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08. 07. 11

ヘソの緒

大雑把に言えば 杣は カナヅチである
正確に表現するなら 水の中で 目を開けられず
水の中で 呼吸が出来ない という程度の意味である


なもんで ゴーグルをつけ エラ呼吸が可能なら
体力の続く限り 前進することは可能であり
もしかしたら スピードレーサーを着れば 犬よりは早く泳げるかも知れない


「水の中で 目を開けられないのは マザコンなのよ」
『ふうん じゃ カモノハシは 卵で生まれるくせに みな マザコンなんだ』
「どうして?」
『カモノハシは 泳ぐ時に目を開けてないんだ コウモリの水中版ってとこかな』


話が逸れてしまった・・・
というか 本題は 全く違った
カモノハシの ヘソの緒の話だった・・・・ ん? いや 違う・・・


・・・・・・・・・・・・・・・・


「電化製品は みな 哺乳類である」 と言い切ったのは
かの カラマーゾフ兄弟の友人 ニコラスであるが
なかなか どうして 名言である


まだ 電池が普及していなかった頃
電化製品は みな コンセントへのコードが ヘソの緒のようであり
ここから 栄養を補給していることを 表している


21世紀になって ポータブルな電化製品は
交換する電池から 充電を繰り返すモノが 増えてきており
アジトにも 様々な ヘソの緒が 散乱している


電話 パソコン ウォークマン カメラ 髭剃り ・・・


更に 既に使わなくなった ヘソの緒まで 残留しており
その数は ピアノの鍵盤数ほどは 多くないものの
モノコードの弦の数よりは 少なくない現状である


冷蔵庫 電子レンジ 洗濯機などのコンセントは まだいい
本体から 取り外す手間はいらないし 繋ぎっぱなしである
問題は ポータブルな電化製品に 絞られる


部屋には 無数のヘソの緒が 散乱しており
時々 どれが どれだか なんだか 分からなくなる
何故か知らんが みな 似たような形をしており みな 黒いのである


夜の間に 充電をしておこうと 眠い目をこすりながら コードを探すのだが
酔っ払いにとっては もはや 判別不可能 
5分もすれば 逆ギレして コードを引き千切りたくなるくらい イライラする


なかでも 携帯電話などは 悪の枢軸に匹敵し
コードが見つかったものの どこに刺していいのか 分からず
朝 目が覚めてみると あらゆるフタが 開きっ放しのブザマな携帯が寝ている


でも 充電されている機器は 可愛い


充電を示すランプが 赤く点滅する機器などは
赤子が 一生懸命 オッパイを吸っているような ケナゲさがあり
満腹になると 緑に変わり スヤスヤと安堵しているようでもある


髭剃りなどは もっと顕著である
充電したてのモーターは 空腹時の8倍くらいの高速で回転してくれ
皮膚まで 削れそうな勢いで ハリキってくれる


そういえば シェーバーが あまりにもワンパクで 
あっという間に ヒゲが消滅しちまったので 
ふと 魔が差して 髪の毛に ちょっと当ててみたことがある


8倍のモーターは 躊躇することなく 杣の髪を粉砕し
鏡に映った 著しく左右不均衡な頭髪に 慟哭し
帽子をかぶって 2週間前に行ったばかりの床屋へ 駆け込んだこともある


眉毛で試さなくて つくづく良かったと 後から思った


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家庭内の ヘソの緒は 
このように 電化製品の数だけ 存在しているが
窓の外を見てみると そのヘソの緒は 電線となって 無数に存在している


このブログを書いている パソコンのゴハンが 
どこの発電所から やってきたのか分からないが
まあ 確かに 電化製品は 哺乳類のようである


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