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05. 11. 23

ねずみの恩返し ④


それから 1年が過ぎて 
再び トーマスおじいさんの家に
ピアノを調律しに 行く日がきました


トーマスおじいさんは あの日のように
大きな扉を ギギーっと開けて 迎えてくれましたが
なんだか とても淋しそうな顔をしています

アンドレアスは わざと 明るく聞きました
「あのピアノ お孫さんの カール君には
喜んでいただけましたか?」


『ああ 去年は 本当にありがとう 助かったよ
でも カールは 病気で死んでしまったのじゃよ…
そうだ 実は頼みがあるのじゃが 聞いてもらえるだろうか』

アンドレアスは その頼みの内容を聞いて
途方に暮れてしまいました


その頼みとは 調律が終わったら
カール君が最後に弾いた ショパンのワルツ7番を
是非とも 弾いて欲しい というものだったのです


アンドレアスは ピアノが弾けない調律師でした
でも トーマスおじいさんが あまりに可愛そうだったので
ついつい 「わかりました」と 返事をしてしまいました

アンドレアスは ぐったりと 重たい気持ちで
調律を終わらせ 最後に鍵盤を外して 
掃除にとりかかりました


すると そこには 去年のねずみがいました
『調律師さん 去年は助けてくださって 本当にありがとう!
あれれ? とても元気がありませんが どうなさったのですか?』

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