08. 10. 31
08. 10. 30
死線を越えて
カラフルな時代になった
コピーも 写真も 天然色で
誰もが 容易に 撮影し 複写する
そして 誰もが 容易に 捨てていく
何か カメラに収めたい光景に出くわした時
自分の場合は その状況や 造形だったりする
カラー写真は そうした心情より
あまりに忠実な再現をしてしまうため
色がうるさくて うまく表現してくれない
単色の写真は
表情や アングルを 忠実に再現してくれる
カラフルさに 邪魔されることもない
・・・・・・・・・・・・・・・・
ステレオな時代になった
手のひらに 収まる ウォークマンでさえ
やたらリアルに 音を再現してくれて
ミスの無い 綺麗な音楽が 耳にだけ飛び込んでくる
リハーサルで 会場をうろつくと
様々な位置では 様々な響きが 聞こえる
演奏者の 細やかな魂が
忠実に届く場所
演奏者の 大胆な解釈さえ
曖昧で 届いてこない場所
モノラルなレコードを 聞いていた頃
そこには 体温のある音楽だけがあった
鮮明さを超越する リアリティーがあった
・・・・・・・・・・・・
カラフルな時代になった
刺激的な時代になった
便利な時代になった
感じたものを 等身大に伝えるのは むつかしい
言葉を どれだけ沢山 知っていても
案外 沈黙の方が 雄弁に語ることさえある
レモン千個分の ビタミンが入った飲料よりも
たった1個のレモンの栄養を
完全に吸収できる臓器の方が うらやましい
08. 10. 29
08. 10. 28
階段遊戯
『ジャンケン ポン!』 (パー!)
「パイナツプル」
スタスタスタスタスタスタ
『ジャンケン ポイ!』 (チョキ!)
「チヨコレイト」
スタスタスタスタスタスタ
『ジャンケン ポン!』
『アイコで ポン!』
『アイコで ポン!』 (グー!)
「グリコのおまけ」
スタスタスタスタスタスタスタ
ダイワハウスではないが
なんで グリコなのだろう・・・
それも グリコだけが 7段も進めるのである・・・
この遊びは 企業名が入っているから
きっと NHKでは カットされてしまうシーンだろう
エド・ハルミなら 「グー!」と言って 一段しか進めないかも知れない
恐らく 楽屋では こうなるだろう
パデレフスキー
グレングールド
チョーヨンピル
08. 10. 27
デンコな日々
「北に キョウと書いて なんて読むか?」
『ペキン!』
「ピンポーン!正解!」
「南に キョウと書いて なんて読むか?」
『ナンキン!』
「ピンポーン!正解!」
「じゃあ 東に キョウと書いて なんて読むか?」
『トンキン???』
「やー ひっかかった! トウキョウだよーん!」
こうした ひっかけゴッコは
今 考えると 全くもって アホくさいものである
しかし 大人といえども 時々 恥ずかしい勘違いをする
「小間切」 と書いた肉を コカンセツ と読んでいた杣である
空港内の免税店を ダーティーフリー と読んでいた杣である
学生から テープを借りたコトがある
まだ若いくせに 実にオヤジ趣味な曲ばかり
コレクションしていたヤツである
彼は まったくもって 漢字の読み書きがヘボかった
歌手名は 五輪真弓
曲名は 「変人よ」 と 書かれていた
ある美女が 韓国食材屋で 春雨の成分を見ていた
「へー 材料は デンコなんだ!」
横から覗いて見ると そこには 「澱粉」 と表記されていた
恐らく ヨウ素液を垂らしても 紫になるどころか
「電気を大切にね!」 などと注意を促されそうな春雨である・・・
08. 10. 26
利助の命日
99年前の今日 ハルビンで
凶弾に散った 初代 総理大臣
彼も 韓国を愛していた 一人である
オズワルドもそうだったが
重人暗殺で容疑をかけられる人間は
多すぎる不可解さを着せられたまま 命を奪われていく
初代総理大臣は 初代韓国総督でもあった
そして 彼の暗殺は 韓国併合を助長させてしまった
僅か 100年前の日本とは そういう国だった
僅か 100年前の日韓とは そういう関係だった
金九の肖像が 印刷されるとか されないとか
10万ウォン札が出るのは いつになるのだろうか
韓国の英雄は いつだって 日本に抗った人々である
彼の 200回目の命日の頃には
もっと 素敵な英雄が誕生して
もっと 素敵な日韓であることを祈っている
僕も 韓国を愛している 一人である
08. 10. 25
ミッションC 郷の音
福島 喜多方プラザ大ホール
ソプラノ 井上由紀
リードオルガン 相田南穂子
ピアノ 志田智子
前半は リードオルガンと共に
大正 昭和の 童謡や唱歌
曲の背景や位置が とても分かりやすい解説が添えられ
1曲1曲 丁寧に歌いあげられてゆく
聴衆の高い集中力が 拍手を通して聞こえてくる
リードオルガンというのが
これほどに 表現力に満ちたものであることも
初めて知った
後半は 地元出身のピアニストと共に
昭和以降の歌曲を 熱唱
井上が 歌の道に歩むキッカケとなったコンサートで聞いた曲
「約束」を 彼女自身が 同じ場所で歌う
これには 網膜の湿度が上がり過ぎ
どうやら 結露したらしく 視界がにじんでしまった
素晴らしい音楽は 時に 心だけでなく 視界まで浄化してくれる
年に一度 喜多方では こうした「Uターンコンサート」と称して
地元出身の音楽家が 故郷に錦を飾るコンサートが 催されているという
もしかしたら 今夜のコンサートを聞いて
かつての井上のように
音楽家を志す 次の世代がいるかもしれない
演奏家 スタッフを含めて 本当に素敵な人々に出会い
素晴らしいコンサートを聴け
とても充実した 喜多方ミッションだった
「郷」の「音」 と書いて 「響」
3人の紡いだ音楽は
故郷の空間だけでなく
耳をかたむけた人々の心にも 高く 深く 響いていた
08. 10. 24
望郷のバラード
会津の隣 喜多方へ出張で来ております
今回のミッションは ピアノと リードオルガン
一応 オルガンのリード抜き 持ってきてますが・・・ 役に立つのかな・・・
予定では 小ホールでの公演でした ・・・が
あまりにチケットが売れてしまって
急遽 大ホールに 会場を変更という 嬉しいハプニング!
なもんで まだ これからでも 聞きに来れます!
会津藩の皆の衆! 明日 喜多方プラザで待っているぞな もし!
本家が 長州山口にある 杣家としては
会津入りは いろいろと 複雑な気分になるのであります
勝てば官軍 会津を陵辱した かつての長州への恨みが 今でも存在するとか・・・
140年前 国内最後の 大規模な戦争 ・・・戊辰戦争
戦後の会津は 青森の斗南へ追いやられ
辛酸をなめさせられ 恨みを抱き続けたと いわれております
後の 日清戦争あたりでも 軍人の中では
出身が 会津と聞いただけで 蔑む 長州出身者がいたとか
様々な小説で そうした長引く傷跡に 心を痛めたものであります
鉄道は わざと 会津を通らないようにひかれたり
総理には 今でも 山口出身者が 多かったり
大東亜戦争の後に生まれた我々には 知らないトコで いろいろ いろいろ
ま 音楽には 関係ないことなんだけれどね
それに オレ 江戸っ子だし・・・
なもんで 喜多方ラーメン たくさん食べて
頑張ってこようと かように思うワケであります
良いコンサートに なりますように!
08. 10. 23
インスタントな朝
毎朝 せっせと インスタント・コーヒーを 牛飲している
でかい マグカップで 大匙2杯ほど コーヒー粉を入れ
お湯を ドボドボと注ぎ 牛乳で温度調整をして 猫舌カフェの出来上がり
コーヒーなどというもの 凝りだしたらキリが無く
究極のコーヒーは やはり インスタントであった!
なんてコト 言うつもりは サラサラ無い
塗装で使うハケを 保存するのに
インスタント・コーヒーの 大瓶は とても重宝するのである
なもんで せっせと せっせと 猫舌カフェを飲まなければ ならない日々なのである
・・・・・・・・・・・・・・・
牛乳というのは ナマモノなので 賞味期限が短い
牛乳だけを飲むと 腹がハルマゲドンになるので
コーヒーの温度を下げる以外には ほとんど飲まない
で 先日 イタんだ牛乳を コーヒーに入れ
ナンプラーのような味にも 我慢して 完飲して
腹の中は 911の貿易センタービルになった
ちょっとショックだったので クリープを買った
「クリープのないコーヒーなんて」 などと謳っていた粉ミルクである
少年時代に この続きが気になって仕方なかったものだ
ちなみに 当時は クリープとクレープを混同していた
なんてコト 考えながら クリープコーヒーを
何十年ぶりかで 飲んでみた
失敗だった
味がどうの というワケでは無い
猫舌にとって 牛乳を入れるのは 温度調整以外のナニモノでもないのだが
クリープは 温度が下がってくれないのである
せめて 「褐色の恋人」 スジャータにするべきだった
しかし 塗装に重宝しそうな どでかいクリープの瓶を 買ってしまったので
しばらくは オン・ザ・ロックな クリープコーヒーの日々が続く
どうやったら 楽しめるだろうか
メニューを考えた
アメリカン ・・・コーヒー粉 1杯
ブレンド ・・・コーヒー粉 2杯
エスプレッソ ・・・コーヒー粉 3杯
カフェオレ ・・・コーヒー粉 2杯 クリープ 1杯
カプチーノ ・・・コーヒー粉 2杯 クリープ 1杯 +ストローでブクブク
なもんで 毎朝 アジトはドトールの如く
様々な ヴァリエーションの珈琲が 楽しめ
時々 舌を火傷しながら 仕事にレッツラゴーしているのである
08. 10. 22
08. 10. 21
権兵衛-32 調律ピンの穴あけ
調律ピンの直径は 4,5mm
なもんで 穴の直径は 4,4mm
でも いきなり その大きさのキリは使わない
最初は 2mmのキリで 下穴を開ける
それから 4.4mmのキリで 本穴を開ける
下穴を開けることにより 穴の角度は安定し
硬いメープルの木材にも 綺麗な内面の穴が開く
昔 いきなり 本穴を開けていたころ
調律ピンは アッチコッチを向いて 角度が揃わなくて 困惑したものだ
穴の径は しっかりピンより細くても
穴の内側の面が 綺麗であれば
ピンは 回しやすく それでいて 張力に対抗できる
ピン板の材質 ピンと穴の径の差
更に 無駄な摩擦を除くこと
調律屋が楽器を作ると 調律のしやすさを どこまでも追いかける
08. 10. 20
太陽がいっぱい
青空の下で めいっぱい サッカーをする
雲が無い日は 太陽が 大いばり
メラニンが疼きだせば 顔の色まで アフリカ人
でも 服を着ているから 黒くなるのは
顔と 腕と 脚だけ
これじゃ まるで 出来損ないのパンダ
ジムには 日焼けマシンがある
15分 500円払って パンダを誤魔化す
服を着ているトコまで黒くなれれば さよならパンダ
日焼けマシンの中は 太陽がいっぱい
紫外線の蛍光灯と 紫外線のランプ
グリルの中の 秋刀魚の気分で 15分
チーン
秋になっても まだ パンダの痕跡は抹消できない
秋刀魚になっても まだ アフリカ人にはなれない
さぼってるメラニン達よ 頼むから グリズリーにしておくれ
イヒヒ こっちは カラーだぜ!
08. 10. 19
08. 10. 18
ミッションC 自然体の音楽
江戸川橋 ベアータ
チェンバロ 林則子
演奏は 時に 人を裸にしてしまう
紡ぎ出される音と 時間の彩色は
その人自身を クッキリと描いてしまう
林規子のチェンバロと 曲間の語りは
重心を伴いながらも 謙虚な自由を戯れ
しっとりとした空間を ベアータに満たしてくれた
虚飾の無い自然体な音楽は
その人柄を 描いては 消えていった
ゴーヤは すでに収穫を終え
建築中だった 正面のビルは 営業を開始し
ベアータは 時の流れの中で 息をしていた
オルガンは 設置してから 1年ほど練習のみに使用するらしい
この空間で チェンバロのみならず
オルガンのコンサートが始まるまで あと半年くらいだろうか
極東の大都市 東京で
ひっそりと しかし 確実に
音楽のために成長をしている空間
これからの充実が ますます楽しみである
08. 10. 17
百年の孤独
「名誉にかけて誓えるかね?」
『誓うよ! ただし 敵意にかけてだ!』
普段 読む本は 自分で選んでいる
しかし 今読んでいるのは ある女性から いただいたモノ
初めて出会う作家 いつもと違う読速度
オルガンのある部屋で メキシコの話を聞かせてくれた
そして メンテの帰りに この本を プレゼントしてくれた
読み始めて なんだか ゴチャゴチャな世界に 引きずりこまれた
小説を読んでいる時
ストーリーの展開よりも
作家の才能や技術を 追ってることのほうが多い
海外の作家というのは 翻訳という屈折を経て
ようやく 自分の目に 理解できるものになる
そこには ふたつの人間が 介入してくる
ロシアの作家に比べて 南米の作家というのは
カラフルであり 立体的である
中へ中へ 彫りこんでくるロシアと違い 外へ外へ 凹凸がツギハギされる
ゴチャゴチャのカオスは 読みにくいし 構築力も乏しい
行間から 何かを読み取る というよりは
とりとめのない おしゃべりを 聞かされている感じになってくる
ゴーヤは もっと大きくなっているだろうか
楽器は 元気で歌ってくれるだろうか
明日 ガルシア・マルケスについて 聞いてみよう
08. 10. 16
ミッションC 歪んだ響
上野 旧奏楽堂
チェンバロ 伊藤一人
ヴァイオリン 鷲見明香
トラヴェルソ 佐々木萌絵
ヴィオラ・ダ・ガンバ 福澤宏
フォルテピアノ 羽賀美歩
カウンターテナー 上杉清仁
前半が チェンバロとアンサンブル
後半が フォルテピノと歌
リハは 問題なかったのですが
休憩時 チェンバロとフォルテピアノを 入れ替えて
さて 調律をチェック・・・・
げ! し しまった・・・
最近は 本番中の移動が無かったせいか
すっかり油断しておったのですが
この楽器 移動すると 調律がグニャリと ゴッソリと狂うんだった・・・
エリアで狂うので ユニゾンは 問題無いのですが
オクターブやら 内声のバランスが ゴッソリとグニャリ
時間的に 全部を手直しは 不可能・・・
諦めました
スンマソン
08. 10. 15
青の巡礼
いつもなら 赤く浮かぶ サイスタが
今日は サムライブルー
年増のアッコちゃんが 君が代を 歌ってくれました
どこも かしこも ブルー ブルー
いつもとは違う 客席のサポーター
飛び交う声援も ヤジも レッズとは違います
後方7時の方向に マツキ的バカップルがいて
やたら けたたましく 解説をしておりました
「行けー トゥーリオー!」
で トゥーリオは グングン 前線へドリブル
すると すかさず 「どこまで行くんだ トゥーリオー!」
初めて 5万以上の人間を 目の当たりにしました
結果は 残念ながら ドロー
赤の聖地で 青への祈祷
2010 果たして 南アフリカへ 行けるのでせうか・・・
日の丸と ファミリーマートの試合に見えました・・・
08. 10. 14
ミッションC サライ大賞!
帝国ホテル 孔雀西の間
アンサンブル音楽三昧
このミッション
懐かしいなー
第7回 サライ大賞 CD・DVD部門で
アンサンブル音楽三昧の バッハのCDが受賞!
おめでとーーーー!
そんなメデタい ミッションでした!
談志師匠も登場!
えー 私もね 昔から チェンバロ・トリオは 良く聞いてたんですよ
ええ ええ ハリセン使ってね バシーンって ぶっ叩く アレですよ
え? それは チャンバラトリオだって?
んなコトは 言いませんでしたが・・・
08. 10. 13
08. 10. 12
120度の歌
フイフイフイフイ フイフイフイフイ
圧力鍋からは 蒸気が歌い続けている
音程も テンポも ほとんど変わらない
なんだか 蒸気機関車が 部屋の中 走ってるみたい
圧力鍋の中は 120度くらいになるらしい
ふうん
鶏がらを買ってきて とりあえず 鶏がらだけを フイフイフイフイ
それから 大量の野菜と鶏肉を フイフイフイフイ
今回は 子音の味はつけずに ただの母音だけのスープ
しかし 蒸気の歌は なんとも いい匂いがする
野菜も肉も 全部溶かしてしまって ポタージュにしよう
後は 一回一回 別の鍋で 違う味にして楽しもう
フイフイフイフイ フイフイフイフイ
昔 とある調律の先輩が 言っていた
「圧力鍋なんて使うのは 素人だけんなんだよ」
料理好きの先輩は 自分はプロ級だから 圧力鍋など使わないと豪語してた
ふうん
しかし この圧力鍋 もう10年以上も使ってるから
そろそろ 突然 ぶっ壊れるのでは ないだろうか・・・
やだな・・・ 圧力鍋の暴発で孤独死するなんて・・・
08. 10. 11
すわっ 下克上
先日 後輩と猫橋に行った時
車の中で 驚かされた
9月の途中から ラジヲの ハングル講座を聞いていることは
本人からも聞いていたし ブログでも読んで 知ってはいた
ま どうせ すぐに飽きるだろうと タカをくくっていた
ところがである
車の中で 今日は こんな内容を勉強した と
誰も頼んでないのに 勝手に解説を始めた
それが 驚愕なのである
S と CH の区別がつかない オロカモノだったはずの後輩が
ペラペラと 韓国語を テキスト通りに しゃべりだすのである!
耳で覚えているので かなり 立派に聞こえる!
そして にくたらしいコトに 杣の知らない単語まで 覚えていやがっていて
「え? 知らないんですか? 日常的に よく使う言葉らしいですよ」
などと 講釈をタレるのである!
杣も 映画で韓国語を覚えたクチなので
基礎がなく なんとなくノリだけで 世渡りしているのだが
なんだか 先輩の威厳が失墜する日が 近くなる危機を感じている
ラジヲ講座と 同時進行して ウォークマンで 単語も記憶しているらしく
ボキャブラリーの キャパシティーの狭い頭は
そのうち 日本語より 韓国語で 満たされることだろう
ウカウカしていられない
聖域を 乗っ取られる日は 遠くない
「大丈夫ですよ 先輩みたいに しゃべれるには あと何年もかかりますから」
こいつが こんな謙遜したセリフを吐くということは
とても 自信がある証拠である・・・ 鼻の穴も 広がってたし・・・
ま 日本では さっぱり モテない後輩が
何故か 韓国では モテモテだったので
もしかしたら 国際結婚とかしちまうかも知れない
そうなると 韓国語力の差は ますます 広がることになる
うーん まずい 遺憾だ 由々しい
そうだ 韓国で彼女を作ろう
そして 毎晩 スカイプかなんかで しゃべっていれば
こっちだって もっと ペラペラになるだろう イヒヒ
ライバルとは 本当に ありがたい
08. 10. 10
権兵衛-31 調律ピンの位置だし
調律ピンの位置は サイドベアリングの角度を決定するものでもある
ベアリングの角度は 実は非常に 大きく 音色に影響する
写真の角度は チェンバロでは 大きい方だと思う
これ以上強くすると 音の伸びがなくなる
これ以上弱すぎると 音の輪郭がボケてくる
これも 大橋時代に体験したことなんだけれど
アップライトピアノは プレッシャーバーの高さで
ベアリングの角度を 調整することができる
で 上司の見ていない時に この高さを いろいろ変化させてみた
チッピングで その音を確認してみたんだけれど
これも わずかな角度の差で 大きく音色が変わることを知った
チェンバロでも パワーが無い楽器は
この角度が小さく ほぼ直線に見えるものすらある
指で その角度を変えるだけで 音色はハリが出てくるのだけれど・・・
これは 調律ピンだけでなく
ヒッチピンの角度にも 同じことが言える
ま あまり角度が強いと 渋滞して 調律しにくいんだけれどね
08. 10. 09
権兵衛-30 ナットピン
ナットピンも 材質は真鍮
ナットには 2mmのステンレス棒が 横たわる (今はまだ無い)
ダウンベアリングがかかって 弦がナットに食い込むと
弦の渋滞につながり 断弦や 調律しにくさの要因となる
バフストップの バフの位置の関係を考慮して
出来るだけ ブリッジ側に ピンを打ちたいのだけれど
やはり限界がある・・・ 仕方ないか
しかし 今回の楽器は
いつになく 杣らしくなく
細かいトコまで 手をかけている
あのケンタでさえ
「どうしちゃったんですか? 杣さんらしくもない!」
という 言葉を発するほど・・・
なんか いつまでたっても 終わらない気がしてきた
今年中に 2台の楽器の完成は やはり不可能かな・・・
08. 10. 08
ミッションC 魔法の邂逅
王子 北とぴあ つつじホール
去年のミッションのメンバーと 久しぶりの再会
皆 口々に ヘアスタイルを変えたことに意見しやがる・・・
仕方ないから 刑務所から出たばかりだと言うと 結構 ウケていた
終演後 舞台には 調律師協会の知人が数名・・・
な なんで ここに居るワケ?
ま 調律は 安定してくれてたから よかったものの・・・
めずらしく 打ち上げにも参加
日本のドラマオタクの韓国人と 韓国映画のオタクの日本人と
熱くトーキング!
なんでも 今 韓国では のだめ が
日本のオリジナルヴァージョンと 韓国のリメイク版が 同時放送してるとか・・・
やはり 韓国でも 音楽家は のだめ 楽しんでるようでした!
また 会おうね! と約束して
早々と宴会場を 抜け出して来ました!
うん 楽しかった!
08. 10. 07
08. 10. 06
ミッションR ふ ふ ふめくり
千駄木 鷹羽スタジオ
ヴァイオリン : パウル・エレラ 戸田薫
チェロ・ダ・スパッラ : ディミトリー・バディアロフ
チェンバロ : 西山まりえ
録音 : オフィスENZO
公開用ではないのだが
ヴィヴァルディのフォリアを収録
しかーし 会場に行って のけぞった!
「杣さん 譜めくり お願いできます?」
『!!!・・・ 音符 読めないんすけど・・・』
「大丈夫ですよ 合図出しますから!」
急に オフクロを危篤に デッチあげようかと思ったが
調律の手直しの為には この場を去るワケにはいかない・・・
しかし ここにいたら 譜めくりしないワケにはいかない・・・
『あのー 何枚くらい めくるんですか?』
「10枚くらいだと思います」
この時点で もうダメだと思ったが 実際には 20枚近くあった
どうやら 初見らしい・・・
そんなワケで こんな視界でした
しかし ナンですなー
チェンバリストの位置で 他の楽器の音を聞くというのは
とても勉強になりましたわ
いつもは 正面で 楽器の音を聞いてるんですが
演奏者同士ってのは こんなふうな音を聞いているのかと
ふーん
メチャ緊張して 寿命が8年4ヶ月ほど 縮みました・・・
08. 10. 05
金色の波
アジトでは 楽器製作が 再開された
また ここで紹介していこうと思う
先日 夢を見た
外側は 黒いのだけれど
内側は まっ金金! ゴールド! ゴージャス! 金日成!
フタの内側の文字と 響板が放射状なので
どうやら 自分で作った楽器らしかった
というか 内側 金色にしろって 夢のお告げか?
当初は 全部 黒で 金色の装飾を サラリと入れるつもりだった
しかし あの夢の中のチェンバロは 綺麗だった
どうしよう・・・ 金色にしちゃおうか・・・
しかし 金色は 難しい色でもある
金箔を使えば 渋くて 輝かしい金の光沢が 約束される
でも そんな金は無い・・・
金のスプレーは 安っぽいこと この上ない
下地を黒くすれば それでも少し 深みが出るのだけれど
広い面積に 金色を使うと 装飾も難しいだろーなー
でも 夢の中のチェンバロ 綺麗だったしなー
豊臣秀吉とかが 喜んでくれそうだったしなー
迷うなー どうしよっかなー
自分のために 自作する楽器は これが面白い
作りながら 途中で いろいろ変更しても
誰にも文句を言われないし やりたい放題できる
幾らでも手を抜けるし 幾らでも凝ることもできる
だから サーフィンのように いい波が来る時に 頑張って作るようにしている
あの夢は きっと いい波が来てる予兆だろう
黒でも 金でも 工作を頑張ろう!
08. 10. 04
ミッションC ぽつねんマチネとドタバタソワレ
三芳 コピスみよし
第5回 紫音会コンサート
後輩うららの 代理という大役を おおせつかり
10時搬入というのに 9時に現地に到着・・・
ははは チョロいぜ!
が なにかが違う ??? あれ?
敷地には コピスみよし ではなく キラリふじみ と書いてある!
慌てて住所を調べて ようやく気がついた
隣町のホールに来ていたのだ・・・
727のミッションの帰りに おおぐま宅まで一緒に帰った時
へー こんなトコに ホールがあるんだ などと会話をしていて
コピスみよし と聞いた時 何の根拠もなく このホールだと信じ込んでいた
で 慌てて地図を調べなおして 富士見町から 三芳町へ移動
まあ 車で10分の距離であったし 予定より1時間前だったので
自分の中では悔しい遅刻だったが 会場では問題なかったので安堵
すまぬ後輩 油断しちまった
あ でも 無事に済みましたので 御安心下さい!
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
千駄木 鷹羽スタジオ
ハープ女学園 レクチャーコンサート
最寄駅に 楽器を積載した車を捨てて
今度は電車で 千駄木のスタジオへ慌しく移動
西山まりえが指南する ハープ合宿の調律
この女学園という響きに つい クラクラとなってしまい
フラフラっと 仕事を引き受けてしまった・・・
ハープの集中ワークショップのようなもので
大阪やら 福岡からも 生徒さんが集まっているという
ハープ人気も 結構 全国区なんだなー
そして レパートリーの開拓について
実際に チェンバロやハープを弾きながら
様々な作曲家や作品を 紹介してくれた
これは 466Hz ピタゴラスで調律している ゴシックハープの響板
弦の付け根に ブレイピンという 木片がついていて
弦をこれに押し当てることによって 半音高い音が出る
なもんで 弦は C D E F G A B H という音しかないのだけれど
このブレイピンによって 全ての音が演奏できるらしい
つーか 見えないとこで 凄いテクニック必要とされてるんだね
08. 10. 03
鍋の中の母音
杣は グルメである
ホンモノのグルメである
ホンモノのグルメというのは ナニを食っても 「うまい!」と嘆息する
味覚が 「オイシイ!」か 「凄くオイシイ!」の 2種類しかないから
1年 千回近い食事は 全て 「オイシイ!」と慟哭しながら いただき
すなわち これが ホンモノのグルメの所以である
さて そんなグルメも 自炊する
自分で作った料理というのは 意外にシビアになる
配慮しだいで 「オイシイ!」から 「凄くオイシイ!」に 羽化できるからである
作りおきできるので 煮込み料理を よく作る
鍋 いっぱいに作って 数日かけて パクパク
電子炊飯器が無いので シャリも鍋で炊く
で 煮込み料理である
今日はカレーである
カレーを食べたい時は 前日から仕込まねばならない
なんてったって 数日 同じモノを食い続けるので 凄くおいしくなくてはならない
まずは たまねぎを炒める
4個くらいのタマネギを 半分はすりおろし 半分はミジン切り
これを 1時間近く 焦げないように 延々と炒め続けるのである
しかし タマネギというのは ナンだな
親の葬式より泣けるから 不思議である
サウナにいるより 体の水分が失われ 脱水症状になるかと思ったぜ
で 鍋で具材を タマネギと一緒に炒めて 煮込む
今日の肉は スジ肉である
これは 煮込みがいのある素材である
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
杣は 味を 言葉の母音と子音のように 分けて感じる
辛い 苦い 甘い しょっぱい すっぱい
これらは 料理の表面的な 子音の味である
子音は 料理の最後に 簡単に調整できる
問題は 料理のボディーというべき 母音である
コクとでもいうのか うまく表現できないが
この母音を 思い通りに出せるかは 意外に難しい
煮込んでいる時 まだ味の無い段階で
何度も味見をして この母音を確かめる
煮込まれた具材から しっかり母音が出るように火を調整する
鍋の中で しっかり母音が出来上がったら
味付けをして 子音を決める
辛いのはインド人並みに強いが しょっぱいのにはナメクジ並みに弱い
子音は 火を止めて 冷めていく時に
味が具材に浸み込んでいく
なので 出来上がって 冷まして また 温度を上げて 冷まして を繰り返す
さ 凄くおいしいカレーを いただきます! パクッ!
08. 10. 02
08. 10. 01
シマシマな朝
カーテンをやめて どれくらい経つだろうか
窓には ブラインドが垂れ下がり
邪な思いは無いのだけれど 部屋はヨコシマなゼブラ
季節によって 朝の音は それぞれ
車が ビニールの音を立てれば 雨の朝
車が 静寂な休符を続ければ 休日の朝
どんな夢を見ていても 朝になれば目が覚める
西側を向いていても 寝室の三面は シマシマの濃淡
シマシマの中で 今日がどんな日なのか 耳を澄ます
屋根の上で タタッ タタッ タタッ
カラスが踊る朝は 燃えるゴミの日
視界がシマシマなら 響界もシマシマ
防烏ネットが 進化したからだろうか
火曜と金曜の朝は カラスが朝からパーティー
人間と動物 諦める潔さは どちらが優れているのだろうか
時計が無くても 太陽はシマシマを 落書きする
カレンダーが無くても カラスは シマシマな ダンスを踊る
どちらも持っているのに 僕の日常は なんとなく平べったい
寝室から 居間へ移れば 東と南を向いた窓から まっすぐな光
ステレオをつければ エキゾチックな 薔薇の中の薔薇
夢の記憶がリタルダンドする頃 新しいコーヒーの匂いがする