおりなすイタズラ


静かに たおやかに
しかし 和音ごとに変化していく 子供たちの透明なハーモニーに
思惟で屈折していない 独特の錯覚に包まれた


きっと それこそが 本当の直線なのだろうが
いつしか 大人の心の中に 育まれてしまった色のついた透明
それを あらためて気づかされた 自分の中の屈折


音楽は いろんなスイッチを 押してくれる


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10. 11. 21

ミッションC 太陽王の宮殿の優雅なる午後

茗荷谷 ラ リール


21


ソプラノ 樋口麻理子
ヴァイオリン 阿部まりこ
パルドゥシュ ヴィオール 中山真一
ヴィオール 坪田一子
クラヴサン 及川れいね


21pa
21pb


アンドレ・カンプラ 生誕350年と
ミシェル・ランベール 生誕400年を
最も新しいワインを嗜みながらの 祝祭な昼下がり


休憩中には
解禁したての ボジョレーが振舞われ
まさに ヴェルサイユの宮殿さながらの優雅なひととき


まだ 音楽ホールなど無かった時代
こうした音楽は こうした空間で楽しまれていた
こじんまりとしたキャパの中で 密度を高めて


お土産に ボジョレーを 一本 プレゼントしてもらいました!
頭の中で フレンチな響きを反芻しながら
おいしくワインをいただいた ソワレになりました! メルシー!

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10. 11. 20

ミッションC ささやかな凱旋

調布 仙川アヴェニューホール


20


リコーダー 水内謙一
ヴァイオリン 川久保洋子
ガンバ ミリアム・リニョル
チェンバロ 村上暁美


20p


超満員御礼のアヴェニューホール
熱気と体温で 会場のヴォルテージは最高潮!
奏者も聴衆も ひとつになった空間!


このホールには
思い出がある


20年ほど前 桐朋学園の調律師だった頃
ここは 第2別館ホールと呼ばれていて
コンサート等で スタインウェイを調律していた


鍋島元子とピヒトの
2台チェンバロのコンサートもあった


仙川の駅前も すっかり別人のような すました顔をしてるけど
音楽をする空間というのは 記憶にしっかり刻まれている
時々 調律を続けてよかったと思う 機会とキッカケに恵まれる


今では ファツィオリのグランドが鎮座しているホール
でも 今夜のような演奏の空間に 一緒にいられたことも
調律を続けていたからだと思う


興奮と感慨に包まれて
網膜が クレームダウンしかけた夜だった


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10. 11. 19

クラヴィコード大集合!

(最新記事は スクロール スクロール!)


今月の20日と21日 空いてる?
じゃあ 千駄ヶ谷の「3F音楽室」へ れっつらごー!
11時から18時まで 無料でOK牧場!


1120


クラヴィコードっていう楽器があるんだ


クラヴィ(鍵盤) コード(弦)
その名の通り 鍵盤弦楽器なんだけど
チェンバロやピアノと違って すっごくシンプルな構造!


かのバッハも この楽器で作曲していたし
その息子は あらゆる鍵盤楽器の中で
本当の鍵盤楽器は クラヴィコードだ ってノタマわってるんだよ!


うん 僕も出展するんだ!
歴史的モデルでなくって
オリジナルの ありえない構造なんだけど…イヒヒ


今 製作してるよ
頑張って 完成させるから
是非 見に来てよ!


国内の7人の製作家が集まって
十数台のクラヴィコードが 一箇所に大集合!
きっと 国内では初めてのイベントだよ!


あ 僕は両日とも 別の場所で仕事で
会場には 楽器しかないから 会えないんだけど
とにかく 滅多に無い機会だから 


来て見て触って 
クラヴィーアの中のクラヴィーアと
心行くまで 戯れてみて!

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10. 11. 17

ミッションC バッハ家の音楽

上野 東京芸術大学 第一ホール


17


鍵盤楽器 : クリスティーネ・ショルンスハイム
通訳 : 広沢麻美


17


エマニュエル・バッハの 「正しいクラヴィア奏法」から
実演をからめた レクチャー


今夜の舞台で 一番感銘を受けたのは
広沢の素晴らしい通訳だった!


こうしたイベントで
学生や先生が 通訳をする機会を
何度か聞いたことがある


時には とにかく正確に通訳しようとするあまり
ちょっと難しい日本語になってしまうこともあった


がしかし 広沢の通訳は
しなやかに やわらかに
普段着の日本語として届いてきた


言葉の温度も適温なら
その通訳のタイミングも
実にスムースで 心からタマゲた2時間だった!


音楽がある人は
演奏だけにとどまらず
会話でも音楽的な才能を発揮してくれる!

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10. 11. 16

Parabox ⑩ 奥の細道

問題は そこに入れるかでなく
支点に 近づいていってしまうことなんだ
幾つもの条件が 黙ったまま変化してしまうんだ


10


それでも 犠牲と妥協を孕んだまま
次のステージへ 進んでゆく


残されたのは その犠牲と妥協が
最大公約数でなく 最小公倍数にすること
あるいは その勇気

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10. 11. 15

Parabox ⑨ 遠すぎたA

どうして ラの音が Aになっちゃったんだろう
ドの音が Aだったら とっても便利なんだけれど
音叉だって ドの音だったら・・・


9


音叉が無い時代
調律は ドから始まっていた
だから 様々な音律は もっと簡単な手順


ハニホヘトイロハだって
CDEFGABに倣ってる
ああ ややこしい!

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10. 11. 14

Parabox ⑧ プチプチなオガクズ坊主たち

今のジグソーパズルは
きっと 本物のジグソーなんか
使ってないんだ


8


ノコギリの種類によって
オガクズの種類も変わってくる
荒いもの 細かいもの イタいもの やわらかいもの


ヤスリや サンドペーパーも 含めて
僕は 糸ノコから出てくるオガクズが
一番 好きなんだ


硬い木 軟らかい木 軽金属…
糸ノコだって 材質に合わせて 刃の形も数も異なって
それでも やっぱり 可愛いオガクズなんだ

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10. 11. 13

ミッションC アウェイ

川崎 洗足学園 前田ホール


Se


演奏 洗足学園の学生さん


13


調律師は 体力と 耐力が 必要だと
あらためて思い知った現場でありました!

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10. 11. 12

Parabox ⑦ 凝縮の醍醐味

シーソーには ふたつのピン
ひとつめは 真ん中 上下の運動のために
ふたつめは 後ろ 左右の抑制のために


7


もらえたのは 2ミリの隙間
あとは ギュっと詰め込んだ 


グランドピアノも そうなんだけど
小さい楽器の方が 難しいんだ
だから 面白いとも 言えるんだけどね

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10. 11. 11

ミッションC 修士リサイタル

上野 東京芸術大学 第一ホール


Ge


フォルテピアノ 荒川智美

ヴァイオリン 廣海史帆
チェロ 山澤慧


11


学校関係の仕事で
一番 嬉しいことは
学生さんたちの成長を 感じられること!


そして 今夜
また一人 大きく成長した演奏を
楽しむ機会に恵まれたんだ!

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10. 11. 10

Parabox ⑥ 君は どんな空を 見てたのかい?

生まれた時から 一歩も動くことなく
長い年月の中で ゆっくり ゆっくり
高く 太く 成長していって


ある日 切断されて 最初の命が終わるんだ


それから 割かれて 切られて
遠い国にやってきた
長い年月の中で 細胞の中まで カラカラに乾いて


6


また ひとつにして 板になったよ
でも もっと 細かく 切断するんだ
61本の鍵盤へ


そして 君は 新しい命が始まる
今度は 楽器としての命
だから 大切に 丁寧に


ありがとう 樹木くん

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10. 11. 06

ミッションC 音楽の父母

名古屋 宗次ホール


Img_0230


ヴァイオリン 桐山建志
チェンバロ 大塚直哉


12


大成功の輝きの裏には
いつだって 影のMVPが存在する
今夜は 宗次ホールのスタッフだった


リハ前 ステージの湿度は19%
チェンバロからは クラック音が激しく鳴り
過乾燥により 過酷なシグナルが聞こえていた


それを察知した ホールのスタッフの方々
とにかく ありとあらゆる工夫をして
最後には 湿度を33%にまで上げるのに成功した


大きな空間の湿度を上げるのは
簡単なコトではない
でも 黙々と粛々と 彼等はやってのけた


果たして コンサートは大成功
光が強ければ強いほど
その影は 濃くなってゆく


毎回 このホールのスタッフの方々から
しなやかなやすらぎと 
あたたかい感動をいただいている


それは きっと
彼らの 演奏者と聴衆への真の敬意が
そうさせているのだろう


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