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09. 04. 29

権兵衛-43 下鍵盤

さて 鍵盤です
まずは 下鍵盤から 作ります
理由は ありませんが 下からのほうが 作りやすいもので


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鍵盤は FFからf3の 5オクターブなので 61鍵
しかし フレンチピッチのために FisFisが不動の鍵盤なので
実際には 60鍵! (ちなみに現代のピアノは 88鍵 7オクターブ1/4)


今回の材料は イエローパイン
パインというのは 松 のことです
パインアップル ってさ 松ぼっくりに 似てるよね? 


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鍵盤オサは メープル
堅い木というのは 時に とても狂いやすいのですが
バランス 及び バックレールには 長年 工房で 直線を保っていた木材


で 鍵盤と オサを 合わせて 
バランスピンや バックピンの位置に 上からドリルで ぶっさす!
これで 鍵盤と オサは 同じ位置の合体関係に!


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オサとの 位置関係が決まったら とにかく切断!
シとドの間 ミとファの間 この直線を まず切って
それから ひとつ ひとつ 割いていきやす


現代ピアノって 黒鍵は全部 同じ幅 
そして 白鍵の テラスもコリドーも 全部 同じ幅
実は これ 隙間で調整してるんだよ


実際には 12個の音を 手前では7分割して
奥の方で 3分割したドレミを 5分割して
4分割した ファソラシを 7分割するから


白鍵の コリドー(黒鍵と黒鍵の間の長い部分)は
2種類の幅が 顕在してくるんだ


で 時々 シとド ミとファ の幅を合わせる設計の楽器があって
それは レ の音だけが やたら太い鍵盤に なってるんだ
今度 自分の楽器の鍵盤 じっくりと 見てあげてね


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もちろん バランスピンや バックピンも 全部 自家製
長さを切って レールに刺さる部分は 釘のように とんがらせて
上端は やんわりと メンをとって・・・ それが 下鍵盤だけで120本以上・・・


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ピアノでいう いわゆる「カマボコ」は メープルで製作
あんまり堅いと カチカチと 接触音が ちょっと気になるんだけれど
軟らかすぎると すぐにミゾが大きくなって ガタの原因になっちまう・・・


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バランスピンは 2ミリのステンレスなので 
鍵盤の穴も まずは 2ミリ
そして 底部以外は テコ運動のために6ミリの穴


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6ミリの穴だと 鍵盤は 3次元の動きだから
カマボコ (2.1mmの溝)によって 再び 2次元の運動へ
甲府って 明後日 搬入だよな・・・


 

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