権兵衛-内部構造の解説
力と音 このバランスの問題は 結構重要になってくる
なもんで かったるいだろうが
簡単に 代表的なモデルの チェンバロの模型を用いて解説しよう
このタイプは まず ボディを組む
その時に アッパーブレスと ロアブレスで
相互の関係を連結しながら 最後に底板が着く
なもんで ブレスは ライナー(内廻し)とボディの
双方に接着されている
これは 製作効率が 高い
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このタイプは まず 底板に三角ブレスをつけ
そこにライナーをつけ そのライナー&ブレスに
ボディを接着していく
こちらは 三角ブレスに
しっかりとボディ&ライナーが 接着される
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このように 歴史的な工法では
ボディが フリーになることはない
フレンチ構造では ボディ同士の連結で
張力に対応できているため
底板は 対張力に 大きな役目を持たないので 薄めでも良い
ジャーマン構造では 張力を底板に依存するため
ボディ自体の厚みは 薄くても大丈夫だが
その分 底板は しっかりとした厚みが必要になってくる
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チェンバロの歴史では ドイツとイギリスは遅れたものの
その分 初期のピアノ製作のスタートは 早かった
そのせいか 初期のピアノは ジャーマン構造からスタートしており
底板との関係が 非常に重要になってくる
博物館などで フォルテピアノを観察する時
是非 童心に帰って スカートめくりの要領で
楽器の裏側の 底板に 鼻息を荒くしてもらいたい
鉄骨の導入に応じて 底板は 少しずつ無くなっていく
弦の張力に 底板ではなく 鉄骨が 役割を交代していくからである
現代の グランドピアノでは 底板は無い
その分 しっかりとした支柱が
ボディ同士を 連結している
これは 大きな意味でいえば フレンチ構造である
今や楽器のボディは 張力に対応するというより
張力を受け持っている鉄骨を しっかりと受け止める役割になっている
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モダンチェンバロ というものが 100年ほど前から
大活躍していた時代があった
ペダルがついた チェンバロである
あの中には 底板が無く 鉄骨が在る
現代のピアノと同じ構造のものがある
歴史的なチェンバロの ポイントを もっと考察していれば
鉄骨があって 底板が無いチェンバロでも
もっと鳴らすことは 可能だと信じているのは 杣だけであろうか・・・
まあ いいや
で 杣の内部構造は ジャーマンの三角ブレスと
フレンチの アッパーブレスを くっつける工法をとる
これで ボディはライナー以外は接着されずに・・・ また明日
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Comments
ほえ(@@)すごいや。。。
(これしか言葉がでてこない語彙不足なワタクシ。。。)
Posted by: 笛吹きちゃん♪ | 08. 04. 22 PM 11:12
こういう風に図解(写真解)していただくと
とっても分かりやすいです
イベリア半島のチェンバロって意外にフレミッシュの影響を
受けていました。
Posted by: ペッパー | 08. 04. 23 PM 4:54
Dear 笛吹きちゃん♪
ほえ って 前世 クジラだった?
なら グリーンピースが優しくしてくれるよ きっと!
Dear ペッパー
イベリア半島ですか!
そっか 言語的には ラテン系だから
楽器も同じかと思ったけれど・・・
楽器は アルプスを 越えられなかったのかな
Posted by: 某閑人 | 08. 04. 25 PM 4:05