« あの夏の415 ⑤ アチョー! | Main | そんな真夏のバースデー »

09. 08. 14

あの夏の415 ⑥ ベルベデーレのヨーヨーマ

14.VIII .1999


朝 ペンシオンへ行くと カツラの相談を受けた
オイラは 本音で まだ平気だと思ったので
そう言った


先生は 抗癌剤の副作用で 
髪が抜け始めていることを
かなり 気にし始めていた


でも 私から見れば 違和感は無かったので
まだ 大丈夫だと思うと 伝えたのだけれど
あなたは 注意力が足りないとか 配慮が足りないと 怒られた・・・


それから タクシーで ベルベデーレへ行った
ヨーヨーマが マスタークラスをしていた
生ヨーヨーマ!


また ボム氏のミートケだった
調律ハンマーを 持って来ていないので
借りに行ってくれて しばらくして 女の人が戻ってきた


それから コピーをとらせてくれと 言ってから
雲行きが 怪しくなってきた
また口論が始まったので 外へ出て
ヨーヨーマのレッスンを 聞いていた


しばらくしてから 先生が 荷物を全部持ってきた
断られたことが 分かった
表へ出て ここの係りの中傷が 始まった


そして こうなったのも 
チューニングハンマーを 持って来なかった
オイラの責任になる 


いつも こうだ
自分の思い通りにならないと 
何かに 原因をなすりつける


この日は 学校での練習が出来ないので
ベルベデーレというとこで 行われている
サマーセミナーを 観光に行こうと 言われていた


私は 朝の電話で 調律工具が必要か 確認した
すると 今日は練習が出来ないから 必要ないと 答えていた
しかし 運よく チェンバロがあったので 練習できそうになったのである
それなのに いつの間にか こういう事態になっていく


係りの人が怒ったのは 調律ハンマーの有無でなく
先生が 楽譜のコピーを とらせて欲しい ということに対してであって
それが 何故 私の責任にしなければいけないのか 全く辛い


ベルベデーレから ゲーテ広場に戻って
この後 どうするか聞かれたから
「一人にさせて下さい」と言った


先生は 様々な理由で 拒絶した
お互いに 相手の気持ちなど 分からないのだと思い
エルフルトへ行った


エルフルトは 雨で タクシーで街内を回った
大きなドームと 教会の中を見た
空気の濃い密度と その中を 安っぽくないのだが
軽やかな響きが ゆっくりと減衰していく


クレーマー橋を渡り 駅に帰って
ワイマールで別れた


Photo


その後 ワイマールの 赤い城や
教会での オルガンコンサートを聞きながら
宿の近くで オムレツとビールを飲んだ


雨が降ってきたので 
部屋で 遠藤周作を読んだ
リアルだった


ワイマールの隣の エルフルトへ 先生と一緒に観光に行った
気丈はしっかりしているが 先生は病人である
ちょっと寒い雨の中 体調は大丈夫か 結構 心配だった
その為だろうか この街の記憶は ほとんど皆無である

|

« あの夏の415 ⑤ アチョー! | Main | そんな真夏のバースデー »

Comments

The comments to this entry are closed.