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07. 12. 28

蘇州の響愁

あれは 2002年だったから 5年も経つのか・・・
ちょうど 今くらいの 12月の終わりの頃


とある チェンバロ工房の旅行で 上海に行った
というか 連れて行ってもらった
2泊3日だったかな?


ナカビは フリーだったので 一人で 隣町まで行った


知らない国に行くと 電車に乗って 近隣の町を訪ねたくなる
だいたい 宿泊は 観光地だから その国の 本当の姿が分からない
で 隣は 蘇州という町だった


自分で計画した旅ではなかったので
上海が どんな街なのか 隣の蘇州が どんな街なのか
なにも調べずに 行き当たりバッタリの 初めての街


蘇州の駅に降り立つと ワンボックスの観光タクシーみたいのが タムロしていて
外国では 腰ヌケになってしまう杣は いざなわれるまま
1台のタクシーに乗せられ 観光地を 引きずり回された


中国語なんか シエシエと ニーハオくらいしか 分からん
英語なんか 「これはリンゴです」という 
なんの役にも立たないフレーズくらいしか 分からん・・・


それでも 身振り手振りで メシを奢らさせられ
真昼間から 運転手と酒を飲み
静かな町並みを 大騒ぎしながら 盛り上がっていた


蘇州は かつて行った 福岡の柳川よろしく 水郷の街で
あれよ あれよ という間に 運転手と 若いガイドと
3人で お堀のような水路を 舟遊びとあいなった


彼等は 船上で 陽気に歌を唄ってくれた
それは 青空の下で まさしく 中国の響きとメロディーで
散財させられているワリには とても気持ちのいいものだった


旅は 食べ物や 風景よりも 
方言や 外国語などの その土地の響きが
一番 旅情をそそってくれる


で 何曲か歌い終わった彼等は 杣にも 日本の歌を唄えという!


杣はあせった・・・ このさい 音痴なんてことは どうでもよい
まして テメーが 音を合わせる工作員などと 身分はバレていない
しかし 日本の歌って・・・


まさか ここで 松本伊代や パフィーを唄うわけにはいくまい
ましてや 「ジャジャジャガイモ サツマイモ 浮かべて並べて食べたいなー」
などと 威勢の良い 軍艦マーチも 南京大虐殺を彷彿とさせそうで 怖い


なもんで キーミーガーアーヨーオーワー と唄いだした


このメロディーは 実に素晴らしい
日本の印象を 多分に含んだ 旋律であり
トニックも ドミナントも どこ吹く風の コード進行である!


しかし キーミーガーアー の アーの部分で 微妙に音程を間違えた
すると すかさず そこから 転調という作曲的な 即興に転じた


なおかつ チーヨーニーイイー の後 ピッチが高すぎて
いきなり 1オクターブ 下げて唄ってしまった
その後も 元に戻ったり オクターブ下がったりを 繰り返す・・・


キーミーガーアーの辺りから 彼等は手拍子を始め
勝手にテンポが 固定され 息が続かないくらい ラルゴな君が代・・・
かくして 杣の中国歌唱デビューは 散々なものだった


でも 酒の勢いもあったのだろう
ふんだんに ボラれてやった効果も あったのだろう
かろうじて 純和風なまま 即興は成功した


終わってみれば 船の周りの堀にいる中国人からも 
ヤンヤヤンヤの喝采を浴び マンザラでもない気分だった


冬の高い空 乾いている青い空
そこには いろいろな思い出があるけれど
時々 蘇州の響きを懐かしむ


あの時 杣が 美しく君が代を 歌ってしまい
連中に それが 日本の国家だとバレてしまっていたら
すかさず 簀巻きにされ 今頃は 水郷の澱の中で 白骨化していただろう


音痴というのも なかなかどうして すてたモンじゃない!

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Comments

歌詞の意味知られたら、絶対今頃いないと思う、、、

Posted by: くった | 07. 12. 29 at 오전 6:23

To くった
食後の 歌唱会だったから
歌詞も デザートを取り入れて
カムフラージュしといたから 大丈夫さ!
「コケのムースまで・・・」 

Posted by: 某閑人 | 07. 12. 30 at 오전 9:08

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