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07. 02. 04

音楽が まわっていたころ #1

音楽は いつも まわっていた
ある時は ぐるーん ぐるーん と
ある時は くるくるくる と


テレビや ラジヲといった 受動的な媒体でなく
聴きたい音楽を かける 能動的な媒体の機械は
いつでも まわっていた


今や 死語となってしまった A面 B面
そっと針を 落とすと わずかにバチバチという音をたて
レコードから すべり出した音楽は 部屋中を 別世界にしてくれた


少年の頃 母親の趣味だったのだろう
日曜の朝には アイネクライネか 四季が 流れていた
今でも この曲を聴くと まどろんだ あたたかい記憶が 蘇る


初めて買ったレコードは たぶん 
松本伊代の 「センチメンタルジャーニー」だったと思う
イヨはもう 16ではない


生家でかかっていた コルトーの弾くショパン ベートーベンのロマンス
何度も 何度も 聴いていたせいだろう
いつも バチバチバチと 燃えているようだった


父親は ロシア民謡のようなレコードを 聞いていた
「オーマミ オーマミマミ ずーとマミーよ」 と 勝手に空耳アワーしていたフレーズは
今でも 油断をすると ジムの風呂で 口からこぼれてしまう


レコードは 聴けば聞くほど 炎に包まれていくかのように
音楽と ノイズのバランスが変色し セピア色の写真のようになり・・・
そういったこと 全て含めて 音楽だった


・・・・・・・・・・・・・・


オトナになって ナニをドウ 間違えたのか
音楽に関わる仕事なんぞを トボトボと歩き始めていた頃
ガラクタ屋で 中古のレコードプレーヤーを 買った


実家から レコードを借りてきて 聞いてみたのだが
あれだけ 胸をときめかせてくれた ポールモーリアは
ハテ こんなウスッペライものだったのだろうか・・・


同じ頃 チェンバロ製作家から レコードを貸してもらい
オリジナルの楽器や 特殊な楽器の音を 聞く機会を得た


その中の1枚は その製作家が 
「このチェンバリストは とにかくスゲーから イッペン聞いてみな」
そして 聞いてみた ・・・ぶったまげた!


完璧なテクニックで もの凄い早弾き!
やはり外人はスゲー! ブーニン以上に サーカスな演奏なのである!
あまりにビビって A面もB面も あっという間に 聞き終えてしまった!


しかし レコードジャケットに 印刷されている録音時間と
実際に聞いていた時間が あまりに違うことに気づき
ようやく うすっぺらいポールモーリアと 早弾き外人の理由が 解明された


なんてコトはない・・・
33回転のレコードを 45回転で聞いていただけのことだった・・・
そんなふうに 音楽は いつも まわっていた


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Comments

ウルトラマンに会えるソノシートなんていうものもありました。
繰り返し見られる映像メディアがなかった時代には、
音で頭の中に動画が再生できる頭脳を持ち合わせていました。
もっとブ厚く重い一枚は、78回転なんていうのも。
アサガオが咲く、手回しハンドルまで、さかのぼってみますか?

Posted by: 音助 | 07. 02. 04 at 오후 9:26

私が小さい頃は「サンダーバード」のソノシートを繰り返し聴いていました。
ばおりんの教本に付いてた模範演奏もソノシートでした。

ポールモーリアの来日公演では「涙のトッカータ」や「恋はみずいろ」で東海スピネットが使われてましたが、その後、京王技研の電子楽器になってしまいました。

Posted by: 下町のばおりん弾き | 07. 02. 05 at 오전 12:14

今頃に失礼します。
調律の仕組みのページ、よくぞあんなにわかりやすく書けるもんだなと改めて尊敬です。(実はまだついていけないところもあるけど・・・)
ほんまにすごいわ

Posted by: 440 | 07. 02. 05 at 오전 10:00

LPを45回転で聴いたら、それは超絶技巧に聞こえるでしょうね。
CDではそんな間違いは起こるべくもない・・・面白くないなあ。

Posted by: おおぐま | 07. 02. 05 at 오전 10:13

「帰って来たヨッパライ」をレコードで初めて聞いたとき一瞬これでいいのかと惑いました(笑)

Posted by: Chihaya | 07. 02. 05 at 오후 12:00

To 音助
繰り返し見られる 映像メディアが 無い時代
近所の悪ガキ達と 一緒になって
マントをつけたり 悪者に仕立て上げたりして
「ごっこ」をしながら 楽しんでいたものです
杣は ロッキーチャックの 「かけすのサミー」か
ドカベンの 「トノマ」という配役が 大好きでした・・・


To 下町のばおりん弾き
ソノシートの時代も 僅かに記憶しているのですが
ワラベ唄みたいなもんを 聴かされていたような・・・
しかし 何故に そんなポールモーリアの
舞台裏に 詳しいんですか?
あの時代 チェンバロの音といえば 
ポールモーリアと キャンディキャンディくらいでしたよね?


To 440
分かりやすく書きたかったのですが
途中から 限界を感じてしまい
最後のほうは イラついてました・・・ 自分に
もっと精進すれば もっと噛み砕いて
キチンと 説明できるんでしょうが・・・
お互い がんばって いきませう!


To おおぐま
絶対音感があれば 絶対にありえない間違いだよね?
33回転と 45回転って どのくらいピッチ変わるのかな?
途中まで ヴァイオリンを 普通に弾いてるのに
「45回転のシャコンヌ」とか つぶやきながら
急に 3度くらい調を上げて 早弾きする 一発芸って・・・
どう?


To Chihaya
チハヤが そんな曲 知ってる世代とは思えない・・・
あれってさ ヘリウムガス吸って
カラオケとかで歌えば うけそうだよね?
昔 音声を変える オクターバーとかいうエフェクターで
自分の声の 音程変えられるんだけど
それで  帰ってきた酔っ払い状態の声で 歌ってみたら
音程をとるのが 数倍難しかった記憶があります
だから アレ歌ってるひと かなり ウマイんじゃないかなー


Posted by: 某閑人 | 07. 02. 06 at 오전 2:16

33回転を45回転にすると、完全4度以上も高くなることになります。
テンポも約1.35倍。これを実演でやることはほぼ不可能、といっておきましょう。

Posted by: おおぐま | 07. 02. 06 at 오후 1:06

母のレコードでし(^^;)
2,3年前に好きなアーティストがCDではなくLDを発売したことがあります。
買ったけどまだ聞いてないです・・・(T▽T)

Posted by: Chihaya | 07. 02. 06 at 오후 9:19

To おおぐま
そっか ミヤサマが不可能ということであれば
パガニーニや クライスラーもでも
無理だということなんだろうなー
ちょっと G線上のアリアとかで
ナントカ ならないかなー 一発芸とか・・・


To Chihaya
LDって レーザーディスクのことだよね?
おー 懐かしい!
実は レーザーディスクって 実物見たことないんだよ・・・
レコードくらいの 大きさなんだよね?
うーん 文明の進化の早さに あらためてビビデバビデブー!

Posted by: 某閑人 | 07. 02. 10 at 오후 1:09

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