ミッションC キミと同じ青空の下で
下館 荒為土蔵サロン
Les Amis 56th Concert
長い間 仕事をしてきているが
知っている曲が ひとつもないコンサートは
恐らく 初めての体験だったと思う
前半は マンドリンの為に書かれた曲
後半は 演奏者達が作曲した曲
初めての音楽ばかりとはいえ ドキドキとワクワクに溢れていた
例えば 印象に強く残っているのは
最後の組曲 「夜を泳ぐイルカ」の『殺意』
冒頭は シンプルな1535(ドソミソのような)の
アルペジオが しばらく続くのであるが
その途中に 突然 音が抜ける
たった それだけのことなのに
ずっと アルペジオに支配されていた時間軸が
ばっさり崩壊する 真空の瞬間に
しっかりと 心まで かまいたちに抉り取られる
そんな さりげない
それでいて 音楽が紡いでいく時間や空間を
鮮やかにコントロールするウィットに富んでいた
広沢麻美は もう ベテランのチェンバリストとして
バロックの世界で 大活躍しているのだが
こうして 音楽の重心を軸足に残したまま
新しい方向に ひらりと転換できる しなやかさと勇気に満ちている
音楽の持つ また別の新鮮さに
包まれた午後だった
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Comments
どうも、とってもお世話になりました!
シックな蔵にお似合いな楽器だったと思います。
なのに、ボコボコ叩いたりして・・・(苦笑)。
あとでナデナデしておいてください。
Posted by: saskia1217 | 09. 10. 05 PM 9:35
Dear saskia1217
こちらこそ なかなか体験できない時間を
本当に ありがとうございました!
打たれ強い楽器なので
ボコボコ系の時には また 御一緒させて下さい!
Posted by: anonymous | 09. 10. 08 PM 7:26