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08. 08. 31

ミッションC 鍵盤づくし・・・

第一生命ホール

ピティナ・ピアノフェスティバル vol.62


0830 搬入


ホール搬入口に 3台の車と 7名のスタッフが集合する
ホール側の計らいで 少し早めに 楽器搬入が開始される


クラヴィコード スピネット ヴァージナル
1段チェンバロ (フレミッシュ イタリアン)
2段チェンバロ (フレミッシュ2台 ジャーマン)
フォルテピアノ (クリストフォリ ジルバーマン ツンペ ワルター) 計12台


搬入は 楽器本体のみならず
楽器が乗っている ベンチや 椅子 付属品も多々ある


0930 調律


楽器のセッティングが終了 
下手にチェンバロ系 上手にフォルテピアノ系
前面には 鍵盤と弦が平行に張られている 3台の楽器


まずは フォルテピアノの調律を開始
そして 終了した者から チェンバロの調律へと移行
ステージ上では 4人の調律師や楽器製作家が 奮闘
武久自身も 小型楽器を 同時に調律し始めた


舞台裏でも まだ休息は 訪れない
速やかな搬出のために 12台の楽器の付属品や カバーを
分かりやすく分類し 様々な準備に追われていた


1030 リハーサル


モダンピアノ(スタインウェイ)もセッティングして リハが始まった


Img_2198


1200 開場 そして 調律


開場の少し前 前半に使用される チェンバロ系の調律が始まった
割振だけは 僅かに時間をズラすものの 4人は一斉に調律
その弦の数 約550本


同時多発調律時 隣あう人と 同じ音になった時
どちらかが 速やかに その音を避け 別の音にワープする
そして 隣が合わせ終わった瞬間 もとの音に戻り 調律が続く


自分達の音を 周囲の響きの中で 模索しながらも
互いに配慮しながら 30分の時間を 全力疾走


1230 開演


大きなモニターには 鍵盤上の 武久の両手が映し出される
鍵盤楽器の歴史の中の 極一部ではあるが
様々な解釈と テクニック ファンタジーが 解説され 演奏される


これだけ 鍵盤の幅や奥行き タッチの重さや深さが 異なる楽器を
瞬時に弾き分け なおかつ 高いクオリティーの音楽を可能にする
その演奏能力は 凄い


Img_2159


1400 休憩40分


後半に使用する ピアノ系の調律が 開始される
最初は 時間をズラしてスタートするも 最後は4人で 一斉に調律
その弦の数 約500本


左の耳には 前後の調律される 楽器の音が飛び込み
右の耳には 会場の聴衆のザワメキが 覆いかぶさってくる
そして ふたつの耳で 自分の楽器の音を懸命に捉える


1440 後半開始


まずは ステージ上の 11台の楽器を順次 同じ曲を演奏
それぞれの受持ち楽器が 演奏される時
それぞれの調律師は それまでになく真剣な面持ち 集中する耳


武久のレクチャーが 続く中 展示用の楽器を搬出
それから ステージ上の楽器の 搬出計画を 打ち合わせる


楽器の位置や 台車の数 ベンチ解体の難易 
男女の腕力差を考慮した それぞれの配置
全て 17時までに終了させるための 作戦である


ジルバーマンのピアノで バッハのシャコンヌ
最後の音の 長い余韻をが完全に消え
それに変わって 体温と興奮をはらんだ拍手が沸きあがる


この瞬間が好きだ


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1700 撤収完了


過酷なコンディションと 騒音の中での調律だったが 皆 見事だった
撤収も含めて 素晴らしいチームワークだった 皆 見事だった
そして なにより いい演奏だった


3台の車は まだ スタジオや工房に寄り
楽器を搬入しなければ ならない
しかし 汗まみれの体は さわやかだった


夕刻の空は 連日と等しく 雨雲が重たい
さ 雨に降られる前に 楽器を搬入しなければ
満たされた気持ちで アクセルを踏み込んだ

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Comments

昨日、会場に入った瞬間、びっくりしました。一斉に調律していたので・・・・
そして予定以上の楽器数・・・思わず数えました。
演奏の素晴らしさ、レクチャーの分りやすさは、勿論のこと、調律師の方々のあの苦労、そして聴衆が満足げに帰る中、今度は楽器運搬・・・
本当にお疲れ様でしたm(_ _"m)
演奏会の裏側の目に見えない苦労が、あの成功につながると痛感したレクチャーコンサートでした。6台(?)のコンサートの時も唖然としたけれど、13台・・・1台1台の性格を感じ取りながらの演奏とその場で表出される即興的な何か、、、スリル満点で、お腹おっぱいです。

Posted by: Peco | 08. 09. 01 at 오후 12:54

本当にありがとうございました。
久保田さんと源造さんが出会ってからざっと30余年、
私たちが加わってみんなでがんばってきた約20年、
新しい出会いがあって、新しい楽器ができて、
ものすごく悲惨な体験から天上に昇るほどの感激まで
様々な努力に培われた貴重な日々を思い出して
催しの主旨とはまた別な意味でも感動しています。
現場ではろくに感謝もできず、挨拶もそこそこに次の作業へと
動く私たちだけれど、心の底から信頼して感謝しています。
綱渡りのような難しい本番でしたが、
おかげさまで無事に出来ました。
本当にありがとう。

Posted by: るりえ | 08. 09. 02 at 오전 2:28

Dear Peco

6台の時というのは カザルスのコンサートかな?
調律師が 目立ってしまうコンサートは カッコ悪いんだけれど
今回ばかりは そうも いかなくて みんな 凄く頑張ってた!
でも 素敵な催しだったよね
舞台裏でも レクチャーの内容に へー ホー と勉強させてもらい
充実したヒトトキでありました
お腹いっぱいになった栄養で
日々のピアノとの おしゃべりを
より 充実できますように!


Dear るりえ

いやー 本当に お疲れ様でした!
鬼才が こうした活動が出来るのも
ことごとく ルリエの影の献身があるからですよね
数十年の そうした蓄積は 今回の催しで カタチになって
音楽と 音楽をする人の素晴らしさを 感じました
もう 彼と仕事することは ないと思ってましたが
こういう感動を 本当に 鬼才とルリエに 感謝であります!
久しぶりの スキタイ人の行進で 筋肉痛になってませんか?

あ つーか 11月 ツアーがあるんだった・・・
うーん 親戚はアラカた 危篤にしちまったからな・・・
行くしかないか・・・

Posted by: 某閑人 | 08. 09. 02 at 오후 5:46

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