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07. 11. 30

ミッションC おしゃべりはやめて

新大久保 日本福音ルーテル東京教会


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バッハ作曲の 現存する唯一の テノールのカンタータ
大島博は 前日までの風邪も どこふく風で
見事に その魅力を歌い上げた


そして 通称「コーヒーカンタータ」と呼ばれている
「おしゃべりはやめて お静かに」と題する 世俗カンタータ
歌手の二人の配役は いささか 面白かった


まず コーヒーが好きで好きで たまらない娘を演じたのは
コーヒーが嫌いな 星川美保子

そして その娘を諌める 頑固オヤジ役を演じたのは
大変 子煩悩な 小原浄二


ナイス キャスティングである!


・・・・・・・・・・・・・・・


杣は 久しぶりに オルガンの調律も担当した
教会にある ガルニエの ポジティフなのだが
パイプが 音を合わせる時間より パイプを探す時間の方が長くて・・・


ふいごの圧力だとか オルガンのフタを 閉めてみたりだとか
単音と複音との ピッチの差だとか
オルガンは 鍵盤弦楽器とは 異なる難しさが 多々ある


でも それも やっぱり 楽しい


やっと コツを得た頃には もう本番
もう少し いじっていたかったけれど
また いつか挑戦する時まで 忘れないようにしなきゃ・・・

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07. 11. 29

青筋と忘却力の恣意的混濁

青筋を立てて怒る という表現がある


まあ すっげー激怒してる様子なのだが
青筋というからには 血管であろうが
間違いなく 動脈ではなく 静脈だろう


体の表面からは 容易に見ることができない動脈が
見えるほど 興奮して怒ることなど
心臓が口から飛び出るくらい ホラーでスプラッターである


真っ赤な顔をして怒る という表現もある


まあ すっげー激怒してる様子なのだが
顔が赤くなるのは 血液による作用であろうが
毛細血管がパンパンになるくらい 充血しちまうのだろう


さて このフタツが 同時に起ると どうなのだろう
赤い顔をして 青い筋を立てる
赤と青で 「紫筋を立てて怒る!」 これが 怒りの最上級になるのだろうか?


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いや なに
アオスジアゲハと出会ったと
さりげなく 紹介するつもりが こうなった


いつだって こうだ
ナニか フと 思いつくと
ことごとく あらぬ方向に 妄想がヒラヒラと舞っていく


そんでもって 最初にナニを考えていたのか・・・


冷蔵庫の扉を開けたまま ・・・なんだっけ
携帯を 探し出した時には ・・・なんだっけ
ようやく信号が 青になったと思ったら ・・・なんだっけ

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07. 11. 28

それぞれの暦

いよいよ 年末が近づいている
なんだか 慌しいまま 今年が終わってしまいそうだ
忙殺された鼓膜に ジングルベルは 氷点下の振動数


そういえば 漢字というのは よく出来ている


忙しい は 心を亡くす という字で出来ているし
慌しい は 心が荒れる という字で出来ている
今年こそ!と描いていた 人の夢 は 見事に儚い


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時間と 時刻については また別の機会に譲るが
時の流れに 添えられたメモリは
便利であれば 不愉快に思うこともある


時々 安息日を定めたくなる
それは 周期的なものでなく
自らの意思で 心や体を 解放したり ストレッチしたりする猶予


音符だけの羅列で 音楽は成立せず
休符へのエネルギーが 巧みな演奏は
より ささやかな音さえも 輝いている


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と もっともらしい 言訳を羅列して
仕事を放り出して 遊びに行こうと企んでいるのだが
いずれ このブログでバレるのだから やはり 言訳は先手に限る


今年最後のミッションは 氷点下になりそうだ!

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07. 11. 27

さよならベーゼン


ついに ヤマハの買収が 決まったようですな・・・


バックハウスファンとしては なんとも 複雑な心境であります


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ミューズの降臨

見上げれば 青空に 五線譜!


ああ ミューズよ 


我に力を 与えたまえ!


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そうだ ハトを 放とう!


創世記を彩る 平和の象徴よ!


いざ ミューズのもとへ 飛び立つのだ!


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おお!あのハトは Fだ!


そして あのハトは Aだ!


フンフン そして あのハトは ・・・Cか!


ミューズよ 感謝いたします!


かくして ハトポッポのメロディーが 創作されたことは
案外 知られていない・・・
(嗚呼 さむ・・・)

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07. 11. 26

ガソリン

ガソリンスタンドで お釣りをもらう時
「え? これだけ?」 と ビビってしまう
ああ 本当に 値上がりしてんだ・・・ あらためて実感


・・・・・・・・・・・・・・・・


杣が 初めて自動車に ガソリンを入れた時の話をしよう


あえて 「自動車に」と注釈を加えるのは
優秀な生徒として 教習所を卒業する以前から
杣は 原付免許を持っており MTXなる モトクロスなバイクに乗っていた


なもんで バイクにガソリンを入れたことなら 数え切れないほどあり
正確な価格は忘れたが まあ たいした金額にはならず
いつも 持ち合わせの小遣いで 給油は可能だった


「新しい車を買うから 今の車がいらなくなった 欲しければ取りに来れたし」
浜松修行での2年目に 我孫子の実家から かくなる連絡を受け
連休の時に 悦びいさんで 帰省した


そして 東名をかっ飛ばし 浜松に帰り
あー オレの車だ! と 市内をウロチョロしてみた
いやー やっぱ 車はいーね!


しかし フト ガソリンが無くなってきていることに気づいた
エンプティーランプが 点灯している
嗚呼 どっかで ガソリン補給しなきゃ


でも ちょっと待て
車って どれくらい ガソリンが入るんだ?
慌てて財布を出してみると なけなしの 最後の1万円のみ・・・


もし 「マンタン!」と言って 1万円以上 ガソリン代を請求されたら どうしよう・・・


そうだ! マンタンじゃなくて
1万円分だけ 入れてもらえばいいんだ!
ああ オレって天才!


なもんで 街中の 老夫婦二人がやっている
しなびた ガソリンスタンドに 初めての給油に入った
オバチャンが 笑顔で近づいてくる


「すいません ガソリン 1万円分 お願いします」
『は?」
「あ いえ あの 今 1万円しかないので・・・」


オバチャンは 給油を始め 一度 事務所に引上げていった
事務所には オジチャンと 客らしき オッサンがいる
オバチャンが 杣の話をしたらしく 3人が こちらを一斉に見つめた


なんだか ニヤニヤしてやがる
車を運転するヤツは 1万円なんて せこいこと 言わないのかな
でも オレ 貧乏だし 仕方ないよな・・・


そして 給油が終わって オバチャンが笑いながら 料金を請求してきた


もちろん マンタンでも 5千円くらいだったと思う


ホっとしたのと同時に すっげー恥ずかしかった
浜松にいながら 習志野ナンバーの 杣の車は
逃げるように ガソリンスタンドを後にした


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07. 11. 25

思い出の味

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思い出って こういう味だったんだ・・・
初めて食べたのに・・・


ほおばり過ぎると どうなるかと思って
試してみたかったんだけどさ
内容量が 少なすぎて・・・


そういえば 今日は 三島ユキオが
自衛隊に乗り込んで 腹 切った日だわ・・・
彼は 最後に ナニ食ったのかな・・・

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07. 11. 24

食後の楽しみ

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自分が 食堂を経営していたら
爪楊枝の 入れ物に こんなコトを 書くだろうな・・・


「当りが出たら もう1本!」

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07. 11. 23

ミッションC オリゴの秋 Nr.23

板橋 古楽研究会 1Fスペース


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8人の 初級中級会員による 10曲のプログラム
2台の 性質の異なるチェンバロを用いて
歌や リコーダーも含めた やわらかいひととき


リハーサルから 聞いていると
本番では 思わぬ緊張に包まれる演奏者もいて
これもまた 音楽の一面だなーと 思ったりする


スポーツでも そうだけれど
本番での緊張というものが エネルギーに出来るようになるまで
いろいろな 場面を経験することになる


でも それも含めて
生の人間の 等身大の演奏が
聞いている人に たくさんのモノを 与えてくれる気がする


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夕方からは 審査員としてコンクール会場から
すっ飛ばして来た 武久源造による 講座


フィグールという 音型に潜んでいる意味を
理解して 作曲家と 当時の音楽背景を 教えてもらった


杣は 専門外なので あまり うまく説明できないが
バロック時代の 音楽の聴き方と 現代のそれとは
だいぶ 隔たりがあるのだが 名曲は その双方でも 光っている


そうした 当時の 様々な環境にも 驚いたものだが
こうした内容を 自分の一部にして 音楽活動をしている
武久源造という演奏家も あらためて すげーと感動した


武久源造というと 新しい世界の開拓者というイメージがあるが
その 彼の見ている 新しい方向という ベクトルには
こうした 深い探究心に裏打ちされた土台の上に 展開している


それは もしかしたら 後ろ向きの前衛と呼ばれた 古楽の中にあって
武久の演奏は 当時の人達と 同じ方向を見つめた音楽で
本当の意味の 「新しい音楽」を 展開しているのかも知れない


とまれ 杣とは 仲が悪いが
あらためて 尊敬の念を深くした ひとときだった
 

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07. 11. 22

真相の陰と陽 ③

前略


僕は 明日も チェンバロの調律に行くんですよ
それが どこか 分かりますか?


先生が たくさんのチェンバリストを 世に送り出して
そして その愛弟子達が 今も 懸命に前進している
オリゴ エト プラクティカ  そう 古楽研究会のコンサートです


先生の住んでらっしゃった 要町から
少し 北東の方に 引越しして
ついに 最近 ホールを完成させて 明日が お披露目なんです


明日の 「オリゴの秋」の 出演者は
たぶん 先生のことは 御存知ない方々ばかりだと思いますが
でも こうやって 先生の開拓した土壌で 新しい実りが 繰り返されています!


そして この新しいホールは 一般にも開放されているので
コンサートや リハーサルなどの練習を通して
多くのチェンバロや 古楽の愛好家の活動に 貢献していくことでしょう!


先生が 愛着をもって 育ててこられた 
ヨーロッパの匂いが漂う 数々のチェンバロも
今でも 音楽のために 活躍しておりますよ!


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僕は 今でも 調律が 思うようにいかなくて
でも だから とても面白くて
それを 生業にできていることを 幸せに感じてます


そして こうして チェンバロという楽器の ハードとソフト
これが この国で 充実しているということ
ともすると ついつい 当たり前のことのように 錯覚してしまいます


でも 先生の世代のパイオニアが いらっしゃらなければ
こうした活動は まだまだ 特殊なものだったでしょうし
多くの 若い優秀な才能も 開花することは なかったと思います


感謝と共に これからも 忘れないようにしていきたいと思っています


若い仲間に 先生の話をする時
ついつい 先生の悪口ばかり 面白おかしく 話しちゃうんです
でも 僕の本音は ちゃんと伝わるように 手加減してるつもりです


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


8年前の今日 11月22日
僕は あの夏と同じ 作務衣を着て
雪駄を履いて 代々木のムジカーザで調律をしていました


雪駄の鼻緒が切れて しばらくして
加久間さんから携帯に 電話がきました
それは 先生の訃報でした


今 先生の 最後のリサイタルを 聞いてます (調律が ひどいです・・・)


先生の開拓された この世界が 更に充実していきますように
そして あらためて 先生の御冥福を お祈り致します


長くなりました

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07. 11. 21

真相の陰と陽 ②

前略


フランクフルトの空港の テレビに映っていたのは
20世紀最後の日食に湧く ドイツ人の姿でした
僕たちは そこで1泊して ライプツッヒに飛び立ちました


僕の手元には 1冊の手帳が まだ残ってます
先生と行った ドイツでの日々を 鮮明に記した手帳です


先生は 僕が日記をつけていると知って 
「いつか 役に立つ日が来ることでしょう」と おっしゃりました
でも 残念ながら 僕には まだ その力は無いようです


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


先生が ミュールハウゼンという ドイツの真ん中の街で
リサイタルがあるので 一緒に行って欲しいと おっしゃったのは
御茶ノ水にある病院でした


病室が 415と聞いていたので 開口一番に
「先生の病室は バロックピッチなんですね」などと
つとめて 陽気に振舞おうとしていた僕は 先生の冷笑で すぐに萎えたものです


8月に ドイツで リサイタルがある
でも 医者からは 誰か 付き添いがいなければ 許可がおりない
だから 一緒に 最後のリサイタルに 行って欲しい


数日後 僕は 「一緒に行きます」 と返事をしました
すぐに返事が出来なかったのは 同行することの不安が 大きかったからです
でも それ以上に 悔しさへのリベンジが 大きかったのです


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


コンサートの途中 突然 譜面が落ちてきて
それを 拾い上げたのは 近くに座っていた 外国人のジェントルマンで
その後 2段鍵盤の 上鍵盤のひとつが 戻らなくなって・・・


あろうことか コンサート中断
調律師のくせに 譜面を拾うことも 出来なかったうえに
トラブルも 解消できずに あなたは一体 ナニをやっているのですか!


あれは 1999年の春の 東京でのコンサートでした


初めて 外に出して コンサートに使う楽器
そして 初めて モダンピッチにして使う楽器
リハーサルは 何故か 何もトラブルは 無かったんです


雨が 降ってました
会場の湿度も 上がって
一連の事故が起きて 僕にとって 悔しいコンサートでした


思えば あれが 先生の 国内最後のコンサートになってしまいました
本当に 御迷惑おかけして すいませんでした
でも あの時は あれが精一杯でした


それから ヒトツキくらいしてからでしょうか
僕は 電話で その事態を知りました
先生が 癌に犯されていることが発覚したということ


あと 半年ほどの 余命であること


Last


1999年の夏といえば ノストラダムスとか グランドクロスとか
この世の終わりが来ると 少年時代から 密かにビビッていました
でも 現実の99年の夏 僕は先生と ドイツにいました


そういうわけで 先生 ごめんなさい
僕は 先生の最後のリサイタルへの同行というより
春のコンサートの リベンジで ドイツ行きを決めたのです


あの時は まだ 先生が亡くなられることなど 実感が無く
ただ 調律師として もう一度 先生のコンサートで
今度こそ きっちり 仕事をしたい と そんなエゴだったのです


あの夏の 2週間の日々は 僕の日記を 読み直す限り
それぞれの そうした ベクトルの相違が 軋轢の要因になっていて
僕は 冷酷な人間でした


・・・・・・・・・・・・・・・・・・


先生の 最後のリサイタルは 
その後 古楽研究会の 愛弟子達によって CDになりました


実は 僕は あのCDを 1度しか聞いてません
それも じっくりでなく 録音状態を確認する程度の認識で
さらっと 聞き流した程度です


僕は あの夜 現場で先生の演奏を聴いてました
そして それが どのようなものだったか 鮮明に記憶しています
だから 録音が 少し 怖かったんです


でも 明日 8年ぶりに あのCDを聞きたいと思います


長くなりました

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07. 11. 20

真相の陰と陽 ①

前略 


この季節になると いつも 先生のことを 思い出してます
最後に 病室に クラヴィコードの調律に行ったのは
いつだったのか・・・ 正確に思い出せないのも 悔しいです


僕は 相変わらず 自分に興味のあることだけ 夢中になって
バランスが悪いまま 生きております
先生に 何度か 叱責されたことがあるのですが 相変わらずです


最近 調律の仲間も 演奏家でも 
先生に お会いしたことが無い という若い世代が 活躍してきて
そうした時代の移ろいが 頼もしくもあり 淋しくもあり


でも 自分も含めて この極東の小さな島国で
ささやかながら チェンバロという楽器に 携わっていられるのも
間違いなく 先生のおかげだと 信じて 感謝しています


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


先生と お会いする 少し前
僕は 浜松でピアノを造ってました
そして 東京に戻ってきて 桐朋音大の調律事務室に 入社しました


でも 東京に戻った翌日に 僕が行かされたのは 桐朋ではなく
東松山にある 堀洋琴工房でした
1週間くらい 泊まりこみで 再び 木の匂いに包まれていました


最初は 何故 自分が チェンバロ工房に研修に行かされたのか 
全く理解しておらず 堀栄蔵氏に さんざん罵倒されておりました
それが 僕とチェンバロの 出会いだったのです


どうやら 桐朋音大に 堀さんのチェンバロがあって
ピアノと共に 古楽器のメンテもしなければならないと
ようやく 状況を把握したのは 研修が終わる頃でした


そして 桐朋に行き始めると 更なるパニックが待っていました


まだ チェンバロの調律と ヴォイシング程度しか 分からない僕に
古楽器科の先生方が 次々と 異なった注文をしてきたのです


先生は月曜日にいらしていて 「もっと ツメを硬くするように」と おっしゃり
慌てて 隙間の時間をぬって ヴォイシングをしなおすと
水曜には 別の講師が 「もっと ツメをやわらかくしてください」と おっしゃり・・・


最初の頃は 毎週 その度に パニックになりながら 調整をして
ピアノの調律師なのに なんでチェンバロなんか やらなきゃいけないんだ!
などと キレながら すっかり チェンバロが大嫌いになってしまいました


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


先生が 1974年に創設された オリゴ エト プラクティカの
「オリゴの春」に 招待していただいたのは 
それから 1年くらいしてからのことだったと思います


その頃には 講師達のCDを 聞いて
ただの みすぼらしい 木の横笛だと思っていたのが
凄い表現力を持っていて 古楽器にも 真剣に向かい始めていた頃です


やがて 先生の自宅の楽器を 調整させていただく機会が与えられ
オリゴのコンサートや 先生の「衝撃と安息のスペース」など
拙い技術ながら たくさんの経験を させていただけました


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1997年の4月に スコヴロネックを使った 先生のリサイタル
あれは 本当に 忘れられないコンサートでした
演奏に感動したのも その後の事故も 忘れることができません


当日の早朝 2m60くらいある 大きな楽器を搬出したのは ピアノ運送屋でした
僕は その様子を 見届けるという役を 仰せつかり
細いマンションの階段を 3階から 降ろしていくのを 見守っていました


そして コンサート終了後 感動に酔いしれて 先生のマンションに行き
楽器が 無事に 先生の部屋へ戻すのを見届ける予定でした
でも マンションの入り口には 運送屋のトラックが ひっそりと停まっていたのです


どうやら 朝 搬出する際に 階段の電気を外した 運送屋さんが
あやまって 電気をショートさせたらしく マンション中が停電になってしまい
帰ってきた楽器を 搬入させないよう マンションの住人が激昂していたのです


打ち上げを終えて 帰ってこられた先生は 驚愕されて・・・ 
先生と 先生の秘書と 僕の三人は 対策を打ち合わせましたよね
たしか 朝4時頃に タクシーで帰宅したことを覚えております


数日後 秘書の方から 事態の経過を伺いました
先生と運送屋が 一軒一軒 回って 謝罪されていたそうですね
なにより 楽器が無事に 戻って 僕も安堵したものです


でも 「調律師の不手際で 停電になってしまった」と 謝罪していた
ということを聞いて 愕然としたものです
あの後 あの階段で 住人に遭うのが どれほど辛かったものか・・・


長くなりました 


明日は あの夏の思い出を 回想してみたいと思います


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07. 11. 19

最後のコンビニ

その店内に 入ろうものなら
すぐに 落とし穴があり
入店した客が 出てきた姿を見た者は 誰もいない


隣には 大きな白い建物
その病院では どんな臓器移植でも
すぐに 行ってもらえると 評判だ


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07. 11. 18

蟲森姦品

オンナには もてないのだが
なぜだか 虫には もてる・・・


食堂なんかで ハエがいたとすると
必ず 93%以上の確率で 杣にたかる・・・
普通は 料理にたかるハエが 杣にたかる・・・


風呂に 入っても たかる


もしや 生きながらにして 死臭を発しているのか
はたまた 加齢臭が なせる業なのか
自覚症状がないだけに アイゴーである


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最近では ハエだけでなく
蝶や 蛾までが 杣の靴にとまる


まあ 虫は虫でも
ミズムシやら インキンタムシよりは 
良しとしなければ・・・

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07. 11. 17

スポーツの秋

なにやら モンゴルでサッカーをしてたり
弟子をイジメ殺しちゃったりで 
最近 めっきり ダーティーなイメージの相撲だが・・・


ボクシング レスリング 柔道 etc・・・ (ETCじゃないからね) 
格闘技というのは だいたい 重量別になっているのに
相撲はカッコいい! 重かろうが 軽かろうが 同じ土俵で戦っている!


誰だったか忘れたが 弟子入り身体検査の時
身長が足りなくて コブをつくって パスした力士もいた
小さくても でっかい相手を 投げ倒せる醍醐味が 相撲にはある


・・・・・・・・・・・・・・・・


球技で 不思議だなと 思うことは
ボールとゴールの大きさの比と 得点の量の 反比例である


サッカーのゴールは ボールの何百倍もあるはずなのに
試合で入る得点は わずか 5点以下のことが多い


一方 バスケットのゴールは ボールの2倍も無いはずなのに
試合で入る得点は 百点台に及ぶことすらある


・・・・・・・・・・・・・・・


さて 先日 携帯でバレーボールを見ていて ふと思った


バレーボールは でかい方が 圧倒的に有利であることだ
これは 相撲的 無差別式にするより
柔道的 高さ別にしたほうが オモロいような気がしなくもない


いやなに 高さ別にするからといって 
マサイ族と ピグミー族の 試合が出来なくなるワケではない


そのチームの 平均身長を出して それに応じて
ネット上点から コートの床までの距離を 
それぞれ 変えてやればいい というだけのことである


音楽ホールとかなら よくあるのだが
オケピットみたいに 上下に可動する 体育館を作ってだね
コートの半分を 身長に合わせて 沈めてやれば よいだけなんだけどね


そうすれば ピグミーも マサイも
目線は ほとんど同じ 
デカイ方が 有利になるなんてことは なくなるじゃん!


と ここまで書いて やはり 高いほうが有利になる気がしてきた


サーブを打つ時 マサイの方は 
相手のコートが 上にある分 強い球でも 入り易くなっちまう
一方 ピグミーの方は 入りにくくなっちまう・・・


うーん 難しいなー


それより なにより
バレーボールって 今は いったい 何人でやってるんだ?


杣の時代には 1チーム 9人くらい居た記憶があるのだが
今は サーブ打つ時と 打たれる時でも 人数が違うように見えるのだが・・・
うーん やっぱ でかい画面で見ないと しっかり数えられないのかな・・・

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07. 11. 16

ドリンコ祭り

先日 こんな記事を書いたものの
こんなモンが 売っていて 参った・・・


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曰く 「最後の一粒まで おいしい」
曰く 「超広口カップスタイル」


やるじゃん ダイドードリンコ!


あえて つっこめるとしたら
「まるごとコーンスープ」の 「まるごと」くらいなものである
まるごとじゃない コーンスープとは いかなるモノなのだろうか・・・


しかし ドリンコというネーミングは いかがなものか
アリンコ ミジンコ ドロンコ・・・
なんだか あまり 堂々としたイメージが湧かない響きである


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


中学の頃だったか 国語の教科書に 
「どろんこ祭り」なる話が 載っていた
出だしは こんな感じである


「せっちゃんは おきゃんで まるで男の子みたい」


全体のアラスジなんかは まるで覚えていないのだが
何故か この出だしの1行だけは 鮮明に記憶している


なもんで 節子 だとか 「せっちゃん」と呼べそうな女性は
一瞬にして どろんこ祭り後遺症の影響だろうか
「この人は きっと おきゃんで おてんばなのだろう」と 勝手に決めつけている


しかし あの国語の教科書に掲載される 小説なんかは
ナニを基準にして 採用が決定しているのだろうか


「こころ」という 夏目漱石の小説の 最終部分も 教科書に載っていて
たまらず 全部が読みたくなり 本屋に走った記憶がある
なもんで 漱石デビューは 「我輩は・・・」よりも 「こころ」になってしまった


自分が 国語の教科書の 製作メンバーに加わっていたなら
間違いなく 藤原伊織を取り上げて
話末の「考えてみよう」というとこに こんな問題を提示したことだろう


「ふうん」
登場人物は この時 どのような気持ちで このセリフを語ったのだろう


・・・・・・・・・・・・・・・


閑話休題


そんなワケで ダイドードリンコは コーンスープを制覇したワケだが
果たして おしるこ缶は どこのメーカーが がんばるのだろうか
この冬 自動販売機を眺める度に 楽しみが増えそうである

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07. 11. 15

婉曲な示唆

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お湯が出続けることより
おろした パンチョスが 濡れちまうって
そう書いてくれれば よかったのに・・・


ちめてーよー

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07. 11. 14

ミッションR 録音終了

三鷹芸術文化センター 風のホール


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演奏は ラ・ストラバガンツァ・トーキョー


僅か 二日間では ありましたが
ヴィヴァルディの 4曲のコンチェルトと シンフォニアを
見事に 燃焼しつくしてくれました!


コンバスってのは サッカーでいうと キーパーみたいなもんで
とにかく しっかり支えてくれる ベーシストがいると
ディフェンダーの リュートやら チェンバロは 非常に躍動的に楽しんでる!


なもんだから オフェンスの 弦楽達のフィールドの動きは
まあ セリエAなんだよね!


聞いていて 熱さとか 痛さとか 湿度とか
そういう感覚がモヨオされる 摩訶不思議な 時間軸の使い方・・・
うーん バロックというより ロックですな こりゃ!


今から 完成が楽しみであります!
(以上 現場より)


・・・さて 明日も ラジヲ体操を聞きながら出動だ!

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07. 11. 13

ミッションR 録音開始

三鷹市芸術文化センター  風のホール


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録音は フィリップスを経て fine NFを立ち上げた
録音家の福井末憲と 音楽創造家の西脇義訓


ユニークなマイクの配置から 集音されたサウンドは
モニターで聞いてみれば 「ニャルホド」と 納得&感心
ヘッドフォンで聞いても ホールにいるような臨場感だ!


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気温が 比較的安定していて 調律も まずまずの滑り出し!
さて がんばるぞー! おう!

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07. 11. 12

バルチック款待

こういう 珍しい配色を見ていると
どこかの国旗に 似てるなーと 思ってしまう


ボリビア? リトアニア? いやいや コンゴか?


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先日 オファーのあった ミッションC
会場は ラトビア共和国の 大使館という・・・
バルト三国の 真ん中の国である


あらためて ラトビアの国旗を見てみると
実にシンプルで センスがいい
早く大使館に行って 本物の国旗を 見てみたい


そうだ ラトビアの国歌も 聞けるかな


しかし 世界には 実にたくさんの国があるもんだ

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07. 11. 11

ミッションC ヴァレンシアな昼下がり

大船 玉縄和田ホール


チェンバロ&ルネッサンスハープ  西山まりえ

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ルネッサンスから バロックに至る
オール スパニッシュ・プログラム


なじみの無い曲でありながら
しっかり 聴衆の心を惹きつけ
小さなサロンは 遠くスペインへスリップしていた


実は 驚いたのだが
西山は 今まで スカルラッティを封印していたという


しかし 遂に その時がやってきたかのように
リサイタルでは 初めての スカルラッティのソナタ


誤解を恐れずに言うが
それは “いわゆるスカルラッティ”っぽく無く
すっかり 西山の音楽世界だった


ソレルのファンタンゴの 最後の音を 弾き終えた瞬間
その体は フラメンコのように舞った
彼女にとって スペインは 既にDNAに内在しているのかも知れない 

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07. 11. 10

74の旋律短音階的日本語再考閑話

Q 「ヒラヤマって 5回言って!」
A 『ヒラヤマヒラヤマヒラヤマヒラヤマ』

Q 「ヒンマラヤって 5回言って!」  A 『ヒンマラヤ・・・・・』
Q 「ソマリヤって 5回言って!」   A 『ソマリヤ・・・・』

Q 「じゃあ 世界で一番高い山は?」


ここで だいたいのヤツは 意気込んで 『ヒマラヤ』と答えてしまう!
なもんで ニヤリとして 「ばーか エベレストだよーん」と 悦に入る


この形式の ひっかけは パターンが同じなので
次は もっと高度にしなければ ならない


Q 「青って言っちゃ ダメだよ!」  A 『分かった』

Q 「黄色い蝶は 黄色い花へとまりました  茶色い蝶は 茶色い花へとまりました
   紫色の蝶は 紫色の花へとまりました  
   では赤い蝶は 何色の花へとまったでしょう?」

A 『赤い花!』
Q 「ほーら 赤って言った! 最初に赤って言っちゃダメって言ったのに!」
A (ムキになって)『え? 青って言っちゃダメって言ったじゃん!』
Q 「ほら! 青って言った!」  


ナニが面白くて こんなコトをやっていたのか分からんが
小学生とは こうしたレベルで 精一杯 頭を無駄に使っていた


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


これは ひっかけではない
口に出して 日本語で 次の数字を 読み上げて欲しい

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10


では次に 再び下記の数字を 読み上げて欲しい

10 9 8 7 6 5 4 3 2 1


上昇する時 多くの人は こう読んだと思う
1 2 3 シ 5 6 シチ 8 9 10

しかし 下降する時は 絶対に こう読んだと思う
10 9 8 ナナ 6 5 ヨン 3 2 1


そう 「4」 と 「7」 は 上昇と下降では 読み方が異なる


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


こういうコト考えると 外国人は 日本語覚えるの大変だろうなーと思う
だいたい ヒラガナ カタカナ 漢字と 何十種類もの文字を覚えた上に
読み方や 呼び方まで 変則している言語である


「こんにちは」 と書いて こんにちわ と読むだろ
「ヘビへ」 と書いて へびえ と読むだろ


1本 2本 3本 と書いて
「ぽん」 「ほん」 「ぼん」と たて続けに 異なった発音を強いられ
自分が外国人だったら 絶対に日本語なんて 勉強したくなくなるね うん


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話題が逸れたが 上昇と下降の 異なったルートということでは
小学生の頃習った 短調の音階を つい思い出してしまった


「ラ」から始まる 自然短音階は
ラ シ ド レ ミ ファ ソ ラ  で
上昇も下降も 同じなんだけれど


旋律短音階とかいうやつは
ラ シ ド レ ミ ファ# ソ# ラ  と上昇するくせに
下降する時は 自然短音階と同じ #無しで降りてくる


まあ これは 音を出して聞いてみると ニャルホドと思えるけど
どの世界でも ルールってのは 覚えるのが 大変だよね


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これは どうやら 勘違いらしいんだけれど
エスカレート って 拡大とか上昇という意味だと思ってたんだ


だから エスカレーターってのは 上昇には使えるけど
下っていくのに エスカレーターって おかしくねーか?
なんて ずっと思ってたよ


ま そんなワケで 杣が所属させてもらった
さいたまサッカーリーグのチーム 「F・C・ウォーターズ」で
杣の背番号は 「74」 さ


オヤジが 7月4日に 74歳になったから
加入した年の記念に この番号を選んだんだけれど
「ヨンサマ」飲みながら なんだか不思議な数字だな って思ったのさ

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07. 11. 09

あなたの側に ヨンサマ

貴方との語らい ヨンサマ


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1 2 3コン! 

じゃなかった・・・

1 2 3 4サマ!


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お楽 しみ頂ける 美味しいお酒です

ロツクでも 美味しく頂けます


・・・・・・・・・・・・・・


嗚呼 4と7の 旋律短音階的変則を 思いついちまった・・・

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07. 11. 08

耳をすませば

友人の宗教学者 トニーによると
世界中で 最も カネに貪欲な宗教は
仏教だと ノタマワる


その理由を聞くと
坊さんは お布施の勘定を お経を唱えながら
口ずさんでいると言う


「何枚だー 何枚だー」


これに対し 井戸の中の お岩さんは
「イチマーイ ニーマーイ」と せこい枚数を提示するもんだから
これじゃ いつになっても 成仏できないワケだ


でも 崎陽軒なら 数え方まで異なっているようだ
「シュー枚 シュー枚」


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


昔 ある法事に行った
そこには 調律界の大先輩が ウヨウヨしており
それでも皆 神妙な面持ちで 正座をして お経に耳を傾けていた


しかし お経の中で鳴らされる あの「チーン」という音


調律師なら やはり その音に 耳が惹きつけられてしまう
その 長い余韻の中で 杣は ハタと気になることがあった
その音は 唸っているのである


ゆっくりと 「ウワーン ウワーン」と 音が唸っている


倍音の定理でいくと この唸りは 部分音に比例していくハズである
なもんで その音「ウワーン ウワーン」を 基音と定め
1オクターブ高い音を 探した


あった


その 第2倍音に位置する音は
「ワーン ワーン」と 倍の早さで唸っており
倍音の定理が 真理であることを 正座したまま実感できた


そうなると 第3倍音が 気になる
これは 第2倍音より 五度高い音程なハズである


あった


基音に比べると その唸りは 3倍になっており
「ワンワンワンワン」と 確かに早くなっている
倍音の定理が 真理であることを 線香の匂いに包まれながら実感できた


当然ながら こうなってくると 第4倍音が気になる
これは 第3倍音より 4度高い音であるが
だんだん 判別し 認識するのが 困難な音高になってくる


しかし みつけた!


「ワワワワワワワワ」 おー 確かに4倍の速さで唸っている!
自分の耳が 天才かと思って 悦に入り 第5倍音に 挑んだころ
お経は終了し 足のシビレは 限界に達していた


ヨタヨタと 別室に移動し 豪華な弁当をつついている時
杣は 自慢のつもりで しかし謙虚を装い 語った
「あのチーンって音 唸ってましたが 第4倍音まで 聞き取れました」


すると 周りにいた ベテランの調律師達は ニヤリとして言いやがった
「オレもそれは気になった 第5倍音まで 聞き取れたぜ」
『君は そんなもんかね ワシなんて 第6倍音まで キレイに聴こえた』


マジかよ! と疑ったが
それ以上に 法事の席で そんなモンばかり しっかり聞こうとしている
この職業の性を あらためて 虚しく感じたものだ
 

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07. 11. 07

空への征服欲

この季節 自動販売機の前で
カンを 72度以上の角度で 飲んでいる人を見かけたら
それは 74%がコーンスープで 25%がオシルコである
(残りの1%は 正しい缶飲姿勢を知らない フトドキ者である)


あのツブツブ系の 飲料は
最後になって 飲者に 過酷な挑戦を強いてくる
そう コーンや アヅキが カンの内側にヘバリついて抵抗するのである


ツブツブ飲料の そのパルチザン的抵抗勢力と戦う飲者は
必ず 液体を飲み干した後
缶の中を のぞく


そして 缶を叩いたり 
缶の角度を 急激に変化させたり
じっと動かないと思ったら 舌ベロを突っ込んだりしている


アリクイや ヘビなら いざ知らず
人間の舌では とうてい あの穴から
ツブツブを 捕獲することは不可能であり 挫折を味わう


中には ブホっと 凄まじい音を立てながら
ツブツブを 吸引せしめようとする 輩もいる
が パルチザンのファンデルワールス結合は 侮れない


そして 己の戦果を 確かめるべく
飲者は 再び 三度 缶の中をのぞく
しかし そこには 人間の叡智をあざ笑う ツブツブが鎮座している


飲料メーカーも こうした由々しき事態を 黙認しているワケでは無い
かつてに比べ 穴の大きさは 拡大しており
プルトップの限界へ 挑んでいる姿勢は 伺えなくもない


それでも ツブツブは残留している


こうなると 人間の精神は 変革する
ツブツブの挑発に いとも容易く 扇動され
ナニがなんでも 残党の最後の一粒まで 掃討しなければ気がすまなくなる


普段 リストランテなどで スープ皿に 僅かな液体が残っていても
さほど 気にもしないくせに
ツブツブ缶の場合に限って 完全征服の野望を漲らせるのは 何故だろうか


解決策は 幾つもある


まず 自宅で飲めば 楊枝なり スプーンなどで 掻き出すことが可能である
しかし ツブツブ缶は 何故か 屋外でタシナム輩が 圧倒的に多く
おまけに 何故か 自動販売機の前で 格闘する御仁が 多数派である


次なる解決策は 諦めることである


回転寿司では 乾いた寿司を 平気でウッチャる御時世
まだ 食える食物を 表示を偽装したくらいで 大騒ぎする御時世
コーンやら アヅキの 数粒に 大の大人が ムキになることなどない


ちなみに 眉唾商事の コーンスープ 及び オシルコには
缶の内側の底に 印字して 警告を促している


「あきらめよう その一粒で 舌切るぞ」

「しつこさが 女にフラれる 重要素」

「ナニ見てる 空はあんなに 青いのに」


とは言いつつ 完全にツブツブを 制覇した時の爽快感は
経験した者にしか 分からないというのも 真実である
最後の一粒は その質量の3乗の満腹感を 約束してくれる

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07. 11. 06

ミッションC ディドとエネアス

三軒茶屋 人見記念講堂

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いやー 関係者諸氏 本当に お疲れさまでござりました!


杣にとっては 今までで 最大のウルサさに遭遇し
休憩時間の調律は 完全に聴こえず
ギブアップというか ボイコットというか・・・


しかし あのディドの 「リメンバーミー」のシーン
何度見ても 泣けますねー
ウルウルしちまいましたよ


そんな 1週間でございました とさ

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07. 11. 05

家に帰るまで本番

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地方公演の時にも よくあることなんだけれど
大きな楽器は チェンバロと一緒に
テポドンに 積んで移動するんですわ


テポドンは 100万円くらいの軽自動車なんですが
中に乗っている 楽器の総額は
車なんかより はるかに 高額なもんで・・・


だいたい チェンバロだけで 300万くらいするでしょ
今回は それに スピネット レガール(オルガン)
ヴィオローネ(バロック・コントラバス)


これで 事故に遭ったら・・・


先日の 敦賀でのコンサートの帰りにも
チェンバロ奏者は なんとも正直な方で
「杣さんは死んでもいいから チェンバロだけは守って!」 だとさ


まあ 事故が起こって 楽器と車が大破しても
杣だけは 無傷で ノコノコ這い上がってきそうだもんね
うーん 自分でも そう思うから 怖い


てなもんで
明日の本番が終わって 演奏家の家に
無事に楽器を届けるまでは 緊張の連続なワケであります・・・


「家に帰るまでが遠足」 と よく言われたものですが
楽器を運搬する 調律屋にとっては
「家に帰るまでが本番」 なワケですわ・・・


おっと HPが始まったぞ!

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07. 11. 04

カンペン

グァッチャーン!!!


突然のケタタマしい 破裂音に
のどかな昼下がり まどろんでいた車内の 全ての視線が
その音源に集中した!


まあ 見てみれば なんてことない
オネーさんと おばさんの ちょうど中間くらいの女性が
カバンの中身を 床にバラ撒いてしまっただけのことだ


その オネばさんは パニクりながら 周囲に謝りながら
散乱した 化粧品のようなモノを 慌てて かき集めている
かくして 一瞬の非日常は ゆるやかに 日常に収束していった


・・・・・・・・・・・・・・・・・・


杣は その唐突な グァッチャーン!!! という音に
ふと 忘却の彼方に置き去りにしたハズの 思い出が
おぼろげに やがて 鮮明に 蘇ってきた


それは 学生だった頃の カンペンを 落とした音だった


そういえば かつては 時代ごとに 
様々な形式の 筆入れが
ランドセルに入っていたものだ


記憶の中の 最も古いものは 
両面が開く マグネット式の いかつい筆箱で
スパーカーの写真かなにかが 印刷されていたと思う


筆圧は強いくせに 妙に 濃い鉛筆が好きで
HB なんかより 4Bとかを買ってもらっては
すぐに芯を折り 削っては すぐに芯を減らし・・・ 不経済なガキだった


やがて カンペンと呼ばれていた スチール製の筆箱になった
これは もっとシンプルなデザインで
当時から できるだけガラの無いものを 好むようになっていた


これは 机から落とすと とにかく ものすげー破裂音がする!
なもんで 授業中に あやまって落とそうものなら 
教室の中で 瞬時にして沸点以上のヒンシュクを 浴びることになる!


・・・・・・・・・・・・・・・・・・


あれは 中学の時だと思うが・・・
クラス中の生徒に 嫌われている先生がいて
タイミングを決めて 一斉に筆箱を落とす 嫌がらせをしたことがあった


杣は もちろん アホらしくてボイコットしていたが
その音は すさまじく 
予め知っていた者さえ 腹立たしかったことを 覚えている


その先生も 驚愕して振り返り 目をヒンムイていたが
すぐに黒板に向き 何事もなかったかのように
授業の続きを 淡々とこなしていった


同級生の その稚拙なイヤガラセも 
その先生の反応も 
杣は どちらもムショウに腹がたった!


独りでは ナニも主張できない癖に 集団だと 俄然 イキがる奴ら
そんな子供を しっかり抑制できない 大人
今でも そんな奴らが周囲に居るが 情けなくて 腹が立つ


なもんで 窓際に座っていた杣は 
つや消しのステンレスの カンペンで
日光を反射させて いびつな反射光を ゆっくりと移動させた


その光は 黒板の上部から ハゲかかった先生の頭頂部に降り
カンペン爆音作戦の失敗で シラけていたクラスの連中が
一斉に 聞こえよがしの笑い声を あげはじめた


で 先生が振り向き その光源を 簡単に突き止め
「杣 ちょっと来い!」と言って 教壇の前に行き
思いきり 平手打ちされた 


もちろん すげー痛かった


小学生の頃から 数々のイタズラを繰り返し
数え切れない ビンタやら ぶん殴りを 経験してきたが
その時のビンタは 一番 忘れることができない


それは たぶん
ビンタの後 悔しくも 恥ずかしくもなく
一番 スッキリした気分にさせてくれたからだと思う


・・・・・・・・・・・・・・・・


今は 体罰の名の下に
先生は ビンタどころか 
頭を小突くこともしない時代なのだろう


杣のカンペンは いつまで使って
どこにいったかは 分からないが
あの音と あのビンタは ひっそりと記憶の澱に沈んでいる

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07. 11. 03

ミッションC パーセルの世界 

浜離宮朝日ホール


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ディドを演じる 北澤幸の母校 東京女学館の現役有志達が
合唱に加わって 見事なコンサートに 盛り上げてくれた!


出演者も 裏方も たくさんの人達が ひとつになるというのは
本当に 素晴らしいと思う


今夜のオペラは 演奏会形式ということで
演出とか 舞台道具は 簡略化されていたが
それによって より 音楽の要素が 大きく作用していた


・・・・・・・・・・・・・


前半は パーセルの曲を 
コーヒーカップ・コンソートのメンバーが
様々な編成で 楽しませてくれた


ヘンリーの弟 ダニエルのヴァイオリンソナタは
初めて聞く曲だったが
いやー さすがは桐山建志! ブラボーだったぜ!
 

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鍵盤楽器は チェンバロ ヴァージナル そして リードオルガン
この リードオルガンは モダンピッチなので
土居瑞穂は 半音 移調して弾いている!


さて 次の本番は 人見記念講堂だ!
あの演出家と あの舞台監督と あの舞踏家が登場する!
なもんで 明日からのリハは でっかいぞ!

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07. 11. 02

ウタイミソーチー!

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リコーダーに 鍵盤をつけたのが オルガン
ダルシマーに 鍵盤をつけたのが ピアノ
リュートや ギターに 鍵盤をつけたのが チェンバロ


弦をひっかく楽器の中でも サンシンの音は 結構好きだ


サンシンは ボディに ニシキヘビの皮が 張ってあって
安物は ビニールのようなものが 張ってあって
いろいろ見て 聞いて ちょっと ワクワクしてきた


写真のオッサンが 言うことにゃ
ニシキヘビの代わりに エアバッグの素材が 
一番 音がいいし 丈夫だと・・・ にゃるほど


なもんで チェンバロの仕組みで 
響板に エアバッグのシートを張って
サンシンの音のする 鍵盤楽器 作ってみたくなっちまったよ


リューキュー クラヴィス?
鍵盤は もちろん 「レ」と「ラ」が無くて
グリッサンドしただけでも 沖縄音階! 


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まあ そんなワケで 本日もオペラの練習は 続いている・・・

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07. 11. 01

ガチマヤー!

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11月というのに 暑い・・・


暑いトコってのは だいたい辛い料理が 豊富と信じていたのだが
どーして どーして
ラフテーだとか ソーキだとか 油っこくて 胃がバテた


唐辛子への憧憬を 放棄すれば
テビチとか ダチョウが なんとか たいらげるに匹敵し
海ぶどうやら ゴーヤは かなり美味い


ま 飲兵衛で ガチマヤな杣にしてみれば
夜は夜で 泡盛におぼれ
ハブ酒で仕上げ 一気に意識が ぶっ飛ぶ!


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さて そんなワケで 本日もオペラの練習は 続いている!

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