⑤ チェンバロを求めて
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2002年 5月22日 ソウル市内
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前回の訪韓で 「いつか韓国で調律をしてやる!」と
心に誓ったものの
ピアノの調律は 諦めていた
何故なら 韓国にも 韓国ピアノ調律師協会なるものが存在し
調律師は ワンサカいるからだ!
ちょっとや そっとでは フリーランスの調律屋が 入りこめる余地はないだろう・・・
ならば・・・ということで チェンバロ事情を探っていた
事前に 韓国でのバロック事情を 探していたトコロ
昨年夭逝した 篠原理華女史などが メールで
「現地のチェンバロを使った」 という程度で 詳細は 分からなかった・・・
まあ 楽器はあるらしいから メンテ屋もいるだろう!
もしかしたら 製作家も いるかもしれない!
がしかし どうやって 手がかりをつけるか・・・
てな訳で 音大を訪ねれば ナンとかなるだろうと思い
カヤホテルのフロントで 韓国の音楽科のある 音大を教えてもらった
まずは ソウル大学!
日本で言えば 東大みたいな 名門校!
地下鉄と タクシーで その門をくぐる・・・
案内センターで 音楽棟を教えてもらって
事務局らしきところへ潜入
で とびきりの笑顔で 「チェンバロはありますか?」
『イェー (はい)』
ある!
あった!
韓国にも チェンバロが あった!
で 早速 その教室を見せて下さいと頼み込んだが
『講師がいないので 開けられません!』
ま そりゃそうだよね
いきなり 日本人が来て 見せてくれったって
怪し過ぎるもんね・・・
で 場所だけ教わって 教室の扉の窓から
少しだけ チェンバロを覗く・・・
実に これが 韓国での 初めてのチェンバロとの対面!
でも その時見たのは モダンチェンバロの部屋だったんだけどね・・・
その後 大学の中庭を歩いていると
どこからともなく ポーン ポーン・・・
お! ピアノを調律している音だ!
駆け寄ると 昼休みの 野外コンサートで使うピアノを
調律しているではないか!
おー 韓国の調律師だ! わっはっはっは!
早速 メモで筆談 (翻訳機を使いながら質問文を作成!)
韓国にハープシーコードはあるか? 製作家はいるか?
答えは 「NO!」
ムムム? たった今 この目で見てきたのに No だとは・・・
でもって 胡散臭そうに さっさと無視されてしまいました
トホホ
ま その後 延世大学やら
インサドンの近くの 楽器屋ばかり集まった場所へ行ってみたが
収穫無し!
それでも 韓国のチェンバロに 出会えたので
大好きな ハン・ソッキュのポスターの前で
思わず ガッツポーズ! ・・・バカですねー
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