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08. 08. 31

ミッションC 鍵盤づくし・・・

第一生命ホール

ピティナ・ピアノフェスティバル vol.62


0830 搬入


ホール搬入口に 3台の車と 7名のスタッフが集合する
ホール側の計らいで 少し早めに 楽器搬入が開始される


クラヴィコード スピネット ヴァージナル
1段チェンバロ (フレミッシュ イタリアン)
2段チェンバロ (フレミッシュ2台 ジャーマン)
フォルテピアノ (クリストフォリ ジルバーマン ツンペ ワルター) 計12台


搬入は 楽器本体のみならず
楽器が乗っている ベンチや 椅子 付属品も多々ある


0930 調律


楽器のセッティングが終了 
下手にチェンバロ系 上手にフォルテピアノ系
前面には 鍵盤と弦が平行に張られている 3台の楽器


まずは フォルテピアノの調律を開始
そして 終了した者から チェンバロの調律へと移行
ステージ上では 4人の調律師や楽器製作家が 奮闘
武久自身も 小型楽器を 同時に調律し始めた


舞台裏でも まだ休息は 訪れない
速やかな搬出のために 12台の楽器の付属品や カバーを
分かりやすく分類し 様々な準備に追われていた


1030 リハーサル


モダンピアノ(スタインウェイ)もセッティングして リハが始まった


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1200 開場 そして 調律


開場の少し前 前半に使用される チェンバロ系の調律が始まった
割振だけは 僅かに時間をズラすものの 4人は一斉に調律
その弦の数 約550本


同時多発調律時 隣あう人と 同じ音になった時
どちらかが 速やかに その音を避け 別の音にワープする
そして 隣が合わせ終わった瞬間 もとの音に戻り 調律が続く


自分達の音を 周囲の響きの中で 模索しながらも
互いに配慮しながら 30分の時間を 全力疾走


1230 開演


大きなモニターには 鍵盤上の 武久の両手が映し出される
鍵盤楽器の歴史の中の 極一部ではあるが
様々な解釈と テクニック ファンタジーが 解説され 演奏される


これだけ 鍵盤の幅や奥行き タッチの重さや深さが 異なる楽器を
瞬時に弾き分け なおかつ 高いクオリティーの音楽を可能にする
その演奏能力は 凄い


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1400 休憩40分


後半に使用する ピアノ系の調律が 開始される
最初は 時間をズラしてスタートするも 最後は4人で 一斉に調律
その弦の数 約500本


左の耳には 前後の調律される 楽器の音が飛び込み
右の耳には 会場の聴衆のザワメキが 覆いかぶさってくる
そして ふたつの耳で 自分の楽器の音を懸命に捉える


1440 後半開始


まずは ステージ上の 11台の楽器を順次 同じ曲を演奏
それぞれの受持ち楽器が 演奏される時
それぞれの調律師は それまでになく真剣な面持ち 集中する耳


武久のレクチャーが 続く中 展示用の楽器を搬出
それから ステージ上の楽器の 搬出計画を 打ち合わせる


楽器の位置や 台車の数 ベンチ解体の難易 
男女の腕力差を考慮した それぞれの配置
全て 17時までに終了させるための 作戦である


ジルバーマンのピアノで バッハのシャコンヌ
最後の音の 長い余韻をが完全に消え
それに変わって 体温と興奮をはらんだ拍手が沸きあがる


この瞬間が好きだ


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1700 撤収完了


過酷なコンディションと 騒音の中での調律だったが 皆 見事だった
撤収も含めて 素晴らしいチームワークだった 皆 見事だった
そして なにより いい演奏だった


3台の車は まだ スタジオや工房に寄り
楽器を搬入しなければ ならない
しかし 汗まみれの体は さわやかだった


夕刻の空は 連日と等しく 雨雲が重たい
さ 雨に降られる前に 楽器を搬入しなければ
満たされた気持ちで アクセルを踏み込んだ

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08. 08. 30

クロックナー

「セ ン パ ル ロ グ ソ・・・ センパルノグソ・・・ 先輩ノグソ?」
『あ?いつオレがノグソしたトコ 見たんだよ!』
「え! 先輩 ノグソしたことあるんですか?」
『ねーよ! 大地に有機肥料を贈ったことは あるがな』


後輩は セミナーの時間割のハングルを 必死になって解読していた


『ちなみに これは チェンバロクジョ つまり チェンバロ構造 と書いてあるのだ』
後輩は いまだに S と J と CH の子音の違いが理解できていない
「へー クロックナー (なるほど)」


子音の区別は出来ないが 調子のいい会話言葉は すぐに覚えてしまった
韓国人と 笑顔で会話をし 意味など 全く理解していないのに
「へー クロックナー」 などと言っては 盛り上がっていたのである・・・


ヘンデルが オレの友人なら 
鍛冶屋ではなく
調子のいいウララ という題名に させたことだろう


「ガ ヤ ノ モ ク チャン・・・」
『チャン でなく サン だ  ちなみに それは オレの名前だ』
「え? 先輩 韓国では モクチャンって言うんですか? ギャハハハ!」


ニワトリは 3歩 歩けば モノを忘れる というが
後輩は ニワトリ以下である
1歩も歩いていないのに 3秒前の記憶が 葬られている


ま それでも 一生懸命 ハングルを理解しようとする姿は
なかなか どうして 健気なものである
すでに 4年前のオレより 会話が出来るレベルである


そんなワケで 心の中では がんばれよ と エールを贈っていた


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東大門運動場駅の 地下通路は 天国だった
運動場が近いせいか スポーツショップが たくさん並び
ユニフォーム屋が 100メートルに渡って 軒を並べていたのだ!


店員に聞けば 名前と背番号を 入れても 2万ウォンというではないか!
狂喜乱舞し さっそく スペインのユニフォームを 購入しようと財布を 取り出した
ハシャいでいたせいか 隣に後輩がいたことなど すっかり忘れていた・・・


っち!


『あ 君には 今回 世話になったから 君もユニフォーム まさか 欲しいか?』
言葉のひとつひとつに 社交辞令と分かる単語を 巧みに配置し
イントネーションも 顔色も 本意でないことを 露呈しながら聞いてみたつもりだった


「はい」


まさか 肯定されるとは 思っていなかった
しかし このくらいで 負けては いられない
なんてったって 2万ウォンがかかっているのだ!


『あとで アメリカンドッグを おごってやっても いいんだが・・・ どっちにする?』
後輩は 食べ物に弱い! ユニフォームより 食べ物を選ぶことを想定して 聞いた
「それも 御馳走になります」


アイゴー


ジローズが再結成されることがあったら
「遠慮を知らない子供達」 という曲をかけば 大ヒットすると
アドヴァイスしてやりたくなった


ええい! ままよ!


仕方なく 財布から 4万ウォンを出し 後輩のユニフォームまで 買うことになった
しかし 後輩は 名前はハングルは嫌だといい
背番号など いらない と ダダをこねる


『じゃ 英語なら ウララは ULALAの方が カッチョいいぜ!』
「イヤです URARAにします」
世界で一番 センスがいいのは 自分だと信じて疑わない 二人である


『分かった じゃ そうしよう ・・・ところで ユニフォームは どれにする?』
「この 白いやつが かっこいいです」
『おー イングランド代表か うん なかなか いいセンスしてるじゃないか』


横に 後輩がいなかったら オレは スペインの他に
もう1枚 ユニフォームを 作ろうと思っていた
黒いポルトガルか 白いイングランドで・・・


なもんで まあ いいか という気持ちになった


「ところで先輩 イングランドって どの国にあるんですか?」
『ロンドンだよ』
「オー クロックナー!」


え? つっこみ無し? 納得しちゃうワケ?
スカンジナビア半島の西 とか ドーヴァー海峡の北 とか
もっと 分かりにくい説明も 用意していたのに・・・


どうやら こいつは ハングルの勉強の前に
地理 じゃなかった 小学生の社会科から
勉強し直した方が よさそうである


もちろん アメリカンドッグなど おごらなかったことは
言うまでもない


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08. 08. 29

○から□へ

韓国へ乗り込む 頭の中は かなり異常だった


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観覧車は おろか


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ピザのカケラを 見ても


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丸いものは 全て 五度圏図にしか 見えなくなっていたのである (マジ)


・・・・・・・・・・・・・・・・


なもんで これはヤバいと思い
ソウルに到着し 文房具屋で見つけた
かねてから 欲しかったモノを 買った


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4列の ルービックキューブ!
いつも 見かける度に 欲しいなーと 思っていながら
ナカナカ 勇気が湧かなくて 買いそびれていた


で ホテルに帰って 
テキストのコトは 忘れるために 早速挑戦!
しかーし さすがルービック博士の リベンジである


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韓国では ここまでしか 達成できなかった


帰国して いろいろ挑戦してみたが
つまるところ 真ん中の4個を 先に揃えれば
3列のキューブと 同じ方法で 出来そうだと考え直し
もう一度 リベンジ!


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もう ヒトイキであるが 
いつだって ここからが 難しい
あまりに夢中になって 晩飯を 食いそびれた・・・


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たぶん 運が良かったのだろう
最初の制覇は なんとか成功
数を重ねて あらゆる局面に 対応していかねばならない


この ふたつのキューブの間には
30年近くの 隔たりがある
初めて 6面が完成した時も 嬉しかったなー


おかげで 丸いモノを見ても 
ナントモ 思わなくなったが
今度は 四角いモノを見ると
キューブにしか 見えなくなってしまった・・・

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08. 08. 28

K379 第1楽章

雨の朝


アジトには モーツァルトのヴァイオリンソナタが 溢れている
郷愁に満ちたメロディー それでも 力強い骨格
ふたつの魂が錯綜するアンサンブル 和らかな空間


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旅から帰宅すると たくさんの郵便物が ポストを満腹にしていた
督促状が無いことを確認し とりあえず 安堵する
そして その中に 厚い郵便物があった


2枚のCDと共に 達筆で丁寧な手紙を したためて下さったのは
先日 下田でお会いした 湯布院の先生だった


下田での労をねぎらって下さり 新しい5度圏図を進呈したお礼の言葉が続き
そして かつて 共に仕事したエピソードなどを 添えて下さった


「疲れたなと思われた時 K379の第一楽章などを聴いてみて下さいますか」


結ばれていく 心のこもった言葉の数々に 胸が熱くなった
そして 早速 K379から聴きはじめた
それは 疲弊しきっていた心と同じ浸透圧を持ちながらも 
大きなエネルギーに満ちていた


先生は 父と同じ年齢でありながらも
今なお 音楽家であり 
先生の中で濾過された 幾重もの経験と思慮が 音として空中に放たれる


そして 路傍の調律屋に対しても 
このような 優しさと配慮で 包んで下さる
先生の音楽は 先生の人間性 そのものである


唐辛子とニンニクに満ちた 刺激的な夏は終わった
再び 僅かな塩だけの粥のような 優しい日々に戻ろう
先生のモーツァルトは そんな滋養に満ちていた 

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08. 08. 27

古本の奥行

仕事がら 待ち時間が長く 移動時間も長い
なおかつ テレビが無いことも手伝って
何かに集中しなければ いけない時間以外は 
本を読んで その隙間が キッチリ埋められる


ほとんど 本屋ではなく 古本屋で 本を購入する
安いという 最大のメリット以外にも
誰かが読んだ本というのは 誰かの痕跡が残っていることが多く
同じ活字を その人は どのように読んだのか 興味が湧く


時々 御丁寧に線が引いてあったり レシートが紛れていたり
ページの隅が折られていたり 食べ物のシミがあったり
きっと 僕も 知らず知らずのうちに そうした痕跡を残していて
次に読む人を 苦笑させているのかも知れない


古本は 本を読む以外にも 様々な世界を広げてくれる
無限と思える本と 読者の中で 同じ本を共有した偶然
読書は 作者と読者の 1対1で進んで展開していく世界だけれど
僕の 前と後の読者を含めて もうひとつの次元が存在している


(MIXY GZ27)

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08. 08. 26

夏の陣

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さて 今日もメンテであります
半音 ピッチが高くなっているのは
もちろん 湿気のせいであります


前日に 突然 増えたり 減ったりするのが
韓国メンテの実状でありまして
今日も 2件が3件になり 3件が2件になり 3台の楽器と対面


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いろいろと 韓国のチェンバロ調律師業界の噂を
チェンバリスト達から 聞かせていただき
最大公約数的 焦点は 絞れてきてたりしますが まあまあ アハハ


・・・・・・・・・・・・・・・・・


夜は 4月に知り合った 韓国の調律師達との
最後の晩餐!
今夜は ウナギ屋で レッツラゴーであります!


ユン・ジュンヒョン キム・テウ
彼等は 同い年(45歳)ということで タメ語のチング


ヤン・ヒョンジュ ソ・サンジョン 
彼等は 大先輩であります


ソン・サンス ウララ
彼等(?)は 後輩ということで いばります!


途中から キム・トゥフェ先輩も駆けつけてくれて
大いに 盛り上がりました!


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えー 途中から 記憶がありません


焼酎 一気飲みを 何度も繰り返し
後輩の話によると 2時間ほど 外を歩きまわっていたらしいです・・・


しかし 今回のセミナーの感謝として
プレゼントをいただいたことは 記憶しておりますし
ちゃんと 持って帰ってきております


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これは なんと 亀甲船の模型であります!


16世紀終盤
全国を統一した 豊臣秀吉が 
全国の武将の力削減の為に 弄したのが北京進出でした


しかし 文禄・慶長の役でも 日本は朝鮮を落とすことは出来ませんでした
その立役者が イ・スンシン将軍であり
彼が 日本の海軍と戦ったのが この 亀甲船だったのです!


えー ちなみに 韓国の英雄 イ・スンシンも アン・ジュングンも
抗日であり 非常に微妙な方々であります


しかしながら オイラは イ・スンシンの大ファンで
彼が幼少時代を過ごした 牙山市に 
2004年に 旅をしたりしております


ま そんな関係で このプレゼントを見た 他の調律師達は
ヤンヤ ヤンヤ
でも マジ 嬉しかったっす


最後は サンスと抱き合いながら 地面にぶっ倒れたらしく
記憶はありませんが 左膝が 激しく痛んでおります・・・
ヒビ 入ってないと いいんだけれど・・・


後輩の話によると 
オイラは 酔っ払っても 不思議な韓国語で会話していたそうです
たぶん 全部終わった 開放感が ハジけたようですが・・・


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そんな 夏の陣でありました


もっと 韓国語 勉強します
そして 機会があったら 
たくさん伝えて たくさん学んで


우리는 하나다!

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08. 08. 25

夏のメンテ

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セミナーの余韻も 冷めぬまま
韓国のチェンバロ達の メンテ


今年から 年に数回訪韓する作戦をとっているので
楽器達は 比較的 健康な状態を保ってます


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メンテという仕事は 作業中 とてつもなく孤独です
でも だから 楽しい ともいえます
人間ではなく 楽器と いろいろ会話してます


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こんなブログ やっておきながら ナンですが
基本的には 人ミシリだったりします
でも 楽器ミシリではないので 人間相手より 楽器との悶着は 楽しいものです


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ただ 時々 製作者には 腹が立ったりします
これは 製作時に 既に 鍵盤に問題があったことを 訴えてます
なのに こうして オーナーの元に 嫁入りしてきました


製作者は 知り合いなので
前回も 鍵盤に問題があったことは 伝えております
というか 彼のほうから 気にして 状況を聞いてきました


自分も含めて チェンバロの世界は
マイナーだけに 簡単に 業界の中で仕事ができます
それは 時に 実力でなく マイナー故に 可能なコトがあったりします


中傷が目的ではありません
なので 遠まわしですが
良い音楽環境のために できれば 皆が良心的な仕事をしていこう!


そんな 一日でした

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08. 08. 24

夏の勝利

大会最終日


三日目ともなれば 知り合いが 少しづつ増えてくる
朝食会場で ペコペコと 挨拶合戦
頭の中は 今日のセミナーの作戦で 悶々としている


「昨夜のギター 良かったですよ!」
忘れようとした記憶に 引き戻され コンチクショウと思うが
韓国人も お世辞を言えるということに ちょっと感心したりする


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前半の 構造と調整は 昨日の内容に
後輩からのアドヴァイスを 取り入れ
前日よりも 重心の場所を キチンと伝えることができた


問題は 後半である


古典調律の理論と実践
明智光秀ではないが ここで 謀反を起こした
通訳の大先輩を通さず とにかく メチャクチャな韓国語で話し始めた


しかし この「ソウルの変」は 成功した


こちらの 拙い韓国語でも 聴衆は ついてきてくれたのである
というか それまで以上に 熱心なオーラを 送ってくれた
ならば ますます 燃えなければいけない!


良いコンサートの時 そこには 必ず 聴衆のオーラがある


こちらも そのオーラに答えるべく しゃべり続けた
もう 助詞がどうなっているか 分からない
でも 我々は調律師であって ベクトルは同じである


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ウリヌン ハナダ


我々は ひとつである
言葉の国境を 飛び越えて
調律師は ただ 音楽の為に仕事をする


1日で これだけの人間と握手をすることは
生涯で 今日くらいなものだろう


自分を 育ててくれた 先輩や演奏家
そして 今回のセミナーの準備に 協力してくれた人々
なかでも 後輩には 本当に感謝である


いつの日か 韓国のチェンバリストから
もう 日本から来てもらわなくても結構です
韓国の調律師が ちゃんと やってくれるので
そう 言われる日が 来ることを 夢見ている


そして 今回 
その夢に また一歩 近づけた気がする


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閉会式


様々な人の挨拶
様々な人の紹介


その中で 225名の 韓国の調律師は 
声を合わせて 復唱させられるシーンがあった


「ウリエ ソンベヌン ハヌルダ」
『声が小さい! もう一度!』
「ウリエ ソンベヌン ハヌルダ!」


我々の先輩は天(神)である!


儒教の国である
先輩は絶対であって
神のようなものである


この底辺が この文化を繁栄させた基盤でもある

この底辺が 新しい可能性を 阻むことにならないことを
強く 強く 願い そして これからも貢献していきたい


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08. 08. 23

夏の晩餐

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17時から サミックピアノの イ・ヒョングク社長が
「ピアノ業界の現在と未来」と題して 特別公演


大きなふたつのモニターには
様々な画面が映し出され
ピアノ業界の現状と 打開策らしき内容が映し出されていました


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そして 18時から晩餐
まずは ヤマハミュージックコリアの 山森社長が挨拶


ピアノ生誕300年という時代でありますが
ヨーロッパで誕生し 変貌を遂げてきたピアノは
現在 中国・韓国・日本・インドネシアで 世界の95%を生産しているそうで


まさに 生産数だけをとれば
ピアノは アジアを中心に 新しい歴史を刻んでいます


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そして ソ・サンジョン元会長が 乾杯のスピーチ!
「ウリヌン ハナダ! (我々は ひとつだ!)」
88年の ソウルオリンピックの合言葉を 高らかに叫び 宴が始まりました!


えー この言葉 とても気に入りました
全国から集まってきた 韓国の調律師の情熱は
まさに この一言に 尽きると思います


次回の日ピの会報のタイトルは これで決まりです


052


食べ放題 飲み放題 ビュッフェスタイルの晩餐を
更に 盛り上げてくれたのが
大きなスクリーンに映し出された オリンピック中継!


韓国とキューバの 野球の決勝が 生中継で映し出され
ひとつひとつのプレーに 歓声やら ドヨメキやら・・・
日本対韓国の試合でなくて 本当に良かった・・・


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しかしながら 野球は最後まで見られず
途中から 会員達による コンサート!
サックスやら ギター ピアノ いやー たいしたものです!


ここまでは よかった


この後が 地獄だった


隣の席に座っていた 後輩が
「先輩はギターが上手いんです!」 などと会長にチクったものだから
さー 大変!


一度は トイレに逃げ込み そろそろ 免罪になってるかと思って
こっそりと席に戻ったら 元会長に拉致され ステージ上へ・・・


「これがギターですか 初めて見ました」
などとギャグを飛ばしながら しぶしぶ オリジナル曲を弾きました
タイトルは 「あの夏のペンギン」


065


これは まったくもって 後輩に対して 怒り心頭しました
クラシックギターは フォークギターより はるかにネックの幅が広く
おまけに 酔っ払い状態で 突然の恥さらしであります!


自分の曲なので 間違えても 誰もわからないのですが
とにかく 極度の緊張に 足が終始 3センチほど上下に震えてました


しかしながら 転んでもタダでは起きない性格であります
演奏者が コンサートで緊張する気持ちが
すごく よく分かって 良い経験が出来たと 今では思ってます


072


そんな サムーい 日本人の後に トリを盛り上げてくれたのが
初日のセミナーにも 参加してくれた 舞姫 イ・チヨン
ポップなミュージックに 一人で 延々と踊って オジサン達 大いに盛り上がってました

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夏の惨敗

011


そんなワケで 7時から朝食会場に行き
眠そうな韓国人と共に 朝食を食べる
三日間 我々は缶詰状態で 彼らと一緒に食事をいただく


8時に あわただしく 準備を終えて
通訳の イ・ポジョン翁と 打ち合わせをする
そして いよいよ夏の陣が 始まった


当初 メールでの連絡では
4時間 ふたつのセミナーを やってくれ と なっていた
なもんで 構造と調整 古典調律の理論と実践 を準備した


しかし スケジュール表を見て
これは 同じ内容を 2回やらなければいけないコトに気づき
あえて 内容を短縮したものに 変更した


026


前半 構造と調整は 大ウケだった
なんてったって ジャックの模型を作るのである
セミナーでは こうした実習は 喜ばれる


後輩も あちこちの席へ赴き 作り方を説明してくれる
中でも スプリングの取り付けは 素晴らしい作品が誕生していた
まったく 想像を絶するスプリングの取り付けに 春ではなく冬のように寒かった


最初は 5人くらいから始まり 最後は15人ほどの聴衆が来てくれた
部屋の大きさ的には これ以上 入ったら
ちょっと 息苦しいくらいである


で ジャック製作の後 調律理論が始まった
ここから 空気は冷え冷えとしていく


内容が ハイレベルなせいでもあった
通訳の翁は その限界を超える内容でもあった
理由は たくさんあるが やわらかい内容にすることは 出来なかった


夏の陣 初日は 敗北である


029


これで チェンバロへの興味を 増幅できたとはいえない
もしかしたら やっぱり難しい なんて感想を与えてしまったかもしれない


セミナーは 語り手の 知識の披露会になったら 失敗である
得た情報が いかに やる気を引き出させる動機になるか
僅かでも そうしたエネルギー源に ならなければ いけない


準備した時間とエネルギーは 無駄に終了した
明日のセミナーでは 大幅に 内容を変更してみる予定である


無数に放った 好奇心という毒を持った矢は
どうやら 敵陣へ届くどころか 真上に向かってしまったようだ
全ての矢は 喪失感という毒に変化して 真っ逆さまに 自分に降ってきた


さて 今夜は 晩餐会がある
鋼鉄の肝臓を持った同士達と 死ぬほど飲んで
明日への英気を 養おう


くそーーーーーー!

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夏の開会式

2008 全国 会員修連会


韓国全土から 約230人の会員が集まって
2008年 夏のセミナーが始まった


受付は 11時から始まり
30分遅れの 13時から 開会式


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開会式の最初に
会員は 全員起立して 胸に手を当て
何かを 宣誓していた・・・


そして パク・カンヒョン会長の挨拶
続いて 二人の役員の挨拶
なにひとつ 意味が分からないまま 開会式は終了した


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2004年 夏
韓国調律師協会の イベントと同時に開催される
ピアノ展示場に オレは 行った


日ピの会報126号に 詳細を記述した


今回は 当時と同じ場所だが
建物は 別館を3階まで借り切ったイベントになっている


1階のホールは ピアノの展示場
2階 3階が セミナーの教室になっている


韓国ピアノ調律師協会 KAPTは
毎年 このようなイベントを開催しており
常時 全国から 200人以上が参加するというから 驚きである!


そして 技術者は 全員
敷地内のホテルに宿泊し
2泊三日の 修練会に参加するのだ


我々も 部屋がとってあるとのことで
開会式後 東大門のホテルに行き 着替えを持ってきて
宿泊することになった


幹事の調律師から セミナーに関する連絡を受ける
最初の日程表では 朝9時から12時半の予定だったが
なんと 8時から12時に 変更になっていた・・・


朝8時から レクチャー・・・ 出来ないことはないが
聞きにくる人 いるのか?
そんなワケで 深夜まで レクチャーの準備に励んだ


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08. 08. 22

夏の雨 むせぶ涼

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ソウルは 雨も似合う


韓国映画を 集め始めた頃
すべての作品に 雨のシーンがあって
ああ 韓国って 雨が似合うなって 思った


心も 頭も そして 体もクールダウン


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


今回 宿泊しているのは 東大門のレジデンス


東大門には 運動場があって
4月に来た時 ヤン先輩が
間もなく 取り壊されるという話を してくれた


ヤン先輩は 高校時代に この運動場で
サッカーをやっていたことも あったらしく
なくなってしまうのを とても 残念がっていた


そして 今 運動場は たくさんのショベルカーによって
跡形もなく 都会の中の 土の丘陵
やがて こんな施設と 公園に 羽化するらしい


Photo


最寄の 東大門運動場駅は なんと天国だった


いつもなら 韓国で ハングル入りのユニフォームを作るのに
わざわざ 南大門市場に行き 4万ウォンを支払って
三日ほど 待たねばならない


しかし この駅の地下マーケットには
ユニフォーム屋が 100メートル以上に渡って 連在しており
わずか 2万ウォンで 1時間もすれば 名前を入れてくれる!


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なもんで CDダビングやら テキスト作りに
大きく尽力してくれた 後輩に 
今回は ラーメンでも アメリカンドックでもなく ユニフォームを贈った


せっかく 韓国で作るのだから ハングルにしろ と言っても 聞かず
英語なら RよりLの方が カッチョ良い と言っても 聞かず
天才と 凡人の センスの隔たりの大きさに 唖然とした


まあ イングランド代表を選んだのは
悪くなかったのだが・・・
凡人は これを着て ジムのエアロに 励むそうだ


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さて 開会式は 午後1時


テキストが二つ キット アクションモデル
工具カバン 書類カバン 
むっつもの荷物を抱えながら いよいよ潜入だ!

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08. 08. 21

夏の京城 いざ出陣

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ソウルの空は 青い
見上げる空は いつも 青い
見上げてる顔は 何故か 蒼い・・・


Kapt


いよいよ 明日から 
KAPT 韓国調律師協会の
夏の大会が 始まる


ホテルで 最後の準備が終了した
もう あとは 本番を 頑張るだけ


今回のミッションの重心は
韓国の同志達に 多くの情報を伝えるというより
チェンバロへの関心を 少しでも抱いてもらうこと


僅かなキッカケは 時間とエネルギーの中で
強大な変貌を遂げることがある


自分は 何気なく見た 一本の韓国映画によって
今 また ソウルに来ている
7年前には 想像もしなかった未来の中にいる


1度 という角度は ほとんど平行に近い
しかし その1度の角度を ずっとずっと伸ばしていけば
それは 大きく離れた位置で存在している


十年後 相変わらず 自分の座標は 想像もできない
けれど 明後日のセミナーでは ヘロヘロな自分が いることだろう


その前に 一度 クールダウンしないと・・・

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08. 08. 20

夏の陣への滑走路 ⑤

「構造と調整」というクラスでは
ジャック模型を 作ってもらおうと
キットを製作してみました


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ジャックの基本的構造さえ 理解してしまえば
形の異なる ジャックに出会っても
メンテは可能なはず・・・


実物と比べてみると
ちょっと 大きめです


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しかし キットとはいえ
60個も作るとなると
結構 キツいっすね


ま パソコンに比べれば
慣れている木工ですし
なんとか なりましたわ


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今回は 本当に短い滑走路でしたし
パソコンで データがぶっ飛んだ時には 
もはや これまで と 諦めかけたものです


しかし たくさんの人の協力への感謝と
少しでも チェンバロに興味を持ってもらうために
あとは 夏の陣で 戦うのみです


このブログが 更新される頃には
羽田の滑走路から 飛び立ってることでしょう
・・・どうなることやら


Kitt1


Kitt2


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08. 08. 19

夏の陣への滑走路 ④

古典調律の紹介に かかせないのが 5度圏図
今回は 一目で 音律の特徴を理解できるよう
新しい 5度圏図を考案してみた


がしかし


その基本となる 円のグラフが パソコンで描けない・・・
なもんで チハヤにメールをして 泣きついてみたら
仕事の合間に 数種類の 素晴らしいグラフを 送ってくださいました!


まるで 異業種ながら そのグラフのサンプルは
線の太さや種類を含めて こちらの 願ったりカナったり状態で
感謝と共に そのセンスの高さと 対応の速さに 驚いたものであります!


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で このグラフに 音名を 貼っつけて
たくさんコピーして それぞれの音律に従って
グラフのデコボコを 書き入れていきます


えー グラフの元は 美しいのですが
この後の作業は パソコンで 円も描けないオレですから
もちろん セコセコと 手作業になります・・・ ハハハ


製図用の 極細ペンで ジグザグを書き込み
その中を シャープペンで 塗りつぶす・・・


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なんとも アナログな作業でありますが
久しぶりに 計算機と格闘しながら
いろいろと 勉強になりました


それぞれの音律を もう一度 音程比から 計算して
こうしたグラフを作るという作業は
あらためて その音律を 詳しく理解する キッカケになります


「最近の学生は 楽譜を 簡単にコピーできるから
 音楽の構造を 理解できずにいる
 私の時代は 全部 写譜してたから 作曲家と同じ作業によって
 曲の構造が よく理解できたものです」


かように 嘆いておられた 鍋島先生の言葉が
ふと 頭をよぎったものであります


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思えば 昔から 音律早見表を 考案してたもの
20年前は ワープロもなかったので 
グラフの枠から手書きだったんだよね


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今思うと パソコンより ワープロ時代の方が
図とか ルートなどの計算式を 簡単に書けてたんだよね
上のグラフは 長和音 短和音 どちらも 表示してたんだっけ


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で 今回の 新しい5度圏図


外側の円が 5度の純正線 
内側の円が 長3度の純正線


純正より 狭い音程は 円の中心に向かって 凹み
純正より 広い音程は 円の外側に向かって 膨らみます
モチーフは サッカーボールなんだけど・・・


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一番下のページの 右下にあるのが 
現代 ピアノに使われている 平均律
全ての調で 5度も 3度も 同じ凹凸 つまり 同じ響き


でも それまでは 調性が変わると
5度や 3度の デコボコも変化して
様々な響きに 変化してたんだよ


そんなコトだけでも ちゃんと 伝えられたら いいな

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08. 08. 18

夏の陣への滑走路 ③

7日に 各種 調律法を録音したんだけれど
これが ようやく カタチになりつつある
アハハ 嬉しいじょ!


さて このミッションには たくさんの協力者の下に 
無事 遂行できていることを 
感謝と共に 報告しなければならない


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


まずは 音律に関する 詳しい資料を 
快く 貸して下さったのは 梅岡親分
忙しい中 時間を割いて 様々な資料と 楽器を見せていただきました!


そして MDから CDへの変換作業は
クラリネット奏者であり 録音でも大忙しの大友舎の主人 オートモ
150近いトラックを 95まで減らしたものの 
それを 手作業でなさって下さったとか・・・


大友舎では コンサートの録音を
なんと 破格の3万円から 請け負ってくださるとのこと!
ミクシーの日記でも 各演奏者からの厚い信頼が 伺えます!


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あ そうだ 
パソコン 壊れてから ソマって漢字が出ないから
しばらく 主語は 「オレ」になります


そんでもって このマスターCDを
50枚以上 パソコンでダビングしてくれたのが
平成のクレオパトラッシュ ん? 妖気妃 ん? 後輩のうらら


オレが マンマと下田あたりに トンズラしてる頃
後輩は せっせと ダビングに 勤しんでくれたのであります
まだ ラーメンさえ 奢っておりませんが・・・


今回は ダビングのソフトを オートモのアドヴァイスに従って
いろいろ インターネットで検索して ダウンロードしてくれたらしく
オレが 金目鯛の煮付けに 舌鼓を打ってる頃 後輩は ベソをかいてたそうです


Cd1


Cd2


いやー みなさま 本当に感謝であります!
この感謝を エネルギーに変えて
夏の陣で がんばってきますです!


さて 感謝は 明日も続きます


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08. 08. 17

ミッションC 湯布院のカリスマ

下田市民文化会館

東京藝術大学 バッハカンタータクラブ OB会主催
小林道夫サマーアカデミーin下田 2008


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14日から 様々な編成のアンサンブルの 公開レッスン
指南は このクラブの神様 小林道夫
湯布院から はるばる 降臨された


17日 その集大成として 特別演奏会


しかし このクラブは 凄すぎる
スタッフが クラブのOBだけに みな一流の演奏家!
あの人も この人も 楽器を持たずに スタッフ業に専念しているのだ!


1970年に発足した バッハカンタータクラブ
当初のメンバーは 今は オケも定年された奏者もおり
それでも なお 今回のレッスンに参加された人もいる


長い歴史の中で 築き上げた クラブの結束力
そして 小林道夫の求心力を 垣間見た四日間だった


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初日 下田は祭りで交通規制がしかれ
ホールにチェンバロが 搬入できないかも! という不吉な連絡を受け
夜中の1時に出発し 朝7時に到着 ・・・ハリキリ過ぎた


しかし 今回 チェンバロの使用は 僅か1曲だった・・・ トホホ


帰りは Uターンラッシュにもまれて ラルゴな高速
それでも なんだか 満たされた4日間だった
それは 関係者も 演奏者も 皆 素敵な人だったからだと思う


お疲れsummer! (←スペル あってるか?)

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08. 08. 16

可能性の誕生

大きくても 小さくても
自由というのは 厄介なものだ
人間がルールを考え出したのは
恐らく 楽するためだったのだろう


そもそもは 太陽の光のように
まんべんなく 強烈に 自由は存在している
眩しいから 暑いから 
影を生み出す ルールを翳して 光をしのぐ


ようやく辿り着けた 安住の影のエリアから見れば
光輝く ルールの外は 確かに眩しく映ることだろう
人間同士のルール 心の中のルール
それは 裁くためではなく 楽をするための叡智


俳句の17文字だけで 小説以上の世界を展開することができる
僅か16小節の音だけで 交響曲を凌ぐ世界を響かせることができる
ルールの外の自由を 生きていくのは難しいけど
ルールの中の自由を めいっぱい生きられれば 楽しいだろうな


(MIXY H512)

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08. 08. 15

踊れクーロン

ムチャに動かせば 熱が出てしまうくらい
全ての モノとモノの間には 摩擦がある
摩擦が無ければ もっと もっと
楽チンに 生きていけそうな気がするけど


でも 物と物の間に 摩擦が無ければ
ヒモは縛れないし ネジも効かないし
動き始めたら 決して止まれないし
だから 僕たちは 生きてゆけない


そして 者と者の間に 摩擦が無ければ
向上心は生まれないし 感動も出来ないし
憎むこともできなければ 愛することもできないし
だから 僕たちは 生きてることが 分からなくなる


摩擦は ひっそりと 引き合う力
あるいは しっかりと 惹き合う力
静の安定と 動の安定を 尊重したり 壊したりして
エネルギーを 浪費したり 生み出している


(MIXY G920)

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08. 08. 14

見えない傷

真鍮の板を 切り出して 整形して
穴を開けたり 細工をしたり
見える部分の部品だったから
最後に ピカピカに磨いた


磨くという作業は
キズをつけるということ
今ある傷より もっと細かく もっと沢山キズつけて
ようやく 前の傷が 消えていく


そして それを何度も繰り返して
肉眼では 見えない傷を 無数につけていくと
いつしか 輝いているように見える
ピカピカに 光沢を宿しているように見える


たくさん 傷ついて 傷ついて
人間も磨かれていくのかも知れない
ピカピカの真鍮に映った 僕の顔は
まだまだ 曇っていた


(MIXY G425)

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俺の祝酒

不思議なことも あるもんだ


先日 木曽路を旅していた友人から
こんな ナイスな写真を もらった
写真だけで 実物は 想像力を逞しくしながら味わった


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それから しばらくして
ミスターヴァイオリンから
こんな 贈り物を いただいた


Photo


記念日に 飲ませてもらった! 
チョンマル マシッソッソヨ!
感謝である!


・・・・・・・・・・・・・・・・・・


昨日 パソコンのデータが ぶっ飛んで 凹んだ


がしかし この酒を贈ってくだすった方は
パソコン 財布 旅券 まるごと消滅する災難にあった
その落胆は いかばかりか・・・ データどころではなかったろう


昨日 彼と会って 
それでも いつもの笑顔で 話している姿を見て
ああ 人間のデカさが違うな と あらてめて反省した


さて 今日から インターネットができない街にいる
で 今日で このブログは 4年目に突入した
20万以上のアクセスに 感謝の乾杯だ!


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08. 08. 13

そして 誰も いなくなった

PC ぶっ壊れました


友人の知恵を 拝借して
リカバリーは できたのですが
過去のデータは 壊滅


そして 今なお このPCは 不調の極致


昨日まで書いていた セミナーのテキストも 全て消え去りました
今までの写真も ほとんど 消え去りました
メールにいたっては アドレスも内容も 皆無であります


ウイルスかと 思いましたが
どうやら PC自体の崩壊のようです
不思議な警告音は 鳴りっぱなし 画面は 激しく痙攣


後輩 曰く
「先輩 暑すぎると パソコンって壊れるんですよ」
そうかも知れない 人間は汗をかいて 耐えてきたのだが・・・


ゲームセット


なんだか 虚しいな・・・

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08. 08. 12

バーバーごっこ

そんなワケで 時々 アジトは バーバーになる
別に 爺爺が婆婆になるワケではなく
バリカンで 頭を丸める時だけ 自ら バーバーのマスターになる


「お客さん 今日は どんな髪型にしましょうか」
『ああ 自衛隊員に見えるように 丸坊主で頼む』
「でも お客さんの顔だと 仮出所中の囚人のようになりますよ」


そんな 一人で 自虐的な床屋ゴッコをしながら
バリカンで ガリガリ バーバーなヒトトキを過ごすのである


最初は 6mmの長さだったが 今は 9mmにしている
そして なんと スソだけ 6mmにするというテクニックまで 駆使している
どうだ 参ったか


ハッキリ言って 後ろ側なんて 見えるワケないので
手で触りながら 勘だけで ガリガリやる
なんてたって 全ては自己責任だから 必要なのは勇気だけである


出来上がった頭を 数回 ナデナデしながら
これで シャンプーハットでも かぶったら
ポンデライオンみたいだ・・・ と 鏡の前で 落胆し 溜息がこぼれる 


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本物の床屋に行かないメリットは 実は大きい


女性は知らないだろうが 
男性は 床屋で ヒゲや 産毛を カミソリで剃られる
これが まったくもって 恐怖なのである


仕事で 刃物を扱ってはいるものの 
生まれつき 刃物恐怖症なもんで
他人の手に握られたカミソリが 喉元を滑っていくとき・・・ 生きた気がしない!


なもんで カミソリの恐怖に比べれば
ポンデライオンな溜息のほうが
精神衛生上 はるかに 好ましいのである


ああ ドーナツ食いたくなってきた・・・


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08. 08. 11

遠鉄にゆられて ②

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遠州鉄道は 赤い車両が 2両だけの 小さな鉄道
JR浜松駅から 天竜浜名湖線の間を トロリトロリと走っていく
無人駅も多く なんだか ホンワカしている


オーハシがある 助信駅は ちゃんと駅舎がある
いつも 閑散としているけれど
この マッタリした空気までもが なんだか懐かしい


20年前 気負って浜松に やってきたものの
自分の 不器用さに 日々 打ちのめされており
この列車の中で いろいろ 考え 悩んだりしたものだ


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駅から歩いて 数秒も歩けば 大橋ピアノの工場が見える
当時は 遠鉄バスの修理工場だった敷地には
どでかい スポーツジムが取って代わり 時代を思い知らされる


よく 老人が自転車に乗って 道路の中央を フラフラと走っていた道
年寄りの多い町だな と かすかに驚いた記憶がある
今では その道を 車が のっぺらぼうな表情で 通り過ぎていく


工場の中を 覗いて見ると 空っぽだった


数年前に来た時は まだ 木工工具だけは あったのだが
今は 完全に ポッカリとした空間が 眠っていた
屋根より高い 大きなサボテンも 今は もう無い


大正生まれの ベテランの職人達
わずか 7名で 月に15台くらいのアップライトを 作っていた
慣れない遠州弁に 最初は 外国に来たと思うくらい 意味が分からなかった


平成3年 この工場での修行を終えて 東京に戻って 半年後
2代目の巌社長が 永眠してしまった
日本の 手作りピアノの歴史の 最後の最後に学んだ日々


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そんな感慨にふけっていると なにやら怪しい輩を発見!
ところどころ 割られた窓ガラスなどがあったが
もしや こいつの仕業か?


とっつかまえて やっつけてやった


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あれから 幾つものレールの上を 走ってきた
時には 乗り換えたり 乗り遅れたりしながら
それでも いつでも 各駅停車で ゆっくりと走ってきた


目的地まで 速やかに移動できる手段が 選択できる時代
それでも 自分は この遠鉄のように
小さな車両で 自分のサイズとスピードで 走っている


今また 新しい列車が ホームに入ってきた
この列車は どこに向かうのだろうか
この列車は どこまで行くのだろうか


そんなことは いつだって 乗る時には 分からない
でも 走り始めた車窓の眺めは 少しずつ 自分の夢へ向かっている
さ 鈍行だけれど 上り列車に乗り込もう


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08. 08. 10

赤の悲鳴

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駅への 帰りし 4万を超える 赤い巡礼者は
それぞれの信仰の元に 悔恨をつぶやいていた
大いなるミサの 最後の最後にくらった 衝撃の余韻が漂う


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やむを得まい
興奮の絶頂から 突き落とされたのだ


誰もが 後半45分くらいに放たれた 逆転ゴールに
神への感謝を抱き 浦和の空を 歓声で満たした
しかし ロスタイムに 同点ゴールを 決められてしまったのだ


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勝利への確信を得た後
同点にされるという悲劇は
負けよりも 落胆と悲嘆の度合いは 大きい


我がウォーターズも 7月13日の公式戦で
敗北目前で 執念の同点ゴールが決まり 歓喜したものだ
あの時 相手チームの心理は このように 苛まれたものだったのかも知れない


僅か 数分間の勝利への歓声は 
同点ゴールによって そして 試合終了のホイッスルによって
赤い悲鳴へと 温度も周波数も 激変してしまった


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今回の 赤い巡礼は 2階の上の隅の方だった
安いチケットながら 鮮やかな緑の上で 繰り広げられたミサは
十分に堪能でき 声が変わるくらい 聖歌を熱唱し続けた


周囲には レッズの赤と レイソルの黄色が 点在しており
それぞれの シーンで 歓声と沈黙を 交互に点滅させていた


勝敗への傾倒は ゲームを楽しむ スパイスに過ぎない
贔屓のチームが無くとも 同じ空間で ゲームを観戦するのは
それだけで 毛穴が全開になるくらい 興奮する


こんなコトでは まだ 赤い洗礼者には なれないのかも知れないが


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08. 08. 09

遠鉄にゆられて ①

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浜松駅から 北へ伸びる 遠州鉄道
この電車に揺られた 2年間 遠い遠い日々


新浜松から 4つ目の 助信駅に 大橋ピアノ研究所があった
そして その ふたつ先の 上島に 勤労青少年寮があった
社会人1年目 初めて親元を離れた街


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今でも 切符には ハサミを入れてくれる
駅によって 僅かずつ 形が違うのも
今となっては 忘れかけた ハサミの音


まさか 自動改札の時代が来るなんて 思いもしなかった
まさか カード1枚で 鉄道もバスも 乗れる日が来るとは 思わなかった
そして いつの日か この鉄道も 自動改札になってしまうのだろう


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八幡駅には 世界のヤマハの工場がある
膨大な敷地に 社会の教科書で習ったような
工場らしい工場が ズラリと並ぶ


山葉寅楠が いなければ
極東 日本は 今のような 音楽の溢れた暮らしはなかった
楽器の充実は 音楽を志す人を支える 大きな底辺となった


寅楠は ここ浜松で オルガンを修理して そして 自分で作ってしまう
そして その自作のオルガンを 天秤棒で担いで 箱根の険しい峠も越えて
東京の音楽学校まで やってきて 音楽の先生に見せる


それなのに その評価は ダメダメで・・・
でも 寅楠は リベンジをして 成功して やがて世界のヤマハへと


その最初の一歩が ここ 浜松


その情熱を 追体験したくて 歩いた 8月の東海道
あれから もう 7年が経ってしまった
浜松は ちょうど7日目に通過した


ヤマハの工場を過ぎると 遠鉄は 高架から地上に降りる
そして 隣の 助信駅が見えてきた
浜松駅前は 大きく変わったものの この辺りは 昔のまま


(つづく)


 

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08. 08. 08

ミッションC クレオパトラを歌う

新大久保 日本福音ルーテル東京教会


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     ソプラノ 増野友香
  ヴァイオリン 影山優子 庭山由記美
     ヴィオラ 原田純子
      チェロ 浅岡理恵
  ヴィオローネ 宇田川貞夫
   チェンバロ 鴨川華子


サッカーで言えば クリスチャン・ロナウドが 
メジャーデビューを果たした試合を 目の当たりにしたなら
こんな気分だったのかも知れない


若いのだが とにかく 実力たっぷりのソプラノ
声の美しさ ボリューム 表現力
リハから その歌唱力に圧倒された


ヘンデルの メサイアと オペラから
アリアを抜粋した プログラム


オペラでは まるで歌手の技術に挑むような
難しいメロディーも 正確な音程で 昇降を歌いきる


松尾芭蕉 植木等に続く 
三重出身の 有名人に数えられる日は
そう 遠くないかもしれない


・・・・・・・・・・・・・・・・


クリスチャン・ロナウドが 見事なゴールを決めたとしたら
その影で 見事なアシストをしていたのが
チェンバロの 鴨川華子である


通奏低音は 奏者のセンスと技量で
かなり 音楽の印象を左右する
密度が高く 安定しているのに 粋なのである


こういった 影ながら 充実した土壌の上で
咲き誇る花は より 美しく輝くようだ

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08. 08. 07

夏の陣への滑走路 ②

夏のセミナーでは テキストの他に
それぞれの講座に ひとつずつ 教材を用意することにした
「調律の理論と実践」には 音律の唸りと 調性によって変化する響きを収めたCD


今日は その収録に行った


純正律
ミーントーン
ヴェルクマイスター
キルンベルガー
ヤング
1/7
リーマン・バッハ


まずは それぞれの音律の 割り振りの唸りを録音する


それから C-dur A-dur Fis-dur Es-dur で 七つの和音のカデンツを弾く
 1-4-5-1-3-6-2-3(#)-6
つまるところ 登場する 全ての長和音と 短和音を 確認することができる


さらに C-dur と Fis-dur で 同じメロディーを弾く


カデンツと メロディーの演奏は 後輩のウララ
本当は 12全てのカデンツを録音したかったが 時間が あまりにも足りなかった
楽器の搬入搬出 及び 演奏を ラーメン1杯で引き受けてくれた後輩に 感謝である


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さて このような音源を準備するのには 理由がある


遥か昔 まだ調律学校の学生だった頃
杣は 古典調律に すでに興味を抱いていた
そして 「0ビートの再発見」の技法編を見ながら せっせと調律を試みた


しかし 調律が終わって 弾いてみても
それが 数値通りの つまり 理論通りの音律になっているのか
まったくもって 自信が無く 不安な思いをしたものだった


なもんで 古典調律に 少しでも近道してもらうために
とりあえず 代表的な音律を 音で確認できるものを 準備したかった


テキストの方には 新しい音律早見表を作成し
更に多くの音律を紹介する予定である
それには 調律手順と 唸りの表も添える予定である


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しかし 1日 ほとんどの時間を 調律ばかりするというのは
いかに調律馬鹿であっても しんどいものである


最後に レジスターの それぞれの音を紹介する音源を録音した
B8’ F8’ 4’ B8’+F8’ B8’+4’ B8’+F8’+4’ バフ
この7種類の音源の曲は 杣の曲を 杣自身が演奏した


退館時間が迫っていたこともあったが
調律はメロメロ 演奏はボロボロ・・・


後輩は 笑いをこらえながら 最後まで付き合ってくれた
しかしながら 空きっ腹には 勝てなかったらしく
録音されたノイズは全て 後輩の腹の虫が 鳴いているものである


ギュルギュル ギュルギュル ギュー ルルル・・・ 
腹の虫の泣き声は 古典もモダンも 関係ないようだった

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08. 08. 06

楽器博物館潜入

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08. 08. 05

苦い思い出

別に 先祖が ゴン狐だったワケではない
平賀源内も 尊敬している
しかし 杣は 普段 ウナギを食わない


それには もちろん 理由がある


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遠州 浜松は小豆餅に 「なかや」 という うなぎ屋がある
大橋ピアノで ピアノ製作修行していた頃・・・ そう 平成が産声を上げた頃
同じ寮生に連れられて 初めて 「なかや」の暖簾をくぐった


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カウンターに9席 あとは 4人がけのテーブルがひとつ
夫婦二人による 十分なサービスに適した大きさの 店内では
その どこからも うなぎを捌く調理場を 眺めることが出来る


注文を受けてから ヒョイとウナギを掴み 鮮やかに捌く
そして 焼かれ 蒸され タレと共に 再び 焼かれる
その無駄の無い動きと 香ばしい匂いに 待ち時間も充実してくる


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数年ぶりに お会いしたマスターは 
不思議なことに ぜんぜん年を取っていなかった!
この分では 近いうちに 杣のほうが 追い越してしまいそうである・・・


話を伺ってみると 自転車で 毎朝数十キロ 走っているそうだ
なるほど 若いワケである
もう 20年ほど 病気もしていないと言う・・・ 凄すぎる!


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そうこうしているウチに うな重が 目の前に登場する
お吸い物には 胃 腸 肝臓といった 肝が入っている


箸で うなぎを 縦に裂き 一口サイズに切断して ほおばる


香ばしく 鮮明な輪郭の歯ごたえ 
そして ふっくらした 重和音のような肉感が続く
タレの滲みた御飯も 最高のコンティヌオとなっている アンサンブル


通常なら 本を読みながら食事をしたがる杣であるが
ここ なかやでは 鰻のハーモーニーに 恍惚とさせられ
ただただ 沈黙に憑依され 黙々と食することに専念してしまう


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今回は うなぎ土佐 と称する料理も 御馳走になった
白焼きの鰻に 香草がふんだんに降積しており
生姜と土佐酢の清涼感・・・ まったく新しい 鰻の可能性に 唸ってしまう


途中 小さな 生の胆嚢も 馳走になる
プリっとした表皮を 噛み砕くと 
ギッシリとした苦味と ほのかな甘みが 口中に広がる


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ふと 浜松に赴き うなぎを喰らいたくなったら
駅前で 50番のバスに乗り 「小豆餅」という停車場で 降りるとよい
「なかや」の看板は バス停の数メートル先に ひっそりと佇んでいる
極楽浄土への 片道切符は 僅かに 310円である


ただし あえて言っておく


「なかや」は 罪深い店でもあるということ
ここで 一度でも うなぎを食するなら 
幸福は束の間で 地獄が永遠に続く


他の店で うなぎが食えなくなってしまうのだ


ま その覚悟があるのなら 諌めはしまい
その覚悟を 持たずに 20年前 暖簾をくぐったばかりに
杣は なかや以外で 鰻を食えなくなってしまったのだが・・・


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08. 08. 04

ノラの縄張り

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ん? オレ様の縄張りに 誰かいるぞ


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ん? どっかのオヤジだ・・・


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てめー 勝手に寝てんじゃねーよ!

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08. 08. 03

そして これが ウォーターズ

さいたま市民浦和サッカーリーグの 
3部リーグ Cブロックの成績は 朝の時点で 次のようなものだった


1位 FC侍         4勝1敗0分 勝点12
2位 AGSサッカー部   3勝0敗2分 勝点11
3位 FCウォーターズ   3勝1敗1分 勝点10


ここまで ウォーターズは ○○○×△と 
最初の勢いが失速しながらも 前回の試合で
執念の同点によって 上位に勝点3以内で 踏みとどまっていた


そして 今日の公式戦の相手は 現在首位の FC侍である
侍は ここまでの得点が12点と ブロック3位でありながら
失点が4点と ブロック1位であり 守備の堅さが光るチームである


このリーグは 前後半 35分づつの時間で戦われる
延長も もちろんPKによる 勝敗の決着もない


そして 夏場には 20分頃に給水タイムが与えられ
わずかな時間 水分を補給しながら 炎天下の中
サッカー野郎が ボールを追いかけ続けるのである


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さて 13:30にキックオフして 
ありがたいことに サブは先発で フォワードとして出場させてもらえた
コバケンが言ってくれた 「サブさん ゲロ吐くまで 走りまわってください」


相手が 現時点で1位のチームでありながらも
ウォーターズは 優位で試合を支配していた
しかしながら シュートが ゴールネットを揺らすことはない


サブ(杣のサッカー名)は ゲロは吐かなかったが
無駄を承知で とにかく 闇雲に走ってみた
コバケンが いつでも交代を出してくれるという約束をしてくれたからだ


給水タイムの数分後 サブはゴー君と交代した
わずか25分くらいの出場だったが 今までで一番 くたびれた
そして 0-0のまま 前半が終了した


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前半は 二人のメンバーを入れ替え 
後半も 徐々にメンバーを変えながら 
試合は すすんでいった


このリーグでは 7名まで メンバーチェンジが認められている
そして今日 この試合には 20名以上のメンバーが来ていたので
ウォーターズは この交代枠も フルに活用した


しかし FC侍は12名で この試合にのぞみ
この体温に近い高温のグランドで 彼らは 交代せずに
フル出場を 余儀なく戦っていた


途中 ウォーターズのメンバーが 交代する時
「何人 交代してるんだ!」と 審判に確認するほど
ウォーターズの交代が プレッシャーを与えていた


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試合は しばしウォーターズ優位ではあったが
前半 力を温存していたFC侍も 後半は カウンターをしかけてきた
その度に ウォーターズのベンチでは 悲鳴が上がった


シュートを放っても ゴールが決まらない
これは 時に ムードが沈低してしまう
しかし キーパーのミキちゃんが ナイスセーブで 危機を乗り切った


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後半 残り時間が 10分を切った頃
ウォーターズの コーナーキックの機会が 訪れた
ベンチからは 怒号のような応援が 炸裂する!


そして コーナーキックを 相手ディフェンダーがクリアーしたボールを
我らがエメちんが ダイレクトボレー!
これが 真っ直ぐに ゴールネットを揺らした!


グランドのメンバーも ベンチの連中も 狂気乱舞し
普段クールなエメちんも ベンチまで走ってきてくれて
控えの選手達と 抱き合い それは まるで優勝したような盛り上がりだった


1-0 ウォーターズは 勝利した


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ゲーム終了後 フル出場した選手と
今回は出場できなかった選手も含めて
チーム全体で 健闘を称え合い 歓喜が溢れた


前回の試合以上に サブは感動した


今回の試合にも 出場できなかったが
最後まで ベンチで声を嗄らして 応援した選手が何人かいた
彼等は このウォーターズの創設時のメンバーでもある


サブのような 今回出場した最高年齢も含めて
あえて 新しい人を起用し チームを盛り上げてくれる
それは 毎回練習に熱心に参加している 創設メンバーなのだ


FC侍は 30度以上の気温の中で 
ほとんどが フル出場をして 体力を消耗し 善戦した
敵ながら 本当にアッパレである


しかしながら ウォーターズは いつも全員サッカーをする
それは 出場できない選手の分まで 
出場させてもらえた選手が 走って 走って 走ることによって


1995年に創設された FCウォーターズ
創設メンバーは やはり 試合に出たいだろう
その気持ちを抑えて 声を張り上げ ベンチで応援する姿


そして そうした気持ちもエネルギーにしながら
炎天下の中 全力を出してくれる選手 そして勝利
こういうチームに加えてもらえたことは 本当に人生の誇りであり 幸福である


次回の試合は 31日 
もう サブは 仕事で公式戦には 応援にも行けないが
最後の試合でも ウォーターズらしい 全員サッカーで健闘して欲しい!


そして 勝利すれば 2部リーグへの昇格


勝っても 負けても こんなウォーターズが大好きだ!
自分が所属するチームから こんな感動も貰えるなんて
本当に 本当に 幸せである!

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祈祷の時間

朝から つゆダク じゃなかった 汗だくな日曜日
8月に入ってもなお 冷房はおろか 扇風機も出していない
少なくとも アジトには 温暖化の影響は まだ 見られない


もちろん 扇風機にいたっては 
使いたくても 使えない理由があるのだが・・・


去年の夏のまま 放置された扇風機は
誇り高く じゃなかった ホコリまみれであり
まあ それは すぐに掃除できるのだが・・・


部屋の中も 住人の如く 誇り高く 
叩かなくても ホコリが出る人間の部屋は 当然 ホコリの地層があり
扇風機を回せば その地層が 空中に散舞してしまうのだから ・・・もったいない


ホコリは 喘息を誘発し
なので 部屋の移動は 抜き足 差し足 忍び足
喘息の発作よりは 暑さに耐えた方が 懸命である


って 掃除しろよ・・・


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


さて しかし 表では こんな生活を 偽って生きている
猛暑の試合で バテないよう 日ごろから 鍛えているのだ!
とか まあ こんな立派な理由をつけて エヘンと威張っている


今日は 公式戦である


キックオフは 13:30 というから 猛烈に暑い時間である
フフフ 昭和二桁生まれ 戦時中生まれの(ベトナムだが) 耐暑力を見せてやる!
と 朝からハリキって もうすでに 疲れてきた・・・ 早起きしすぎた


今日のテーマは ふたつ
① とにかく 動き回ること! 時に囮となって 時にクサビとなれるように
② とにかく しっかり競ること! 体を しっかりブツけて 執拗にボールを奪う


前回の試合で 接触プレーを 怖がっている自分に気づいた
良くいえば 紳士的なのだが ただの 臆病でしかない


今日は 自分にとって 今期 最後の試合なので
ぶっ倒れるくらいまで 動き回って 
イエローカードをくらうくらい ぶつかってやる!


もっとも 試合に出場できる可能性は 50%なので
出れなくても ベンチから 一番うるさく 応援してみせる!


それでは 諸君も メッカに向かって祈る ムスリムのように
13時半から E139'39.5216 N35'53.5198 の方角を向き
「がんばれ がんばれ ウォーターズ!」と 熱心に祈祷するように! 


では いざ出陣!


 

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08. 08. 02

KO牧場の決闘

えーと 突っ込みドコロ 満載であります



奥の人形が やたら気になるのは 杣だけでは ないでしょう
割り振りを パップスでするとは さすがに 3千年の歴史であります!
そして 誰もが サウスポーの調律師だと 信じたことでしょう!


では 三角巾 じゃなかった 三角琴 つまり グランドの調律をどうぞ!



フタ閉めたまま 調律できること 初めて知りました
不思議な 検査音程が オリエンタルであります!
そして どうやら 右ききのようであります・・・


つーか 最後のセリフ 「OK!」
決闘する 牧場の名前でしょうか・・・ 
ナニが OKだったのでしょうか・・・


完全に KOされました!

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08. 08. 01

赤い溜息

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そして みたび 赤の巡礼に行った
斜陽の聖地は いつもより 静かだった


はるか 独逸から来た 蹴球軍団 バイエルン・ミュンヘン
その 連動された動きは 赤い軍団を弄んだ


後部席に座る 幼い少年が 父親に 選手の人数を尋ねる
「どちらも 11人ずつ 同じだよ」
『うそだー 白いチームの方が たくさんいるよ』


子供は正直である
白い独逸軍団の 圧倒的な動きのよさに
確かに 人数が多いように 錯覚するのである


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いつもの サポーターの 熱い声援は無く
空席が目立つ 聖地だった


しかし 独逸軍団の 華麗なプレーは 観客の拍手を誘い
同時に うっとりするほど 溜息がこぼれるゲームだった
やはり 世界は凄い


独逸の戦士のハットトリック 赤い戦士のオーバーヘッド
祭りとしては これほど盛り上がる内容も なかなか無い
勝敗よりも たくさんの感動と 教訓を得た ヒトトキだった


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そして 今週末は 公式戦である!
現在 3位の 青い軍団 FCウォーターズ
相手チームに 赤い溜息を 吐かせてやるぜ!

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