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09. 04. 08

ミッションC 真演空如

上野 東京藝術大学 2ホール


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「ハイドン・モーツァルトのリート歌唱法」


講師 ドミニク・ヴェルナー


ソプラノ 関奈美
テナー 村上惇 坂口寿一
フォルテピアノ 羽賀美歩


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弦楽器や 管楽器 ましてや 鍵盤楽器
そうした奏者を見ていると 声楽家が 羨ましく思えたものだ
なんせ 楽器の 運搬も 調律も 必要ないのだから


ただ 声楽の言葉の発音に関しては 本当に気の毒になる
音大でのレクチャーというより 外国語大学かと思うほど
しっかり 英語や独逸語の発音を 矯正されていた・・・


・・・・・・・・・・・・・・・・・


人間の仕事は クオリティが 高くなればなるほど
当事者は 見えなくなり 消えていくものだ
例えば 今夜の 羽賀美歩のように


3時間に渡る レクチャーの間
最も 講師の言葉に頷き そして音楽をし続けていたのは
他ならぬ 伴奏していた フォルテピアノ奏者だった


表としては 3人の歌い手が レクチャーを受けている
しかし その言葉を注意深く聴き 全ての展開において 対応しているのは
裏を担っていた フォルテピアノ奏者だった


歌い手に 必要な音を さりげなく かつ 無駄なく プレゼントし
歌い手が 改善した表現には 同時にピアノも変化しながら 伴奏し
それでいて 繰り返される 同じフレーズを いちいち 音楽的に弾く


恐らく 今夜のレクチャーで
フォルテピアノ奏者の存在は それほど 認識されなかったことだろう
それほど 音楽的であり ひとつひとつが 当然のように 本気だった!


・・・・・・・・・・・・・・・・・・


旨い酒ほど アルコールを感じない
上手い人ほど 簡単に感じさせやがる
人間の仕事というのは きっと そういうモノなんだろう


その存在を 消せるほどの クオリティ


勉強会では 圧倒的な音楽力を放っていたが
だからこそ ソリストタイプだと 思っていたが
伴奏で ここまで 音楽をやり続けるとは・・・  


今夜のレクチャーで
一番 吸収して 表現していたのは
恐らく 彼女だったろう

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