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08. 07. 28

暑い午後に思い出した 寒い夜の話

考え事をしながら 駅前のロータリーを 歩いていた
たぶん 歩行速度は カタツムリと さして変わらなかったと思う
数メートル先を ヨワイ50くらいのオジサンが 横切った


考え事をしながらも その光景は 視界に入っていた
オジサンは 蕎麦屋のノレンを上げ 
次の瞬間 ガッシャーンと もの凄い音を立てて 後退してきた


杣と目が合い 照れくさそうに 独りゴチた
「おかしいな 前は 自動ドアだったのに・・・」
そして 今度は 手動でドアを開け 蕎麦屋に消えていった


暑さのせいだろう


その蕎麦屋は 前から手動ドアである
『あー そうですね 確か大正時代は 自動ドアだったと 祖父も言ってました』
などと返したかったが 気の毒だったから やめておいた


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


言い訳と 負け惜しみの 境界線は微妙である


しかし どちらも 自己防衛の成せる業であり
言い訳か 負け惜しみ と 受け取られた時点で
その言動は 功を奏さないどころか 反対の印象を残すに留まる


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


あれは 2003年の 韓国ツアーのことだった
ソウルで コンサートがハネた後
演奏チームは打ち上げへ 楽器チームは宿舎へと 引き上げた


ソウルのソワレなコンサートは 20時くらいに開演する
なもんで 終演後 楽器を車に積み込み 宿舎へ向かうと 
23時近くになってしまう


そして 宿舎の門限が 23時半だった


杣は 後輩を 宿舎の玄関先で下ろし 
車を駐車場へ 置きに行った
門限には どうやら 間に合ったハズだ


そして 冷たい11月のソウルの夜風に吹かれて
宿舎の入り口へ 小走りに行ってみると
なんと まだ 後輩が ドアを ウンウンと押していた


「先輩ダメです どうやら門限を 過ぎてしまったようです ドアが開きません」
『うそ! まだ11時半になってないぜ』
「でも 鍵がしまって ドアが開かないんです! 野宿です!」


後輩は 悲痛な声で そう言いながら 
なおも ドアを ウンウンと 押していた
気のせいか 涙目になっている


『ドア 引いてみたら?』
「は?」
そして 後輩がドアを引くと 扉は スンナリと開いた


よく見りゃ ドアに 「PULL」と プレートが貼ってある
『パボ! ここに プルって書いてあんじゃねーか!』
「え? プルって プッシュじゃないんですか?」


さて 諸君
この言葉は 言い訳なのだろうか
それとも 負け惜しみなのだろうか


せめて 自己防衛な 言い訳か 負け惜しみなら 救われるが
恐らく 完全な勘違いというか 常人の想像を絶する思考なだけに
笑いや 怒りよりも 寒気がしてきたことを よく覚えている

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