« 甲府より哀を込めて 後 | Main | コリアン閑話 ⑪ »

10. 05. 03

コリアン閑話 ⑩

24日 土曜日


Img_6062


早起きして 隣の景福宮駅へ


建築家の御主人と共に住んでいる チェンバリストの家へ
午前中は この楽器のオーナーの家でリハーサル
昨夜の 芝姫からのオーダーを 時間内で出来る範囲内のメンテ


10時半から 二人の演奏者が到着
「ここまでしか タッチ 変えられませんでした」
『いや だいぶよくなってるよ ありがと』


日本語が通じるので 
細かいニュアンスのオーダーも聞けるし
説明も出来るから 本当に ありがたい!


Img_6074


午後は いよいよ ホールに移動してのリハーサル


しかし このホールでは 別の本番が夜からあり
そのリハーサルの時間を 2時間ほど空けてもらってのリハーサル
楽器は到着するものの しばらく 控え室で待機


約束の時間になったから 舞台袖に行くと・・・
あ・・・


昨年8月のコンサートの時
事前の打ち合わせを まったく無視する
すっげー いばる舞台監督と遭遇・・・


「あのー 約束の時間なので 調律を始めたいのですが・・・」
『あと30分 待ってろ』
「いや そうすると 調律の時間がなくなるのですが・・・」


しかし 怪しい韓国語を話す日本人調律師を
この舞台監督は ひどく お嫌いな様子で
鼻であしらった後 ひときわ声を大きくして 『30分 待て!』


前回 この監督のせいで
照明やら エアコンは 勝手に操作され
舞台上の温度は クルリクルリ・・・


耐えよ


今日 ここで この監督に逆らえば
明日の本番で 何をされるか分からん
今日は リハなのだから とにかく耐えよ


楽器のコンディション蘇生だけでも
暗雲が立ち込めているというのに
この舞台監督と 再び遭遇するとは なんともはや・・・


ま それでも 速攻調律で 無事にリハ開始
残響が少ない空間に加えて
20パーセント代の湿度に ヴァイオリニストの心はかなり折れており・・・


リハ終了後 楽器庫へチェンバロを移動
温度湿度 一定というのは ありがたいのですが
風がグルングルン動き回る楽器庫で チェンバロ君は 大丈夫なのか・・・


残されたのは 最終日のみ
帰り道から ずっと 楽器の調整シュミレーションを 頭で展開し
限られた時間と 環境と 自分の技術を ごった煮にしておりました


さあ 芝姫は 笑ってくれるのか
さあ ミューズは 微笑んでくれるのか
最終日へ突入だ!

|

« 甲府より哀を込めて 後 | Main | コリアン閑話 ⑪ »

Comments

The comments to this entry are closed.